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ゲーム攻略、読書感想文など。

【マンガ100選】その33 進撃の巨人

2020年12月14日 23時59分04秒 | マンガ100選
前回に続いてまた久々の投稿です。

コロナ禍で自宅で過ごすことが多くなり、ついついAmazon Primeでアニメを見てしまいがちなここ数カ月。。。

今回紹介するのは言わずと知れた超人気漫画です。

【ストーリー】
人間を捕食する巨人たちの脅威から身を守るため、人類が三重の壁の中で暮らし始め、100年ほど平和な時代が続いたころ、突如壁の高さ(50M)を超す超大型の巨人が現れ、壁の一部をけり壊した。
壁に開けられた穴から無数の巨人がウォール・マリア(一番外側の壁)の南側突出区であるシガンシナ区に入り込み、住人たちを片っ端から捕食する惨劇が始まった。
この地に暮らすエレン・イェーガーは目の前で母親が巨人に捕食されたが、駐屯兵団に所属するハンネスによって、同居している少女ミカサ・アッカーマンとともにシガンシナ区を脱出。
シガンシナ区とウォール・マリアの間の扉も鎧の巨人に破壊されウォール・マリア内にも巨人が流入しだしたため、人類はウォール・マリアを放棄し、居住範囲を2番目の壁ウォール・ローゼ内まで後退させた。

2年後、巨人への復讐を誓うエレンはミカサ、幼馴染のアルミンとともに第104期訓練兵団に入団。
それから3年で訓練兵団を卒業し、配属先の兵団を決めるまでの間、ウォール・ローゼ南側の突出地域であるトロスト区で大砲の整備に従事していたエレンたちの前に突如、超大型巨人が5年ぶりに出現し、トロスト区の外壁が破壊された。
そして住民の避難のために巨人と戦っていたエレンはアルミンの身代わりとなって巨人に捕食される。
住民の避難が完了し、撤退命令が下された訓練兵団の新兵たち。しかし撤退に必要な立体起動装置のガスを手に入れるためには巨人が群がる本部建物に入る必要があった。
一か八かで本部に突入しようとするミカサだが、立体起動装置のガスが切れてしまい、巨人から逃げられなくなってしまう。その時現れたもう1体の巨人が他の巨人と戦い始めた。
その巨人を利用し、かろうじて本部から燃料を補給する作戦を成功させ、撤退完了したミカサたち。
巨人と戦い続けた巨人は力尽きていたが、その脊髄部分から、意識を失ったエレンが現れた。

巨人の中から現れたエレンは駐屯兵団によって処刑されそうになるも、駐屯兵団を統括するピクシス司令とアルミンの決死の演説によって命を救われる。
そしてアルミンはピクシス司令に、エレンの巨人化能力を利用し、トロスト区の外壁に開けられた穴を大岩で塞ぐ作戦を進言。
多くの犠牲を払いながらも作戦は成功するものの、謎の多いエレンの巨人化能力は兵団から危険視される。が、調査兵団団長エルヴィン・スミスはエレンを調査兵団に編入し、リヴァイ兵士長の監視下におくことを提案し認められる。
そして訓練兵団を卒業した同期たちの多くも、最も死亡率の高い調査兵団への入団を志願した。


【感想】
上記のストーリーはまだ全然序盤。アニメではシーズン1の中盤くらいです。この後は、巨人側の敵との戦いがシーズン3まで続きます。その中で巨人の正体や、エレンの父グリシャの過去とこの世界の真実が明かされ、現在放映中のファイナルシーズンではいよいよ部隊が壁の外の世界に移り、今まで以上の衝撃展開が繰り広げられます。

見どころはたくさんあります。ここで代表的なものをいくつかあげてみます。

見どころ1:緻密な伏線
一番は非常に多く張り巡らされた伏線とそれが回収されたときのカタルシスじゃないかと個人的には思っています。
ちなみに第1話のサブタイトルは「二千年後の君へ」という、話の内容とはなんの関係もないタイトルですが、これにまつわる伏線が回収されるのは単行本でいうと30巻を超えたあたりです。
他にも訓練兵団の中に紛れ込んでいる裏切り者をアルミンが予想する場面では、ヒントとなるシーンが実は随所にちりばめられていたことが明かされ、裏切り者の正体を知った後にもう一度最初から読むと、何気ないセリフなどがすべて伏線になっていることに気付き、感動すら覚えます。

