磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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083核兵器を持つということは……

2006年06月09日 | Ra.
ラヂオアクティヴィティ[Ra.]
第一部ブロック・バスター

四、インスタント・カーマ

083核兵器を持つということは……



マイクはおおいに希望をもった。だが、バーバラのことを思って慎重になる。
「まだ、安全宣言は出されていないのだから、安全な所へ行けよ。わかったね」

ソフィーが質問する。
「もし、核兵器が落ちたら、見えるのかしら……」
「見える? そうだね。日本に原爆が落とされたとき、中国大陸でも見えたそうだからね……」

「中国大陸……」
眉間に皺をよせる勇気。

「そうだよ。スピルバーグ監督は、そのころ中国大陸で日本軍の捕虜だった。そして、その朝、東の方が輝くのを見たそうだよ」

「『太陽の帝国』という映画でしょう……」
夏八木は話しかけてやめた。

「そう、スピルバーグ監督は、その映画で、表現していたね」
「スピルバーグ監督って、『シンドラーのリスト』をつくった人?」
「そうだよ」「……」

ミス・ホームズは腕を組んでいた。そんな遠くまで輝く爆弾があるとしたら、どれほどのエネルギーがあるのか、推理できるというものだ。

まったく、呆れたものだ。そんなものを作りながら、よくも環境問題なんて主張しえたものだ。
いや、待てよ。
環境問題をいう大人と、核兵器を製造し使用する大人とは別の大人だろうと、考察した。

「広島と同じで、そんなものが落ちた後、何万人も苦しむことになるのだろう?」
「そうだよ。広島では医師がいたとしても、医師も被爆者だ。医師だからと、被爆しないわけではない!」

「そりゃ、そうだろう」
勇気はイライラしていた。

「広島の医師は九五%が診療できなかった。死亡したり、自らも負傷したりしていた」
「そんなに多くの苦しんでいる人たちがいるのに、医師もいないなんて……」

「仕方ないさ……。核兵器を持っているということは、こういうことを想定して作ってあるのだから……」と行者。

「仕方ないって……、バーバラにそんなことが説明できるか?」
マイクは行者の胸倉をつかんだ。にらみつけていた。

まだ、バーバラは隅のテレビ画面に映っていた。マイクの様子が気になっているのだろう。

それとも、孤独になるのが、いやで、そこにいるのだろうか?

カメラマンなどがまわりにいるのだろうか?








閑話休題

核兵器をもつということは、
このようなことがあることは、
想定内といわれています。

でも、アメリカの大統領たちは、
想定内に身の安全ははかれるように
しているらしい。

しかし、それも万全ではないけど……。







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