ターボの薩摩ぶらり日記

歳時記を念頭において

冬紅葉

2009年12月31日 | 俳句雑考

民家の庭木が紅葉していた。画像は24日、鹿児島市谷山中央で写す。

   なほ燃ゆる色を尽して冬紅葉    汀 子

焦色の葉は見あたらなかった。


二羽の目白

2009年12月30日 | 俳句雑考

民家の裸木に二羽の目白がそむき合ってとまっていた。
いつもは鳴きながらめまぐるしく枝移りをしているのに、めずらしく静止していた。画像は28日、鹿児島市谷山中央で写す。

   メジロにも言葉仇のある葎   道

肝心の中七がわからない。広辞苑によると、仇には恨みの意味もあったが。


鳥三題

2009年12月28日 | 俳句雑考

画像の雀は26日に鹿児島市谷山中央で、笹子(?)と翡翠は27日に慈眼寺で写した。

 ふくら雀

北風のなか、雀が枯木にとまって天を仰いでいた。

   足るを知る顔してふくら雀かな   千 空

歳時記によると、寒気を防ぐため全身の羽毛を膨らませて丸くなっているのが、ふくら雀。

 笹子(?)

カメラを首にぶらさげて枇杷の木を仰いでいると、通りがかりの婦人から声をかけられた。
「何写してますか」
「鶯を探しています。チャッチャという声がしましたから」
「鶯はチャッチャと鳴きますか」
「今はそう鳴きます」
「お疲れさまです」
といって、婦人は去った。冬の鶯は笹子といって、ホーホケキョとは鳴かないと補足説明したかったのだが、去られてしまった。

   めくばせで笹鳴く方を示しけり   京 子

婦人から声をかけられなければ、もうすこしはいい写真が撮れたと思う。

 翡翠

翡翠が排水口の上にとまっていた。

   はつきりと翡翠色にとびにけり     草田男

翡翠はこの場合はカワセミ、ヒスイのどちらに読むのだろうか。


山鳩

2009年12月27日 | 俳句雑考

山鳩が民家の庭木の白い実を啄んでいた。
枝が細いのでときどきバランスを崩しては、羽ばたいて直していた。画像は26日、鹿児島市谷山中央で写す。

    山鳩よみればまはりに雪がふる     窓 秋

山鳩は見えずに、くぐもった声だけ聞こえてくるのだと思う。


青芝

2009年12月26日 | 俳句雑考

路面電車の線路の芝がみどり色をしていた。画像は25日、JR鹿児島駅前で写す。

    青芝に自転車寝かせおく恋よ     ゆう子

歳時記では若芝が春、青芝が夏、枯芝が冬の季語。


磯鵯か

2009年12月25日 | 俳句雑考

電線に鳩と雀の中間くらいの大きさの鳥がとまっていた。
帰宅して図鑑で調べると、磯鵯に似ていた。画像は23日、鹿児島市谷山中央で写す。

   枯れ果てし色の磯鵯翔ちにけり    草 堂

枯れ果てた色をしているのは雌の方らしい。   

 追記

諏訪ッチさんにコメントをいただいて、9月1日に「色鳥」と題して載せた次の画像が、磯鵯の雄か雄の雛と人に教えてもらったことを思い出した。


野鳥

2009年12月24日 | 俳句雑考

野鳥の画像は23日、鹿児島市谷山中央で写す。

 

    どの鵯も風に向つてとまるなり     尚 美

これから鵯の向き注意してを眺めることにする。

 目白

   一茶忌や柿より小さき目白来て      泰 子

一茶忌は冬、柿は秋、目白は夏の歳時記に載っている。いま目白をよくみるが、秋の部に載せている歳時記もあるそうだ。

 椋鳥


   電線に椋鳥つひに旅はひとり     草田男

椋鳥は群れていることが多いが、引用句の椋鳥も一羽だろうか。


小さき鳥

2009年12月23日 | 俳句雑考

頭上で目白の声がするので、仰ぐと民家の庭木を枝移りしていた。
庭木には辛夷のつぼみが膨らんでいた。画像は22日、鹿児島市谷山中央で写す。

   花辛夷よりも小さき鳥が来て       尚 毅

作者は小鳥の名を知っていたとしても、余情を重んじてか、季重りを避けるために明記しなかったのだと思う。


たらの実

2009年12月21日 | 俳句雑考

楤の花の画像を載せたことがあったが、そこでは白っぽい実がなり、黒く熟しているのもあった 。
画像は20日、鹿児島市谷山中央で写す。

   楤の芽の道あるかぎり摘まれをり    仁 義

この道の楤は実を結ばないはず。


花園

2009年12月19日 | 俳句雑考

母と子の人形が立っているところは、立札を読むと地元のボランティアがつくった花園らしかった。
画像は14日、南九州市で写した。

    仲秋の花園のものみな高し       青 邨

師走の花園は、地を這うように咲いている花が少なくなかった。