寒椿が咲いていた。画像は30日、鹿児島市谷山中央で撮す。
猫
寒椿の咲いている民家では、室内の猫が窓越しに外を眺めていた。歳時記ではこの時期は猫の恋の季節の始まり。逢瀬に出かけたいのに叶わないらしい。
猫の恋猫の口真似したりけり 万太郎
作者の姓は久保田。
目白
寒椿には目白が枝渡りしていた。色気より食い気と、猫は目白を眺めているようでもあった。
口笛に答へ目白の高音来る 玲 子
どのような口笛なのか知りたいが、若いときには口笛が吹けたのに、いま試みて音がでなくなっている。
寒椿が咲いていた。画像は30日、鹿児島市谷山中央で撮す。
猫
寒椿の咲いている民家では、室内の猫が窓越しに外を眺めていた。歳時記ではこの時期は猫の恋の季節の始まり。逢瀬に出かけたいのに叶わないらしい。
猫の恋猫の口真似したりけり 万太郎
作者の姓は久保田。
目白
寒椿には目白が枝渡りしていた。色気より食い気と、猫は目白を眺めているようでもあった。
口笛に答へ目白の高音来る 玲 子
どのような口笛なのか知りたいが、若いときには口笛が吹けたのに、いま試みて音がでなくなっている。
住宅街を歩いていて、寒中にはめずらしiい緑の一角が目に入った。冬菜を栽培しているのだった。
画像は28日、鹿児島市谷山中央で写す。
武家門の中に必ず冬菜畑 梧 逸
谷山の旧街は、かつて武家の集落だったようだ。
雨か雪か、いまにも降りだしそうな病院の庭に紅梅が咲いていた。
画像は27日、鹿児島市谷山中央で写す。
寒紅梅馥郁として招魂社 虚 子
広辞苑によると、護国神社は1939年に改称するまで、招魂社と呼ばれていたそうだ。
峠で知り合ったIさんが麓まで車で送ってくれた。運転しながら、Iさんがいった。
「見たいものがあったら、駐めます」
「牛がいたら、駐めてください」
車が山道に分け入ると、小さな牧場があり、黒い牛が数頭いた。画像は20日写す。場所不詳。
田植牛貸すや牛癖いひ添へて 泊 雲
機嫌を損なうと、梃子でも動かない癖だろうか。
峠の山道では、媼が杖をつきながら緑の実をつけた緑の小枝を手折り、籠にためていた。訊ねると「実の花」といって、供華にするのだそうだ。
帰宅して調べてみたが「実の花」がなにか、わからなかった。画像は20日、鹿児島市中山で写す。
寒中や水なくば供華砂利に埋め 陽 子
実の花は水がなくても、供華として日持ちしそうだった。
北総ではカメラ関係の畏友M氏夫妻に招待されて、川魚料理をもてなされた。前菜は鮒の唐揚げ、生まれて初めて食べた。
一昨年の正月過ぎ、北総・本埜村の里山祭を撮ったとき鮒料理に呼ばれたが、時間的な理由から、後ろ髪を引かれる思いで辞退したことを思い出した。画像は17日、栄町で写した。
寒鮒を焼けば山国夕焼色 青 邨
歳時記によると、この時期の鮒は癖がなく脂肪分が多いそうだが、その通りだった。
ひさしぶりに訪ねた北総では、街路樹のメタセコイアはすっかり葉を落としていた。
画像は16日、印西市原で写す。
雄ごころを尽して裸木となれり 若狭男
広辞苑を引くと、雄ごころとは「おおしい心」。「おおしい」とは「男らしい」ことで「めめしい」の逆の意。
半年まえまで住んでいた北総を訪ねた。途次、新幹線の車窓から眺めた富士は雪を冠っていた。
画像は15日、富士川の橋上あたりから撮った。
白馬の眼繞る癇脈雪の富士 草田男
北総のベランダから眺めていた遠富士は平面的だったが、間近に仰ぐ富岳は脈々としていた。
住宅街の空き地に、のびのびとたらが繁り、葉が紅葉しはじめていた。これまで今ごろのたらは、天ぷら用に芽を摘みとられたか落葉して、丸坊主のかたちしか見たことなかった。
画像は13日、鹿児島市谷山中央で写す。
たらの芽の道あるかぎり摘まれをり 仁 義
たらは原文では機種依存文字の漢字。北総では芽を摘む人間がひとり去ったので、今年からのびのびと枝葉をのばすたらが殖えるはず。
真冬なのにいろんな花が咲いていて、彩りのある民家の門があった。
右側の門柱の彩りは、装飾だった。画像は10日、鹿児島市谷山中央で写す。
花の門城の門にとつづきたり 緑 枝
題を「花の門」にしたかったが、歳時記では花は桜花の約束になっている。