見どころ2:リヴァイがかっこいい
二番目はリヴァイ兵士長です。
通常、巨人との戦いは立体起動装置を使って高所から、巨人の弱点であるうなじを2枚のブレードでえぐり取ることに終始するのですが、巨人も案外すばしこくて、手練れの兵士でもちょっと油断するとあっさりやられてしまいます。
例外がリヴァイで、敵のボス級の巨人でもまるで人形を相手にしているかのように、華麗に切り刻む無双状態です。特に女型の巨人との戦い、獣の巨人との戦いの2つは見ごたえ十分です。

見どころ3:頭脳戦
三番目は頭脳戦です。
調査兵団の団長エルヴィンとアルミンの2人は兵団の頭脳として、強大な敵に対して非常に優れた作戦立案を行い、兵団を勝利に導きます。
特にエルヴィンは人類の存続のためならどれだけ味方(自分も含む)が犠牲になっても厭わない非常にシビアな考え方をする人物で、彼を理解するのはなかなか難しいとさえいえます。
ウォール・マリア奪還作戦で獣の巨人の罠にはまり、絶体絶命の状態から大逆転するシーズン3の「勇者」はアニメ全シーズンの中でも白眉ですね。


最後に主要な登場人物を一部紹介。

<ネタバレあり>

エレン・イェーガー
主人公。根性と負けん気が強く、頭に血が上ると周りがみえなくなるタイプだが、巨人に対して臆することなく立ち向かう勇敢な少年。
壁の外の世界を探検するため、調査兵団への入団を子供の頃から目指していたが、10歳の時に母を巨人に捕食され、それを機に巨人を駆逐しつくすことを誓う。
訓練兵団を卒業後、トロスト区に巨人が侵入した際、一度は巨人に食べられるも、その体内で巨人化能力を発揮、トロスト区の奪還に貢献する。
本人にも自覚がなかったその巨人化能力は多くの人を不安に陥れるものの、エルヴィンらの根回しにより、対巨人の有効な戦力、そしてウォール・マリア奪還の切り札として活用されるようになる。
実は父グリシャによって「始祖」と「進撃」の2つの巨人の能力を継承させられていた。ただしフリッツ王家の血を継いでいないため、始祖の巨人の能力は、王家の血を引く巨人と接触しないと発揮されない。

ミカサ・アッカーマン
ヒロイン。9歳の時に、両親が盗賊によって殺されてしまい、成り行きでかかわったイェーガー家に引き取られる。
盗賊から救ってくれたエレンに対して、恋慕というより執着といっていい感情を抱き続けており、さらにアッカーマン一族の能力によって常人よりはるかに身体能力に優れているため(エレンより全然ケンカが強い)、常にエレンを守ることを行動原理としている。
また、けんかっ早いエレンをおさえる役割にまわることも多い。
訓練兵団でも逸材として評価されており、対巨人戦でもリヴァイほどではないにしてもたいていは危なげなく倒している。
時々頭痛を発するがその理由はまだ明かされてない。

アルミン・アルレルト
エレンの幼馴染。壁の外にあるという海にあこがれる少年。
身体能力には恵まれないが分析力に秀でている。
一緒に暮らしていた祖父がシガンシナ区から避難後に亡くなり、以後は身寄りがなくなった。
訓練兵団卒業後、調査兵団に入団し、ずば抜けた頭脳で兵団の作戦立案に寄与する。
ウォール・マリア奪還作戦では超大型巨人を倒すために囮となり、全身丸焦げで死にかけるも、巨人化の注射によって復活し、
ベルトルトを捕食したことによって、エレンと同じく巨人化能力を持った人間となった。

リヴァイ
調査兵団の兵士長。人類最強ともいわれる戦闘力を誇り、数多くの巨人を屠っている。
その生い立ちから粗野な口の利き方をし、暴力的な態度をとることが多いが、実は部下思い。
リヴァイ班は調査兵団の中でも特殊任務を担う部隊となっており、優秀な兵が集められる。
巨大樹の森での女型の巨人との戦いで相手を圧倒するも負傷してしまい、その後しばらくは戦線から離れる。
ウォール・マリア奪還作戦では絶望的な状況からエルヴィンがたてた起死回生の策で獣の巨人に近づき一瞬で無力化するも取り逃がす。
以降、獣の巨人の正体であるジークとは因縁が続く。

