ニュース雑記帳

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NPO監禁死 手錠使用「代表が指示」 職員供述 「拉致」と呼び常態化

2006-05-11 17:15:28 | Weblog
「引きこもりの若者を支援する」という目的で設立された特定非営利活動法人(NPO法人)『アイメンタルスクール』で、入所していた無職男性(26)が死亡した事件がありましたね。それで施設の職員が愛知県警に逮捕されて、彼らの供述から、法人代表理事の杉浦昌子容疑者(49)の指示で、手錠などを使っていたことが発覚したとか。

通常の学校における指導について考える場合でも、なかなか「これは駄目」とか「これが正解」なんてことが見えないのに、それが「引きこもりの若者」ってことになると、事件になったからといって、安易に意見を言うべきじゃないかなぁと、様子を見ていたのだけど、「引きこもりの若者らを施設に強制的に連れてくることを拉致と呼んでいた」という記事を見て、ここは駄目だという印象が強くなった。

「教育」とか「福祉」って聞こえはいいけど、金の亡者が群がりやすいところでもあるんだよなぁ~。大切な仕事だし、基本が善行のイメージだから、公的補助も受けやすいし・・・お金を集めやすい分野なのだ。

もちろん、大切な子どもの為に、あるいは世話になった親の為に、出費を惜しまないという家族からのお金も引き出しやすいけど、手に負えなくなった者を厄介払いする費用としてフンダクリやすいという場合も無くはないのが淋しいね。

何も、しんどくなった子どもや、寝たきりになってしまった親を、何が何でも家で見ろなんてことは言わない。他人だから出来ること、プロだから出来ることがあることを、当事者として知っているつもりだ。だから、どんなことでも、一人(家族だけ)で抱え込んでしまわないで、どうにもならなくなる前に「助けて!!」といって欲しいと思っている。けれど、現実として、子どもたちにも、老人にも、家族に捨てられて施設に入れられる人は少なくない。そんな、子どもや親を捨てる人にとって、都合がいいのが、こういう施設だということも、悲しい事実だと思う。

この施設にご家族を預けてらっしゃる方たちが、皆そうだと言っているわけではない。なんでも、無くなった男性のお母さんが、この施設を見学にいらっした時には、ごく一部しか見せてもらえなかったようだし・・・息子をなんとかしたいと、スガル思いのお母さんの気持ちに、施設側がつけ込んだのだろう。

だから、頼るべき相手を見極めることの難しさが問題なんだろうな。冷静で客観的に物事を見ることが出来る立場でも難しいのに、すでに今までの生活でクタクタになってしまっている家族に、それを判断せよといっても、それは酷かもしれない。が、かといって、公共の施設も当てにならないという現実がある。

となると・・・お薦めするのは「いつでも面会に行くことが出来て、出来れば何処にでも入れることが好ましい」ということや、「特別な効果・効力を謳ってないということに留意する」ことだ。家で抱え込むのが無理でも、マメに面会に行くことなら出来るだろうから、よく本人の表情を見て推し量ると良いと思う。また、短期に驚くほど効果があると謳っているものは、どんな分野のものでも、ほとんどが眉唾だから、絶対に飛びつかないことだ。

ハイエナは何処にでもいる。奴らにとって、人の弱みは、格好の付け込み処だ。許せないことだが、それが現実だ。疲れきってしまった人、心が砕けてしまっている人こそ、最高の餌食だ。うま過ぎる言葉に注意するのは当然だけど、悲しいかな、優しすぎる言葉にも注意して欲しい。こんなことは言いたくないのだけれど・・・。