青鷺がしょんぼりと佇んでいるのも見て、天上から堕ちた久米仙人を連想した。画像は16日、鹿児島市谷山中央で撮影。
おどけ
23日、気になって再訪すると、青鷺は首をからだに埋めており、軽鳧がおどけたように羽ばたいても顔をあげなかった。
風鈴や泣く子なだむに医師おどけ 紫 陽
おどけは逆効果だったと思う。
青鷺がしょんぼりと佇んでいるのも見て、天上から堕ちた久米仙人を連想した。画像は16日、鹿児島市谷山中央で撮影。
おどけ
23日、気になって再訪すると、青鷺は首をからだに埋めており、軽鳧がおどけたように羽ばたいても顔をあげなかった。
風鈴や泣く子なだむに医師おどけ 紫 陽
おどけは逆効果だったと思う。
知覧の武家屋敷街に紫陽花が一輪咲いていた。利休が秀吉を招くにあたって、紫陽花を全部切って一輪のみ活けたという故事を思い出した。画像は17日、知覧で撮影。
青桐や塀めぐらせて武家屋敷 信 子
武家屋敷には花はあまり似合わないのかもしれない。
鷺の漁場では、笹五位がいつもの姿勢で魚を待っていた。そのうしろで、仲間が場所の空くのを待っているようだった。画像は今朝、鹿児島市和田で撮影。
待つてゐし初電話今ひびき鳴る 千鶴子
受話器をとる前にハイハイと返事したと思う。
雨催いの舗道のまん中に髪切虫がいた。まわりが保護色のようなので、安心しているようだった。画像は15日、鹿児島市慈眼寺で撮影。
髪切虫の黒紋付の男ぶり 風 生
「の」がないと、主語は髪切虫に似た紋付すがたの男とも解釈できそうだ。
嘴の黄色い雀の子が咥えていた蜂をこぼし、すぐに咥え直した。食べられるかどうか判断できかねているようだった。画像は13日、鹿児島市谷山中央で撮影。
虫けらに勝つて芝跳ぶ雀の子 林 翔
画像の子雀とは逆に、欣喜雀躍したのだろうか。
洋上からながめると、梅雨が明けたかのように薩摩半島の上空には雲の峰が連なっていた。半島の中央あたりに、開聞岳がかすかに見えた。
船尾へ行くと、航跡が白かった。画像は12日、鹿児島市で撮影。
ゆたかなる転舵の水尾や雲の峰 啓 子
めったにないことだが、画像と引用句が合致した。
雨のやんだ貝塚伊吹の生垣に、揚羽蝶がひらひら舞っていた。画像は10日、鹿児島市谷山中央で撮影。
揚羽蝶誇りの翅の大破して 波津女
昨日の石崖蝶がそうだったが、ほとんどの蝶は写真にするとどこかが傷んでいるのが判るが、生垣の揚羽は完全無欠だった
マンションの玄関に迷い込んだ蝶か蛾がステンドグラスのように窓ガラスに張りついており、ときどき羽ばたいて外に出ようとした。
画像は10日、鹿児島市谷山中央で撮影。
華麗なる翅もて余し梅雨の蝶 レ イ
調べてみると石崖蝶のようだった。翅が石崖模様なので、そう名付けられたそうだ。
花壇の花に仁王立ちしている昆虫は、大きな蜂かと思ったが、調べてみると雀蛾の一種らしかった。画像は7日、平川動物公園で撮影。
大き蛾がゑひどれのごとく先ゆけり 彷徨子
雀蛾らしい昆虫は、怒り上戸のようだった。