エルヴィン・スミス
調査兵団第13代団長。
長距離索敵陣形を考案し、兵団の生存率を大きくあげるなど卓越した頭脳を持つ。
人類のためなら多くの犠牲者を出すことも厭わない非情さと、それに兵士をしたがわせる高い統率力をあわせもっている。
ライナーらにさらわれたエレンの救出任務の最中に巨人に右腕を食われ、ウォール・マリア奪還作戦では、留守番するようリヴァイに強くいわれるも、エレンの家の地下室にあるという壁の外の秘密をどうしても知りたいがために出陣する。
そしてウォール・マリア奪還作戦において獣の巨人の投石攻撃により致命傷を負い、リヴァイらに看取られて戦死する。

ハンジ・ゾエ
調査兵団の分隊長。
巨人を理解することで武器にしようと考える変わり者の女性。巨人に対する執着が尋常ではなく、周囲をドン引きさせる。
だがそれゆえに巨人の習性を利用した作戦を立てたり、新兵器を考案したり、エレンらのささいな言動から巨人の習性を見抜いたりと優れた頭脳を持つ調査兵団の参謀役。
エルヴィン死後、第14代団長となる。

ライナー・ブラウン
訓練兵団でのエレンの同期。兄貴肌で面倒見がよく、仲間のために体をはる頼もしい男。
が、その正体は鎧の巨人で、始祖の巨人を奪還するために潜入していた。
自らエレンに正体を明かし、連れ去ろうとするも、エルヴィンの作戦とエレンが偶然発動した始祖の巨人の力により失敗に終わる。
そしてウォール・マリア奪還作戦ではジークらとともに待ち伏せするもエレンとの格闘で敗れ、復活後も雷槍を使った訓練兵団同期たちの作戦によって巨人の体から引きずり出される。
しかしハンジに殺される寸前、車力の巨人に救出され母国へ帰還する。
母国では戦士隊の副長として、次世代の戦士候補生たちから憧憬のまなざしを受けている。

ベルトルト・フーバー
訓練兵団でのエレンの同期。兵士として優れた能力を持つが判断を他人にゆだねてしまう欠点がある。
その正体は壁に穴をあけた超大型巨人。正体を明かした後はライナーと行動をともにし、ウォール・マリア奪還作戦ではエレンを圧倒するもアルミンの捨て身の作戦の前に敗れ、巨人化したアルミンによって捕食される。

アニ・レオンハート
訓練兵団のエレンの同期。誰ともつるまない一匹狼的な存在だが養父からしこまれた対人格闘がずば抜けている。
訓練兵団の主要メンバーの中で唯一、憲兵団に配属された。
その正体は女型の巨人。エレンをさらうために、壁外調査に出た調査兵団に襲い掛かるが古代樹の森に誘い込まれ、一時は拘束される。
が、硬質化能力と、無垢の巨人を呼び寄せる能力によって脱出。撤退中のエレンに再度襲い掛かり、一時はエレンを捕獲するもリヴァイとミカサによって奪還される。
その後何食わぬ顔で憲兵団に戻っていたが、アルミンの推理により正体が割られた。
そしてウォール・シーナ東側のストヘス区で調査兵団に取り囲まれるも街中で巨人化し壁の外へ脱出しようとするが、エレンとミカサの前に敗れ、巨人の体から引きはがされる。
そのまま捕虜になる直前、全身を高質化物質で包み、外から干渉できない状態になったため、兵団によって厳重な監視化におかれる。

ジャン・キルシュタイン
訓練兵団のエレンの同期。個人主義者で、配属先は安全な場所で楽をするために憲兵団を志願すると公言していた。
エレンとは相性が悪く喧嘩が絶えなかったが、仲の良かった同期のマルコの死がきっかけで調査兵団に志願する。
状況掌握能力に長けており、マルコからも指揮官向きといわれ、事実同期で作戦行動する際には指揮官役におさまることも多い。
ウォール・マリア奪還作戦では生き残った同期を率いて鎧の巨人討伐に大きく貢献する。

コニー・スプリンガー
訓練兵団のエレンの同期。身体能力に優れた自称天才だが実は頭脳を使ったことがもっとも苦手。
自分の出身地であるラガコ村が、獣の巨人によってすべて巨人化されてしまったことが判明したあと、
唯一捕獲された巨人が、自分の母親だと知りショックを受ける。

