今回は「機動戦士ガンダム」の最終回ということで、この作品の魅力とか感想をつらつらと書いていきます。
【設定の細かさ】
「ガンダム」の魅力のひとつに世界観・設定の細かさというのがあると思います。ただ単に”遠い未来”のお話として作られた世界ではなく、”現在からの延長線上としての未来”として、あらかじめ歴史が作られている点は知れば知るほど面白いです。
また、時代設定以外にも連邦とジオン、ふたつの国家の戦争の戦略面もきちんと設定されているため、「0080」や「08MS小隊」といった外伝の生まれる余地ができているわけです。
【メカの魅力】
「ガンダム」で登場するMSたちはそれぞれ、生身の人間がそうであるように武器を手にとって戦ったり、途中で弾薬が切れたりと”芸の細かい”戦いをします。これがまた大味なその他のロボットアニメと一線を画すところといえるのではないでしょうか。ただ、「W」とか「SEED」などではそういう”芸の細かさ”がやや無くなっている気(遠くまで伸びるドラゴン・ハングとか、何発ビームを撃っても弾切れにならなかったりとか、ビームでコロニーを破壊したりとか)がするのですが…。
【ストーリーの巧みさ】
前にも書きましたが、このアニメ自体は背景となっている一年戦争の後半にはじまります。そしてWBを中心とした一部隊の活躍を通して一年戦争を見せている、というのが巧みなことではないかと思います。「ガンダム」は、単純にガンダム1機の活躍でハイ、終わりというストーリーではありません。あくまで戦術の駒のひとつに過ぎないわけで、結果的には誰も予想しなかった戦果をあげているだけでしょう。連邦軍のオデッサ・デイにしても、星一号作戦にしても、WB隊を戦力としてはほとんど考慮されていないようですし。
【ニュータイプの面白さ】
「ガンダム」と語る上でニュータイプの存在ははずせません。このニュータイプというのは宇宙に上がった人類が、その内在する力を解放させた、いわゆる新人類に近いものでして、しかも物事の本質を鋭く見極められる能力を持ったものと定義されています。
なぜニュータイプは戦闘で活躍できるのか?それは物事の本質を見極められるゆえに、敵の動作などを正確に把握できてしまうからです。一見複雑な話のようですが、この概念が持ち込まれているからこそアムロはかっこいいし、「ガンダム」は熱い話だな、と思いました。
以上で「ガンダム」の解説は終了します。