磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

10フィート映画世界を回る

2007年04月08日 | 読書日記など
『10フィート映画世界を回る』
     永井秀明・著/朝日新聞社1983年

帯に書かれてあります。下「」引用。

「核廃絶への被爆者の願いをこめて、日本の草の根市民運動が完成させた記録映画は、ヨーロッパで、アメリカで、そしてソ連・中国で、どのように受け入れられたか。世界の反核運動との交流の記録。」



米軍のもっていたフィルムを購入し、ヒロシマ・ナガサキを伝える運動だったと思います……。

米軍の撮影責任者、ハーバード・スッサンが、被爆者にあわれたことが書かれてありました。下「」引用。

「このフィルムの撮影責任者、ハーバード・スッサンが、三七年後にニューヨークの倫理文化ホールのロビーで、撮影された沼田鈴子、山口仙二と再会することになった。
 一瞬、三人の目には驚きの色が走った。息づまる空気の中で、沼田が口火を切った。「私はあなたを憎んでいません。原爆がいかに悲惨な結果を人間にもたらしたか。私はそれを証言するために映画と一緒にヨーロッパを回って、このニューヨークに来ているのですから」と。スッサンはやや安心したようだった。」

いつも思うのですが、平和を願う被爆者の方たちのやさしさにホッとします。

青桐の下で 「ヒロシマの語り部」 沼田鈴子ものがたり


フィルムでうつされていた沼田さんを捜していたことも書かれてあります。下「」引用。

「一九八一年五月一一日には、10フィート運動の呼びかけ人や、当時の被爆者治療にたずさわった医師・看護婦などを招いて、入手したフィルムを医学編の試写会を広島で開くことになった。試写するフィルムには日赤看護学校の一九四六年三月の卒業式風景が写っているので、当時の卒業生たちも何人か出席しているという。この機会にフィルムに登場する被爆者の一人か二人にでも、証言者として出席してもらいたいと願った。
 それまでの努力で、フィルムに記録されている被爆者で住所の分かった人が二人いた。その一人が沼田鈴子さんだった。」

1981年6月、広島のソーシャルワーカー結成し「原爆被害者相談員の会」設立。
広島YMCAを会場に月一回の被爆者相談を始めたという。


第五師団兵器部所属の技術一等兵、佐々木忠孝さん。
10フィート映画のテレビ版『幻の原爆フィルム日本人の手へ!』に証言者として出演。
37年の生きざまを、遠くをみるように回想されたという。


世界各地へ。フィルムをもって原爆を伝えられる。
オランダのアムステルダムでは、わずかな空き時間を利用して、『アンネ・フランク・ハウス』へ。

そしてアメリカへも。
在米被爆者協会の人たちとともに、タフツ大学の秋葉忠利準教授も参加。
秋葉さんは数学の先生で、「アキバ・プロジェクト」の提唱者。

カナダのNGOの主張。下「」引用。

「カナダのNGOグループはSSDIの最終文書を援用して、軍事費の千分の一の七○○万ドル(約一七億円)を削って、主要六大学に平和学の講座を設けるように主張している、トロント大学はすでに評議会で講座開設を決定し、政府との折衝を始めている。」


このフィルムなどの貸し出しなどをされていた「被爆の記録を贈る会」は現在は「平和博物館を創る会」となっているようです。




10フィート映画運動








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写真・絵画集成 世界の「戦争と平和」博物館3 ロシア・ベラルーシ・ウズベキスタン・チェコ

2007年04月08日 | 読書日記など
『写真・絵画集成 世界の「戦争と平和」博物館3 ロシア・ベラルーシ・ウズベキスタン・チェコ』
   荒井信一、早乙女勝元(監修)/
   山本耕二(写真総責任)/日本図書センター1997年

ロシアや旧ソ連、戦争をつたえる……。ナチスの強制収容所は跡に残すが、スターリンがそれ以上に虐殺したといわれる記念碑はない。どこの国でも、今の行政に関わる施設はつくれないようですね……。



【ロシア】
大祖国戦争中央博物館
モスクワ・無名戦士の碑
ボルゴグラードの戦争記念碑
パノラマ博物館
ボルゴグラード・無名戦士の碑
サンクトペテルブルク歴史博物館
勝利広場のレニングラード防衛記念館
海軍中央博物館
ピスカリョフ墓地
サハリン・韓国人墓地
ハバロフクス・無名戦士の碑
ハバロフクス・日本人抑留者墓地
イルクーツク・日本人墓地


【ベラルーシ】
ハティニ村

【ウズベキスタン】
国際平和・連帯博物館

【旧ソ連】
大祖国戦争のモニュメント・碑(旧ソ連邦)
  ウクライナ、セバストポリにある戦没者慰霊碑
  トルクメニスタン、アシガバードにあるモニュメント
  ラトビア共和国、リガ近郊にある碑
  カザフスタン共和国、アルマトイにあるモニュメント
  モルドバ共和国、キシニヨフの解放広場のモニュメント


【チェコ】
リディツェ村
テレジン強制収容所
聖キリルと聖メトデゥース教会

【解説】ロシア・ベラルーシの戦跡を行く 早乙女勝元
  ハティニ村の鐘の音
  独ソ不可侵条約のあとに
  レニングラード封鎖と飢餓
  ターニャ記念質のメルヘン
  激戦地ボルゴグラードへ
  無名戦士を守る少年少女たち




「ハバロフクス・日本人抑留者墓地」、「イルクーツク・日本人墓地」は、日本式の墓地ではなく当地のものが採用されているようです。










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168ええ!? 茜が!

2007年04月08日 | 読書日記など
アカネさんシリーズ001
恋のタイムマシーン

十三、バック・テュ・ザ・ヤング



168ええ!? 茜が!



「香村さんを誘おうか?」

「ええ、いいわ」

レストランの帰り、茜は珍しく電車に乗る。

ちょっと、ワインを飲んで、酔ってしまったからだ。

飲酒運転はさすがの茜も決してしない。

生命にかかわることである。

まだ、茜は死にたくはないのだ。

それに、タクシーだと話しがしづらい。

中央線のホームに電車が滑り込んでくる。

茜は空いた席があるのを発見した。

茜は走っていって、椅子に腰をかけた。

「茜、相変わらず、早いわね」

「同じ料金なら、座りたいわよ」

目の前に老婆が立った。

茜は自分が元老婆であったことを思い出した。

未来は明るいだけでは決してないのだ。








閑話休題

若い人もいずれ老人に。

これは確実なことですね。

でも、ボクの若いときも、

若い人はお年寄りのことを、

あまり考えませんでした。

そして、若い人を見下し、

まるで、若いころや、子ども時代が

なかったかのようなご老人。

いつの時代にも、

相手のことが理解できない人たちもいますね。



さわやかに生きたいものですね。(^^)











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