サシャ・ブラウス
訓練兵団のエレンの同期。食い意地が尋常ではなく、盗み食いの常習犯。
狩猟をして暮らすダウパー村の出身で、自身も弓を扱うのが得意。

クリスタ・レンズ
訓練兵団のエレンの同期。卒業時に成績上位10名に入っているが、実際はそこまでの実力はない。
他人を助けることに執念ともいえるこだわりを持つ。
その正体は、壁内の人類を影から統べるレイス家当主の妾腹の子で、ヒストリア・レイスが本名。一度は殺されそうになるも、偽名で生きていくことを条件に見逃されていた。
ライナーたちによるエレン奪還を阻止した後、信頼していたユミルに裏切られたショックから正体を明かす。
調査兵団はレイスの意を受けた中央憲兵団からヒストリアを保護しようとするも奪取されてしまい、実の父であるロッド・レイスと再会する。
そしてロッドの意を受けて一緒に捕獲されたエレンを捕食して始祖の巨人の能力を引き継ぐ決意をしたものの翻意。
巨人化したロッドを自らの手で討ったのち、兵団の意向で即位する。

ユミル
訓練兵団のエレンの同期。粗野で斜に構えた性格だが、兵士としての能力は高い。常にクリスタのそばを離れず、彼女を気にかけている。
正体は、かつてマーレでエルディア人から教祖的な存在として祭り上げられた少女。
マーレの治安当局に拘束されて、楽園送りになり、パラディ島で60年間無垢の巨人としてさまよっていた。
始祖の巨人奪還作戦でパラディ島に上陸したマーレの戦士たちに遭遇して襲い掛かり、その中のひとりマルセルを捕食したことで彼のもつ顎の巨人の力を継承し、人間に戻る。
その後、壁内に住み着いていたが、偶然存在を知ったヒストリアに強いシンパシーを抱き、訓練兵団に入隊した。
ウドガルド城で獣の巨人や他の巨人たちに囲まれて絶体絶命の窮地に陥った際、巨人化能力を明かし、仲間を救う。
その後ライナーたちと行動を共にし、ヒストリアも誘おうとしたが、結局マーレに帰還する道を選ぶ。
帰国後、かつて捕食したマルセルの弟ポルコに捕食され、能力は彼に引き継がれる。

グリシャ・イェーガー
エレンの実父。
その正体は海の向こう、マーレ国に住むエルディア人。自分たちエルディア人を虐げるマーレに対して密かに反抗の作戦を立てていたが、
息子のジークに密告され、「楽園送り」とされる。が、マーレ内に潜む内通者フクロウによって、彼の進撃の巨人の能力を引き継ぎ、始祖の巨人奪還のために壁内に潜入。
その後カルラと結婚しエレンが生まれる。超大型巨人によってシガンシナ区の壁が破られた際、レイス家の始祖の巨人の継承者ルイーダからその能力を奪い、エレンに自分を捕食させることで2つの巨人の能力を引き継がせた。

ジーク
グリシャとダイナ・フリッツの間に生まれた男児。エレンの腹違いの兄にあたる。
両親の思惑でマーレに従順なふりをして巨人の力を受け継ぐ戦士に選ばれるよう教育を受けるが、逆に両親はじめ反マーレのエルディア人組織を告発、両親は楽園送りとなる。
その後獣の巨人を継承し、戦士長として始祖の巨人奪還作戦の指揮をとり、ウォール・マリア奪還にきた調査兵団をライナー、ベルトルトともに待ち受ける。
巧みな罠で調査兵団を壊滅寸前まで追い込むも、エルディンの策によって逆に自身が捕虜になりかける。が、車力の巨人の救出により脱し、さらに捕獲されていたライナーも救出して帰国する。


そんなわけで興味を持たれましたら一読をお勧めします。
ちなみにアニメ版はAmazon Primeで過去シーズンどころか現在進行中のファイナルシーズンもみれます!

