ターボの薩摩ぶらり日記

歳時記を念頭において

緋鯉

2008年07月31日 | 俳句雑考

公共施設と歩道の境の水路に、大きな緋鯉、黄鯉や錦鯉が群れていた。
画像は30日、鹿児島市城山で撮す。

   水美し山都は川に緋鯉飼ふ    日 郎

栃木に引用句のようなところがあった。


白鷺

2008年07月30日 | 俳句雑考

河の瀬に白鷺が佇んでいた。カメラを向けると飛び去った。
画像は28日、鹿児島市谷山中央で撮す。

   美しき距離白鷺が蝶に見ゆ    誓 子

遠目のテーマを十七文字で写生。


赤い花

2008年07月29日 | 俳句雑考

真夏の薩摩には赤い花が目立つ。

 海紅豆


民家の庭に名を知らぬ花が咲いていた。帰宅して調べると、海紅豆らしかった。
画像は26日、鹿児島市谷山中央で撮す。

   火の国に火のいろ保つ海紅豆    照 子

鹿児島の県の花はミヤマキリシマ、県の木は海紅豆と楠だそうだ。

 ハイビスカス


槿に似ているが、より色が鮮やかな花が民家に咲いていた。ハイビスカスと推定した。
画像は28日、鹿児島市谷山中央で写す。

   ハイビスカスばかり働き者ばかり     静 江

薩摩隼人には働き者が多いようだ。


供華

2008年07月28日 | 俳句雑考

供華の鬼灯は造りものように大きかったが、本物だった。
画像は27日、鹿児島市城山で撮す。

   供華を以て落暉避けつつ詣るなり    草田男

広くて明るい霊園。


西瓜

2008年07月27日 | 俳句雑考

民家の垣の内と外に、食べごろの西瓜が一個ずつぶら下がっていた。
画像は26日、鹿児島市慈眼寺で撮影。

   くらがりに飯かきこみて西瓜番  寒 々

慈眼寺の山腹にある菜園では、狸に西瓜を盗られるそうだ。


片陰

2008年07月26日 | 俳句雑考

朝、塀の片陰がながい時間帯に園児たちが歩いていた。
画像は25日、鹿児島市谷山中央で写す。

   片陰を奪ひ合ふごと擦れ違ふ  波 久

真夏をむかえ、片陰のありがたさが身にしみている。


噴煙

2008年07月25日 | 俳句雑考

朝5時47分、カーテンをひらくと、太陽は桜島に隠れており、あたりは影絵のようだった。桜島は噴煙らしいものをかかげていた。
画像は24日、鹿児島市谷山中央で撮影。

   似て非なるもの噴煙とよなぐもり  裕 明

歳時記によると「よなぐもり」は霾晦と書き、黄砂が降ること。


2008年07月24日 | 俳句雑考

早朝の涼しい一刻、路上を猫が歩いていた。画像は23日、鹿児島市西谷山で撮影。

   イマシカナイイマシカナイと恋の猫    桃 子

歳時記では、猫の恋の季節は春に限られている。


路上の猫が向う先には、石垣の上に猫がいた。

   もう既に子猫が申す好き嫌ひ    朗 人

子猫が申す好き嫌いは食べものか、恋の相手か。


薔薇

2008年07月23日 | 俳句雑考

連休明けの昼前、薔薇園には園丁のほか人影がなかった。その理由はすぐにわかった。
画像は22日、鹿児島市平川で写す。

   命ある日々が青春薔薇を観に   宏 晃

そう吟ずる作者が羨ましい。

 園丁

   園丁老ゆ公爵の名の薔薇咲かせ   昭 彦

園丁は断熱材で日ざしを遮っていた。それが仕事ならやむを得ないが、薔薇は汗を流しながら観賞するものではなかった。


青田

2008年07月22日 | 俳句雑考

里山を背にして、青田がひろがっていた。北総でよく見かけた風景だった。
画像は21日、鹿児島市慈眼寺で撮す。

    山々を低く覚ゆる青田かな   蕪  村

北総だけでなく、昔からこの時期になると、日本のいたるところでよく見かけた風景なのであろう。


夕立一過

2008年07月21日 | 俳句雑考

夕立一過、街中を流れる川が濁り、獲物をとるチャンスなのか、そのなかに夏鴨が首を突っ込んで泳ぎまわっていた。
画像は18日、鹿児島市谷山中央で撮影。

   夕立来て右往左往や仲の町    虚 子

見えなかったが、川魚も右往左往していたはず。


河童

2008年07月20日 | 俳句雑考

街角で河童の群像が水遊びをしていた。画像は18日、鹿児島市谷山中央で写す。

   田舎では河童が出ます水遊び     久 慧

水遊びをしている子のなかに、どう見ても河童らしいのがいるのであろう。


跪坐少女

2008年07月19日 | 俳句雑考

巌上に跪坐像が祀られていた。画像は15日、鹿児島市慈眼寺で撮す。

   聖玻璃に透く秋光や跪坐少女    初

教会の芝生に、白人の少女が結跏跪坐像のように座っている場面が思い浮かぶ。


2008年07月18日 | 俳句雑考

動物園では象が竹を食べていた。青竹の幹を足で踏みつけ、鼻で枝葉をちぎって口の中へ運び入れていた。
画像は13日、鹿児島市平川で撮影。

   花吹雪象はいよいよ目を細め    敦 子

薩摩の象は「花より竹ごわす」と、言いたげに目を細めていた。


ヨットハーバー

2008年07月17日 | 俳句雑考

ウイークデイの早朝、ヨットハーバーにはマストが櫛比していた。
画像は16日、鹿児島市向原で撮す。

   傾きの角度が速度ヨットゆく   志 浪

同じヨットでも、引用句のような光景を撮りたいのだが。