ターボの薩摩ぶらり日記

歳時記を念頭において

早春の野にもとめて

2006年03月04日 | 俳句雑考

男が溝川に入り、手で水底を浚っていた。
なにをさがしているのか、知りたかったが、へたに声をかけると、一喝されそうだった。
画像はきのう3日、本埜村物木あたりで撮した。

   水底のゆめ探しゐるかいつぶり       青 甫

かいつぶりが潜ったり浮いたりするのは、見るときの心境によって、ユーモラスにも、孤独そうにも見える。
引用句の作者は、作句とき、夢を探していたのだろうか。

  蓬摘み


里山の裾で、女の人が袋とスコップを持って、行ったり来たりしていた。
草を摘んでいるとわかったので、声をかけた。
「なにを摘んでますか」
「よもぎ」
「もう、はえていますか」
「まだ、はえていません」
しかし、袋はふくらんでいた。
画像はきのう3日、本埜村仲あたりで撮した。

   蓬摘み摘み了へどきがわからない   澄 子

「きりがないから、やめよう」と、ひとりごとをいいながら、摘みつづけているのだろうか。