【マンガ100選】その32 聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話

2020年01月11日 01時48分02秒 | マンガ100選
だいぶ長い間更新してませんでしたが、久々に書きたくなったので投稿。

『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』
作者:車田正美

ストーリー:
舞台は現代から240数年前、アテナ率いる聖闘士とハーデス軍との前聖戦の時代。
泥棒を働いていた天馬は、画家を目指すアローン、白銀聖闘士の水鏡との出会いにより改心し、修行の末、この時代のペガサスの聖闘士となった。
が、無二の親友のアローンはハーデスの依り代の肉体に選ばれ、冥界に連れ去られてしまう。
ハーデス復活の予兆を感じた、黄金聖闘士に昇格したばかり天秤座の童虎と、牡羊座のシオンはハーデス城に乗り込もうとするも、張られた結界によって力をだせず敗退してしまった。

一方、現代。ハーデスを倒したものの、不可視の剣が胸に刺さったままの星矢は余命3日に迫っていた。
彼を救うため、城戸沙織ことアテナは、前聖戦の時代に乗り込んでハーデスの剣を無力化するため、瞬を従えて時の神・クロノスの力により前聖戦の時代へ向かった。
が、クロノスのいたずらにより、赤子の姿で聖域に降り立ったアテナは、時の教皇により殺害されそうになる。教皇の様子がおかしいことに気付いた乙女座のシジマは教皇からアテナを奪い、刺客として追ってくる魚座のカルディナーレと戦いつつ、12宮を下っていく。

パンドラは、今がアテナ打倒の好機とし、聖闘士から寝返った天雄星ガルーダの水鏡にアテナ殺害を命じる。
かつての師が冥闘士になったことに驚愕する天馬と、彼と合流した瞬は、アテナを救うため、水鏡の後を追い12宮を突破していく。
その頃、聖域では天変地異が続き、すでに死者となっている13番目の黄金聖闘士、蛇遣座のオデッセウス復活の予兆が始まった。
一輝、氷河、紫龍もそれぞれアテナ救出のため12宮に降り立つ中、アテナはかろうじて宝瓶宮にたどり着いたシジマから水瓶座のミストリアの手を経て氷河にわたる。が、サマエルの毒に侵されており、その解毒が唯一可能な、オデッセウスにあうため蛇夫宮を目指す。
一方、水鏡は天秤宮までたどり着いたものの、ついに童虎との闘いで力尽きる。

黄金聖闘士たちと、未来からアテナを救うためにやってきたという青銅聖闘士たちや、進軍してきた冥闘士との死闘が続く中、ついにオデッセウスが復活。彼の力により聖域にいたすべての人が眠りにつかされた。
オデッセウスは白洋宮から順番に12宮を進み、眠らせた黄金聖闘士たちを覚醒させては、アテナを殺そうとしている自分につくか、アテナにつくかの決断をせまっていく。


感想:
気付けば聖闘士星矢はいろんなシリーズが始まっていましたが、本作は車田正美が描く正統な続編。しかもオールカラー。
が、残念なことに刊行ペースが非常に遅い・・・(最新12巻はでたのは2018年5月)。まぁドリフターズよりはましですが。

黄金聖闘士は12巻でようやくオデッセウスも含め全員登場しました。が、勢力図が複雑です。

聖闘士は大きく4つの勢力があります。

①何らかの意図をもってアテナ殺害をしようとしている
 →オデッセウス、水鏡、童虎

②単純にハーデス側に寝返った
 →教皇(もしかしたら意図があるかも?)、カルディナーレ(あとで改心した)

③純粋にアテナを守ろうとしている
 →青銅聖闘士、シジマ、シオン、牡牛座のオックス、双子座のカイン、獅子座のカイザー、ミストリア、山羊座の以蔵、射手座のゲシュタルト

④アテナよりオデッセウス側
 →蠍座のエカルラート

⑤その他
 →蟹座のデストール

アテナ殺害はハーデス編でもサガたちが同じことをしようとしていたので、同じ可能性はありますね。
そうすると今度は12宮編のあとに冥界編が始まるかも。そうすると完結は10年以上先になりそうな予感。。

ちなみにファンならにやりとする設定が語られているのも本作の魅力です。
たとえば双子座の黄金聖闘士は昔から黄金聖闘士の中で最強格という設定が語られたり、蟹座の黄金聖闘士が積尸気冥界波を使うのは、古代の中国では蟹座の星座の中に、積尸気があると考えられていたことによる、とか。






【マンガ100選】その31 七つの大罪

2014年01月04日 05時10分41秒 | マンガ100選
現在週刊少年マガジンの看板マンガのひとつ。作者は以前、ジャンプでライジングインパクトを書いてた人。
現在6巻まで刊行中。


