涼しいうちに散歩に出かけようとして空を仰ぐと、黒雲と白雲がいり交じっていて、日照雨でも降りそうだった。
画像は今朝、鹿児島市谷山中央で写す。
黒雲上白雲しづか夏の果 豊 水
黒雲は激しく流れているのであろう。
民家の生垣にキツネノカミソリがひとつ咲いていた。
画像は28日、鹿児島市谷山中央で写す。
きつねのかみそり付きの墓地なれば買ふ 悦 子
以前、この句を引用したとき「彼岸花付きであれば句意が解るのだがー」と書いたが、あらためて調べるとキツネノカミソリはヒガンバナ科だった。
住宅街の畑で婦人が仕事をしていた。
カメラのレンズ越しに視ると、朝日に輝いていた。画像は26日、鹿児島市谷山中央で写す。
朝の木に露の日輪とどまりて 白葉女
歳時記によると露は秋の季語。夏の露にくらべてながく存えているのであろう。
民家の庭木に拳ほどの赤い実が生っていた。
日記に載せた記憶があったが、名前を忘れている。画像は今朝、鹿児島市谷山中央で写す。
ひやびやと日のさしてゐる石榴かな 敦
帰宅して調べてみると、北総時代に「石榴」と題して引用句を載せていた。
青鷺が木之下川の浅瀬に佇んでいた。
画像は24日、鹿児島市谷山中央で写す。
無視
白鷺が現れると、青鷺はそっぽを向いた。
飛翔
やがて青鷺は飛び起ち、朝焼けに染まりながら飛行した。
羽繕い
青鷺はビルのアンテナにとまって、体をくずして羽を繕った。
青鷺を一羽舞はせし神の意か 蝶 児
木之下川の青鷺が飛び去ったのは、白鷺かシャッターの音が煩わしくなったからのようだった。
蘇鉄が刈り込まれて、朝光をうけててっぺんが擬宝珠のようになっていた。
来薩三年目、花の蕾だと知っている。画像は22日、鹿児島市谷山中央で写す。
空と海と結んで蘇鉄咲きにけり 高 資
蘇鉄の花は長いことも知っている。
訂正
画像は蕾ではなく雌花であり、長いのは雄花だそうだ。9月13日記す。
ベランダの仙人掌にも花が咲いた。画像は18日、鹿児島市谷山中央で写す。
へろへろと仙人掌に花精神科 思 郷
広辞苑によると「へろへろ」は「へなへな」と同義語。
ベランダの仙人掌の花は、へなへなしていないと思うが。
かなりの長時間、 日照雨が降った。
画像は17日、鹿児島市谷山中央で写す。
青芒日照雨鎬をけづり来る 茅 舎
日照雨にそばへと振り仮名。いまでは俳人はだれでもそう読むらしいが、戦前では仮名をふる必要があったにちがいない。
古語辞典によると戯をソバヘと読ませ、意味のひとつに日照雨が載っている。戦前は万葉調が流行したといわれているので、俳諧では引用句が嚆矢となって、日照雨をソバヘと読むようになったではないかと思っている。
昨夏、スーパーで西瓜を買って食べて、家人がベランダに種を蒔いたところ, 小さな花が咲き、実がまるく膨らんでいた。
画像は16日、鹿児島市谷山中央で写す。
泣いてをり肘に西瓜の種をつけ 鬼 谷
眼を手で覆って泣いているので、肘が丸見え。