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銀英伝人物評106<アルフレット・フォン・ランズベルク>

2004年09月13日 11時43分32秒 | 銀英伝人物評
伯爵。生粋の帝国貴族だが、本人の性質自体は無邪気というか、ロマンチストであり、いろんな意味で貴族っぽい男。
詩や小説を創作するのが得意で、彼の作品は帝国のサロンで好評だった。
リップシュタット盟約に参加したのは、ラインハルトが憎いというより、単純に彼の帝国貴族としての義務感のだったと思う。また、フレーゲル男爵との友情もあったのだろう。

リップシュタット戦役の最中はトリューニヒトばりの飾ったセリフがやたら目に付く。これも本人には邪気がないわけで、陶酔していたまま戦役は終わり、フェザーンに亡命した。

フェザーンでは生活の糧を得るためにリップシュタット戦役の回想録みたいなのを書いて出版社に売り込んだが、客観性に乏しい内容のため、出版社からは断られる。そんなとき、ルパート・ケッセルリンクから、皇帝を救い出すという計画を持ちかけられた。帝国貴族としての騎士道精神みたいなものが燃え上がったランズベルクは、逆賊から幼帝を救い出すために、シューマッハと共にオーディンに潜入。この時点でラインハルトに知れてしまったのはむごい話だ。潜入の目的を見抜いたのはヒルダで、彼女がランズベルク伯の性格から、その目的を完全に推理する場面はすごい。で、皇帝を救出するのに成功、同盟に亡命して銀河帝国正統政府の軍務次官となる。

だが同盟が帝国に敗れると、幼帝とともに姿を消した。これはルビンスキーに匿われていたと思われる。しかし、幼帝が姿を消してしまったため、精神に異常をきたした。そして別の子供の遺体を拾いだして、それを幼帝の亡骸と思い込んで逃亡生活を続けていた。ワーレンがランズベルク伯逮捕の方を聞いたとき、ランズベルク伯の持っていた手記があまりにもリアルで克明だったため、その亡骸はしばらくの間、本物の幼帝だと思われていた。