『七つの大罪』
作者:鈴木央


ストーリー:
ブリタニアで最大の勢力を誇るリオネス王国は、聖騎士たちが王を幽閉して国の実権を握り、聖戦への準備を進めていた。
この状況を打破すべく、第三皇女のエリザベスは、10年前に聖騎士長殺害の罪で指名手配されている伝説の戦士「七つの大罪」を探し、強力を仰ごうとして流浪の旅を続けていた。
偶然寄った酒場で店長をしていた七つの大罪の団長・メリオダスと出会ったエリザベスはメリオダスと合流し、残りの七つの大罪のメンバーを探す旅にでる。しかし聖騎士たちもメリオダスを抹殺し、エリザベスを連れ戻すべく、次々と刺客を送る。


感想:
王道の中世ファンタジーの雰囲気を漂わしてて、人の力を遥かに凌駕する能力を持つ聖騎士たちや妖精、魔人などいろんなファンタジー要素を包含した物語だけど、個性的な七つの大罪の面子や、先の読めないストーリー展開、聖騎士団内部の確執など話を盛り上げる要素が幾重にも重なった名作。
が、最大のポイントはエリザベスに対するメリオダスのセクハラw
気分が悪くなったエリザベスに「気持ちよくしてやる」といって胸を揉んだり、布切れ一枚しかまとっていないエリザベスの布をたくしあげたりと最近の少年マンガではあまりみかけないシーンが結構ある。

まだ七つの大罪も4人しか登場しておらず、ストーリー的には中盤にもさしかかっていないと思われるが、週刊誌であるがゆえに刊行ペースも早く、あっという間に20巻超えはしそう。買い集めるなら今のうちからがお勧めです。

【マンガ100選】その30 へうげもの

2013年03月09日 13時16分51秒 | マンガ100選
このコーナーも始めてからだいぶたつけどやっと30。このペースだと100ってあと10年以上かかるなぁ。


『へうげもの』山田芳裕著


<ストーリー>
戦国時代。織田家の武将、古田織部は信長の南蛮趣味に魅了され、自らも数寄の道にはまっていく。戦場においても数寄の趣味を生かして武勲をたて、だんだんと頭角をあらわす。
やがて人生最大の師ともいうべき千利休とであった織部は、利休の侘びを学びつつも、それを超えようと様々な創意工夫をしだす。
本能寺の変は、秀吉が首謀者だった。その秀吉に山崎の合戦で敗れた光秀は、遺志を家康に託す。光秀の遺志をついで正義の世の中を作ろうとする家康だが、現状では秀吉にかなわず臣従する。
織部は秀吉の九州征伐、小田原征伐に従軍し、功をたてて順調に出世。が、利休と秀吉の間は、自らの侘びの精神を実現しようとする利休と、数寄を天下取りの道具として利用する秀吉の同床異夢からやがて大きな亀裂となっていく。
そしてついに利休は秀吉によって処刑されるが、介錯をしたのは織部だった。師をあやめた者同士で傷をなめあう秀吉と織部。

利休の死後、宗匠として天下第一の数寄者となった織部は理想の焼き物つくりを目指し、時には朝鮮出兵中にも窯を探したりする。
秀吉の死後、天下は風雲急をつげ、正義の世を作ろうとする家康と、秀吉の遺児秀頼を盛り立て豊臣政権の存続をはかる三成の間の緊張感は高まっていく。伊達政宗をはじめ、名だたる大名たちの茶道の師である織部の影響力は大きく、両陣営から働きかけを受けるが、自分の数寄道を第一に考える織部はどちらにも組するつもりはなかったが、関が原では東軍に所属し、奇功をたてる。

やがて家康が幕府を開き、世の中は大きくかわっていく。



<感想>
まだ連載中なので、これからまた二転三転の展開があるはずだが、とにかく登場人物の多さがすごい。大名・武将から芸術関連の人物までとにかく多彩。それに史実の細かいエピソードも丁寧に拾っていってるので歴史好きにもがっつり読み応えがある。史実を改変したエピソードも結構あるのだが、登場人物の持ち味を生かした面白い話にしあがっていて、許容できる範囲。
キャラつくりはデフォルメされててわかりやすくなってる。
また茶々は織田家再興をたくらむ女狐的な性格、家康は正義をかかげるがどっちかというと独善的な性格、伊達政宗は歌舞伎役者みたいな顔とセリフまわし、島津義弘はなまりがひどすぎてセリフが固有名詞以外はまったく読み取れない、小堀遠州はオカマキャラなど、独特の味付け。

