ターボの薩摩ぶらり日記

歳時記を念頭において

続にわとり

2012年05月31日 | 俳句雑考

車道と歩道が白線で分かれている道路では、おんどりは歩道を歩いた。画像は29日、鹿児島市玉利で撮影。

   猫が飲めり春の歩道の潦     波 郷

歩道は輪禍の心配がないと、猫は信じているのであろう。

 


にわとり

2012年05月30日 | 俳句雑考

「とまれ」と大きく書かれた車道をおんどりが横断した。画像は29日、鹿児島市玉利地区で撮影。

おんどり

横断中のおんどりに車が近づくと、おんどりは立ちどまって赤ら顔を真っ赤にした。近寄りすぎてはいかんと、叱っているようだった。

めんどり
 


車が去ると、「止まれ」と書かれた車道をめんどりが渡った。おんどりは離れたところから見守っていた。

   にはとりを叱るたび春深きかな       寿美子

玉利の運転手は、おんどりに叱られっぱなしだった。


杉の秀

2012年05月29日 | 俳句雑考

杉林は手入れがよいらしく、すっきりと伸びていた。画像は28日、伊作峠で撮影。

   鰯雲北山杉の秀が揃ふ     定人

歳時記ではよく「杉の秀」に出会うが、秀はホと読むそうだ。穂と関係があるらしい。


新茶

2012年05月28日 | 俳句雑考

山の茶畑で女人が作業をしていた。訊くと、新茶を摘んだあとを剪定しているのだった。画像はきょう伊作峠で撮影。

   老いしこと互に言はず新茶汲む       仙 花


言っても詮ないこと。


梅雨まぢか

2012年05月25日 | 俳句雑考

 野道のわきに紫陽花が咲いていた。鬱陶しい梅雨が近づいてきたようだ。画像は24日、鹿児島市野頭で撮影。

   紫陽花の雨のやはらぐ読書かな      對 楠

このような俳句を読むと、梅雨も悪くないと思う。


梅は実に 

2012年05月23日 | 俳句雑考

民家の庭木の梅の実が色づいていた。画像は21日、鹿児島市谷山中央で撮影。

    喪心の褪せる日のなし梅は実に      哲 也

梅の花が咲いているころに喪に服したのだろうか。年々、梅が花から実に代わるのが短く感ずるようになった。


葵と蝶

2012年05月19日 | 俳句雑考

立葵の花に紋白蝶がとまっていた。画像は17日、鹿児島市東谷山で撮影。

   蝶ひくし葵の花の低ければ        風 生

歳時記によると、俳句で葵という場合、普通は立葵の略なのだそうだ。