ターボの薩摩ぶらり日記

歳時記を念頭において

久闊

2012年10月31日 | 俳句雑考

男女は秋祭でひさしぶりに逢ったらしく、男はひょっとこの面をはずし、女はひょっとこ踊りをまねた。画像は28日、鹿児島市谷山中央で撮影。

   久闊の礼深きかな梅匂ふ     京 子


谷山の男女は、礼など省いていた。


バナナ

2012年10月30日 | 俳句雑考

民家の塀の上に巨大な花が蕾んでいるか、咲いていた。
近所の主婦が通り過ぎようとしたので、引き留めて訊くと、上の方にバナ
ナの実が生っているからバナナの花でしょうと答えた。画像は29日、鹿児島市東谷山で撮影。

   なるほどバナナ 形からしてバナナ      聡 雄


指を折って数えると、ぴったり十七音。戦後初めてバナナをみたときの作句だろうか。


 


踊子

2012年10月29日 | 俳句雑考

目抜き通りで秋祭が催された。画像は28日、鹿児島市谷山中央で撮影。

   初夢に見し踊子をつつしめり       澄 雄

踊には初夢で見てみたいオゴジョも混じっていた。

追記
オゴジョが踊っているのは、琉球舞踊の四つ竹だそうだ


秋の蝶

2012年10月27日 | 俳句雑考

黄色い花がいっぱい咲いているのに、蝶がひとつの花に一緒にとまっていた。
春夏にはみたことがない光景だった。画像は26日、鹿児島市中山で撮影。

     山麓や黄ばかり多き秋の蝶      籌 子

稔りのいろ。


 


運動会

2012年10月22日 | 俳句雑考

晴れ渡った日曜日、小学校で地域対抗運動会が催されていた。画像は21日、鹿児島市谷山中央で撮影。

   人妻をむんずと借りて運動会       寛 郎


カメラマンは遠慮なく人妻?にカメラを向けていた。


街頭の演奏

2012年10月20日 | 俳句雑考

暑さの残る南薩の街頭で、娘がなんの楽器だろうか、譜面をみながら奏でていた。画像は19日、加世田で撮影。

    弾初のおのづと眉目緊りけり      勝 又

どんな楽器を思い浮かべてもいいのが、俳諧。


余生燃ゆ

2012年10月18日 | 俳句雑考

秋なお真っ赤なハイビスカスの花心へ、揚羽がのめり込んでいた。画像は13日、鹿児島市喜入で撮影。

 

    余生燃ゆ秋のハイビスカス一花        湍

作者は定年後に始めた句作に、情熱を燃やしているのだろうか。


2012年10月17日 | 俳句雑考

渓流の橋上で男がさっと釣竿を引揚げた。画像は15日、鹿児島市慈眼寺で撮影。

                                           カワモチ


   友釣の鮎のやさしき姿かな      裕


釣られた小魚はやさしい姿をしていた。カワモチといって当地の教科書にも載っているそうだが、帰宅して調べてみたものの広辞苑や歳時記には見当たらなかった。