【マンガ100選】その29 ちはやふる

2012年09月23日 05時20分15秒 | マンガ100選
もはやいわずと知れた有名かるたマンガ。


ミナミがこのマンガを知ったのはアニメ化の時なので新参もいいとこです。

このマンガの面白いところは主人公の千早がかるばバカで、幼馴染の太一の熱い視線にきづかず暴走するところとか、少女漫画のカテゴリーのはずなのに団体戦やトーナメント戦などの少年漫画の王道バトルがあるところでしょう。
と、同時に千早のかるた選手として成長していく様もしっかり描かれておりライバルたちとの熱い戦いが毎度毎度盛り上がってくれるところとか、まぁ色々です。


<ストーリー>
小学6年生の綾瀬千早のクラスにいる綿谷新が、実は幼少期からかるたを祖父に仕込まれている子だと知り、太一と3人でかるたの楽しさに目覚める。
小学校卒業と同時に実家の福井に帰った新、そして別の中学に進んだ太一と、3人は中学3年間は疎遠になる。
瑞沢高校に進学と同時にかるた部の設立を目指す千早は、偶然同じ高校に進学した太一を誘うがまったく乗り気ではない。が、いろいろ暴走した挙句、5人のメンツを集めてかるた部の設立にこぎつけた。が、その頃新は祖父の死から立ち直れずかるたから遠ざかっていたことを知る。
高校生選手権の東京都予選では全国大会の常連である北央学園と決勝であたり、接戦の末に優勝するが全国大会では千早が高熱をだし、早くに敗退。全国大会2日目の個人戦では現役クイーンである若宮詩暢とあたるも一蹴されるが、新たな目標となった。
その後部員それぞれが成長し、迎えた翌年の東京都予選では決勝で北央に敗れるも、2位通過で全国大会へ出場。
決勝戦では全国一の実力を誇る富士崎高校とあたり、これを破って創部2年目での全国優勝を果たす。
翌日の個人戦では、怪我をおしてA級で出場した千早はまたもやクイーンに破れ、B級で出場した太一は様々な困難を乗り越えて優勝し、A級への昇格を果たす。また、A級の決勝ではクイーンの若宮を、復帰した新が破り優勝した。


<主な登場人物>

【綾瀬千早】
主人公。とんでもない美女だが頭の中はかるたのこと以外になく、恋愛には非常に疎い。そのため太一の想いにはまったく気づかず、周囲をやきもきさせてる。
勉強はまったくできず、将来の進路も見えない状況だったが2年の秋になりようやく高校教師になってかるた部の顧問になる、という目標ができた。
競技者としては、天性の”感じ”の良さを生かし、素早くとるのが基本だが、師匠である原田先生の特訓や、一時期怪我した右手を封印して左手で競技をしていたこともあり、徐々にバランスのよい選手に成長していく。
が、なぜか大事な大会の時に限ってアクシデントに見舞われたりもする。


【真島太一】
千早の幼馴染。厳しい家庭に育ったため、勉強も運動も抜群にでき、性格的にもかるた部の部長にふさわしい配慮の仕方ができる大人な性格。千早に想いをよせはじめたのはおそらく小学校の頃かららしい。容姿も抜群で非常にもてるが、千早以外には興味がない。また、新を恋敵としてみており、千早が新の話題を話すと機嫌が悪くなる。
中学3年間はあまりかるたに触れる機会がなく、情熱はうせていたが、千早がA級に昇格したら一緒にかるた部を作るという約束をさせられて、仕方なく競技かるたの世界に再度足を踏み入れる。
競技者としては、記憶力のよさを生かしたかるたをするが、その記憶のよさが仇となってトーナメント戦で苦戦することもしばしば。自身には才能はないと自覚しつつもなお、才能のある人間に立ち向かう勇気を持ち、ツキのなさをみんなに認められつつも、負けたときは実力のなさと言い切る潔さもあわせもつ。
長いことB級でくすぐっていたが、高校2年生の全国大会で優勝してA級にあがり、才能が開花し始める。ちなみに高校の団体戦では負けなし。


