ターボの薩摩ぶらり日記

歳時記を念頭において

冬の海 

2012年11月30日 | 俳句雑考

出かけるときは快晴だったが、指宿に着くと雲が厚く覆い、防波堤の上で鷺や鴎が寒そうにしていた。画像は今日撮影。

   鷺とんで白を彩とす冬の海    誓 子

黒白の世界。

 


 赤い実

2012年11月29日 | 俳句雑考

黒金糯だろうか、赤い実をつけた一樹がアンテナにむけて伸びていた。画像は28日、鹿児島市谷山中央で撮影。

  赤い実がひわを上戸にしたりけり        一 茶

いま、いろいろと赤い実があって識別できない。 


ポインセチア

2012年11月28日 | 俳句雑考

ポインセチアの丈が民家の軒を超えていた。画像は今日、鹿児島市谷山中央で撮影。

   ポインセチア会ひたき人の多いこと     汀 女


クリスマスイブの集いを控えて、と思う。


鶴の舞

2012年11月27日 | 俳句雑考

上空で鶴の一団が先を争うように飛んでいた。画像は24日、出水市で撮影。

   鶴の舞ふ盃はよし雪見酒     青 邨


先を急がぬ優雅な舞。


自然の糧

2012年11月26日 | 俳句雑考

忍び足の鶴に新しいグループが加わった。
出水の鶴は撒餌に頼っているそうだが、忍び足は地虫など自然の糧を油断させるためのようだ。画像は24日撮影。

    けふの糧に幸足る汝や寒雀      久 女

この間引用した「足るを知る顔してふくら雀かな 千空」より以前に発表されていたらしい。


忍び足

2012年11月25日 | 俳句雑考

大群の鶴にすこし離れた刈田で、数羽の鶴が抜き足差し足で歩いていた。画像は23日、出水市で撮影。

   よく晴れて鶴を数へる鶴居村    法 弘


ことしすでに出水の鶴の渡来が1万羽を超えたそうだが、数え方の見当がつかない。


 タンカー

2012年11月24日 | 俳句雑考

石油備蓄基地にはタンカーが停泊していた。画像は23日、鹿児島市喜入で撮影。

   タンカーの船名見ゆる青岬  幹


喜入のタンカーは漢字では室蘭丸と読めた。


柿の味

2012年11月23日 | 俳句雑考

白腹が柿の実をついばんでいた。画像は19日、鹿児島市中山で撮影。

   柿の味種のまはりはゼリーの味      豊 水

木にはたくさんの柿が色づいていたが、食べ跡がついているのはひとつだけだった。


案内

2012年11月22日 | 俳句雑考

「鹿児島」としるされた路標に、鶲系らしい小鳥が立っていた。
ひとを見ると鳥はふつう横目をつかうが、カメラをむけても小鳥は、案内役が気配りするかに正視していた。画像は19日、鹿児島市中山で撮影。

   瀧径や案内の童とつとつと      播 水

路標上の小鳥は黙ったままだった。

 

 


 


山茶花

2012年11月21日 | 俳句雑考

大滝を訪ねると、山茶花が咲いていた。歳時記によると、自生の山茶花は日本では山口県以南に限られている。
画像は20日、
鹿児島市中山で撮影。
    
     山茶花のこぼれつぐなり夜も見ゆ楸邨


山茶花が椿と違うのは、花びらが分かれて散るところだそうだ。


ふくら雀

2012年11月20日 | 俳句雑考

草が枯れはじめた石塀に張りついて、雀たちが暖をとっていた。画像は19日、鹿児島市谷山中央で撮影。

   足るを知る顔してふくら雀かな      千 空

足るを知らぬ数少ない動物は人間と、禽類では贄を蓄える鵙だと思う。


河原鶸

2012年11月19日 | 俳句雑考

芽が出始めた鈴懸の木に河原鶸が枝移りしていた。画像は18日、鹿児島市谷山中央で撮影。

   河原鶸機屋のひるのしづもりに     春 潮


囁くように鳴いている河原鶸のむれ。


2012年11月18日 | 俳句雑考

枝上に鶫がとまっていた。画像は今朝、鹿児島市谷山中央で撮影。

   鶫飛び木葉のやうにさびしきか    綾 子


鶫は残り少なくなった枯葉をながめているようでもあった。


甘藷

2012年11月17日 | 俳句雑考

あちこちで甘藷掘りが始まった。画像は16日、鹿児島市玉利で撮影。

   甘藷食ふは至福にちかし寝転べば     白 潮


掘ったばかりの甘藷のごとく、ごろりと寝転んで。

 


玉蜀黍

2012年11月16日 | 俳句雑考

地獄温泉の家屋の壁いっぱいに、玉蜀黍が干してあった。画像は12日南阿蘇で写す。

   干し了へて玉蜀黍の火山灰はらふ      民 郎


南阿蘇では民家や駅舎の軒などにも、玉蜀黍が干してあった。