ターボの薩摩ぶらり日記

歳時記を念頭において

淡雪

2012年12月31日 | 俳句雑考

かすかに日が差したのでベランダに出ると、山なみがうっすらと白かった。初雪が降ったようだ。画像は今朝、鹿児島市谷山中央で写す。

   淡雪や空はうす眼をしてゐたる    節 子


風花を剽軽に詠ったのであろう。


冬木の芽

2012年12月30日 | 俳句雑考

黄葉の散りつくした公孫樹に点々と新芽が宿っていた。野鳥がとまっていたが、鵯のようだった。画像は29日、鹿児島市和田で撮影。

   冬木の芽ことば育ててゐるごとし       由美子

なかなか育たない。


アロエの花

2012年12月28日 | 俳句雑考

ビルの植込みにアロエの花が咲いていた。画像は27日、鹿児島市谷山中央で撮影。

   干大根細りきつたりアロエ咲き      敏 郎


首都圏でも売っていたが、南薩の山川漬ほど硬い干大根の漬物は食べたことがない。


栴檀の実

2012年12月25日 | 俳句雑考

校門の栴檀の木は葉が散りつくして実ばかりとなり、野鳥がとまっていたが、啄んではいないようだった。画像は24日、鹿児島市和田で撮影。

   青空に金鈴子とはよき名なり   かずを


別名の金鈴子といわれるほど実が黄色く熟れると、野鳥が喜びそうだ。


2012年12月23日 | 俳句雑考

山麓の大きな柿の木に、赤い実と黒い蔕がついており、鵯が鳴いていた。蔕は鳥が啄んだ実の残骸だろうか。画像は20日、鹿児島市野頭で撮影。

   夕日中甘柿渋柿裸木に       寛

作者は甘柿と渋柿を識別できるのだろうか。


干大根

2012年12月22日 | 俳句雑考

中心は見栄えがよく、脇の方には癖のあるのや丸い大根が一列に干してあった。画像は20日、鹿児島市野頭で撮影。

   天日をよこに広げて大根干す  純子

野頭の天日はどの大根にも公平のようだった。


水仙

2012年12月21日 | 俳句雑考

北風のなか、水仙が二輪、首をすくめるようにして寄り合っていた。画像は20日、鹿児島市野頭地区で撮影。

   水仙の葉の切先に風あそぶ      克 己

引用句の場合はまだ一輪も咲いていないと思う。


2012年12月20日 | 俳句雑考

公園の欅の枝に、サッカーボールが挟まっていた。画像は10日、鹿児島市谷山中央で撮影。

   この道の欅の落葉はじまりぬ     風 生


公園の欅の下は、老人や母子が夏は緑陰として涼んでいたが、今は日向ぼっこをしている。


白腹

2012年12月19日 | 俳句雑考

民家の柿の木に現れた白腹は、残骸をすこし啄んだだけで、そっぽを向いた。画像は16日、鹿児島市谷山中央で撮影。

   翻へる鶫の群の腹白し      勝 彦

歳時記では白腹は鶫の仲間だとして、その項に含まれている。


2012年12月17日 | 俳句雑考

赤い実をたくさんつけた黒金糯の木のてっぺんに、鵯がとまっていた。画像は16日、鹿児島市谷山中央で撮影。

   人のする絶叫なるを鵯もせる      瓜 人


黒金糯の鵯は耳をつんざかんばかりの声をあげた。