【西田優征】
5歳の頃からかるたをしており、登場人物中では最もキャリアが長い。小学校時代に何度も新と対戦しているが一度も勝てなかった。瑞沢高校でははじめテニス部に所属していたが千早に強引にかるた部に引き抜かれる。
体格と、いつも何かを食べてるところから肉まん君とあだなされている。
B級の個人戦では決勝で太一とあたり、運命戦にもつれこみ優勝。千早に次いで二人目のA級選手となった。団体戦においては、格下相手には安定感を誇るが、いざというところで星を落したりする。
競技者としては、長年の経験からくる読みの深さが持ち味で、競技の終盤になるほど追い上げるタイプ。そのスタイルには新も感心していた。


【駒野勉】
いつも机にしがみついて勉強していることから、机君とあだ名されている。かるたにまったく興味がなく、いくら勉強してもテストで負ける太一にコンプレックスすら抱いていたが、太一の言葉に揺り動かされてかるた部に入部。実力的には一番下だが冷静な分析力でチームを支える。高校2年の全国大会でC級で優勝してB級にあがるが、まだまだ実力不足は否めない。


【大江奏】
呉服屋の娘で、和装をこよなく愛しており、古典オタク。はじめは袴が着れるという理由だけで弓道部に所属していたが、千早に引き抜かれる。百人一首にも精通しており、ところどころで和歌の解説もする。高校2年生まで千早が”ちはやぶる”の意味を知らなかったことを自身の責任ととらえるメタな発言もあった。
大会では、自分の店の袴を部員に貸し出して、袴での大会出場を強いるくせがある。
将来の夢として、競技かるたの専任読手を志しているが、条件であるA級選手という壁に悩む。かるた部の男子には千早よりも人気がある。
太一の、千早に対する想いに気づいており、かげながら応援している。

【花野菫】
千早たちの一学年下。完全な恋愛脳で、はじめは太一が目当てで入部。そのため当初は競技にまったく感心を示さなかったトラブルメイカーだったが、周囲の、かるたに対する真摯な姿勢に感化されて徐々に上達を目指すようになる。


【筑波秋博】
千早たちの一学年下。北海道で下の句かるたの強豪だったため、かるたに対する敷居は低かったが、ルールの違いにはじめは戸惑う。その後徐々に実力をつけ、駒野と同等以上になる。全国大会では駒野と交代で出場したりもした。


【綿谷新】
永世名人を祖父に持つ、かるた会のサラブレッド。小学生の頃は全国大会で優勝した経験を持つ。が、自身がA級に昇格した日に、祖父の死に目にあえなかったことから、中学時代はかるたから離れていた。
その後、わざわざ福井の自宅を訪れた千早と太一に感化され、再度かるたに取り組むようになった。高校2年の全国大会では団体戦こそ出場しなかったものの、個人戦では圧倒的な実力を見せ付けて優勝を飾る。
競技者としては抜群の記憶力と、どんな場面でも平常心を失わない強いハートが武器。そして相手より早くとる技術に長ける。作中でも屈指の実力者。


【若宮詩暢】
中学3年生で史上最年少のクイーンとなった才女。京都在住で、小学生の時からかるたをはじめるがこれという師を持たず、札とのつながりという不思議な力で圧倒的な強さを誇る。小学生の頃は新にいつも1回戦であたって負けていたため、クイーンとなった現在でも新との再戦に固執するが、熱発した状態で臨んだ高校生大会の決勝では新に敗れる。ちなみに新以外の対戦者にはほぼ大差で圧勝している。
競技者としては、取り札以外の札にはまったく触れずにとる、という離れ業をやってのける。また、札とのつながりという不思議な力にはほとんどの人間がきづいていない。


【周防久志】
現名人。大学に入ってからかるたをはじめたにも関わらずわずか3年で名人に上り詰めた本物の天才。ただし大学は留年し続けており、名人戦以外の試合には出場しないことから(というよりは自分が認めた相手以外とは戦いたくない)、かるた協会からは疎まれている。
競技者としては千早と同じく感じの良さを武器にしている。



<感想>
他にも重要人物はたくさんいるけどまぁこんなところで。
とにかく団体戦が熱い。それに尽きるといっても過言じゃない。アニメの方は原作を忠実に再現しているので、アニメから入るのもあり。