ニュース雑記帳

日々のニュースからテーマを拾い雑考してます

里親制度を考える・・・

2009-10-16 13:21:50 | Weblog
数日前でしたか、真面目で一生懸命に頑張っているように見えた里親が、預かっていたお子さんを虐待したというニュースを目にしました。

報道の仕方は、どのメディアも、なんとなく虐待をした里親を庇っているような感じで・・・もちろん、虐待を肯定はしていないものの、里親である彼女を責めることより、サポート体制を整えていく必要があるというような論調だったでしょうか。

詳しくは知らないのですが・・・虐待をしてしまった里親女性の供述の中に「懸命に努めていたのに、子どもが夫にばかり懐くので・・・」といった内容があったように思います。これって・・・たぶん、子どもを育てた経験のある人なら、誰もが多かれ少なかれ、悩んだことがあることかも・・・ですね。かくいうワタシも、同居していた実母に、娘が懐くことを悔しく思ったものでした。実母が、わたしをサポートするために、孫の世話をしてくれているのは分かっていたし、それに大いに感謝もしていたけど・・・それでも、やっぱり、なんだか悔しくて悲しかったんですよね(^^;。だからといって、娘に手をあげることは無かったですが、必要以上に厳しく叱ったりということは、あった気がしますね。

ところで・・・養育里親制度というのは、養子縁組とは、まったく別のものだということ、わたしは、ほとんど理解していませんでしたが、皆さんはどうですか?言われてみれば、そうなんだと容易に分かることなんですが、養育里親制度にしても、養子縁組にしても、たいして意識したことがなかったというのが、わたしの本音です。

養子縁組というのは、親になりたいという人が、実の親が養育できない子どもを引き取り、法的にも親子になって、家族を形成するものですよね。

けれど、養育里親というのは、親を無くしたり、虐待や経済的理由から親が養育できないと判断された子どもたちを預かり、その子が18歳になるか、家庭復帰が可能になるまで自宅で養育するというもので・・・考え方としては、施設外にある小規模施設というような位置づけなんですね。だから、里親さんは、親というより施設の職員のような立場なので、定期的に研修を受けることを義務付けられているし、給料と考えれば破格の安さではありますが、里親手当てなるものも支給されるわけですね。

児童福祉の専門家の人によると、保護が必要な子どもの数が年々増加していく中、養育里親になってくれる人の養成が急務なのだそうです。子どもの養育には、家庭的な環境が望ましいので、施設を充実させる方向より、養育里親を増やすことの方が好ましいのだそうです。それで、養育者3人以上でもって5~6人の子どもを同時に自宅に迎え入れる「ファミリーホーム」という制度も始まったのだそうです。

わたしなどは、個人的に、養子縁組が増えればいいと思うのですが・・・実の親がいる場合、養子縁組は難しいのだそうです。だから、本当は養子縁組を希望しているのだけど、それが叶わないから養育里親をしている人も多いのだとか。

だとしたら、養子縁組が、もう少しスムーズにいくような制度改革とかは出来ないのでしょうか。たしかに、家庭的な環境というのは、子どもたちに必要だと思いますが、子どもたちに必要なのって、それだけじゃないと思うんですよね。

つまり・・・特別に愛されているっていう実感・・・それが、子ども、というより人には必要だと、わたしは思うんです。人間愛とか人類愛といったものは、とても尊いものですが・・・人が自我を形成する際に、もっとも必要な愛は、「他の誰でもないアナタが愛しい」と抱きしめてくれる愛だと思うんですよね。

だから、親子という特別な関係、家族という特別な関わりの中で、子どもたちには育って欲しいなと。そのためには、里親制度やファミリーホーム制度の整備だけではなく、養子縁組の方も何とかして欲しいなと・・・そんなことを考えたのでした。

知的障害をもった人の人権は、どうやって守られるのか!

2009-10-04 15:00:39 | Weblog
数日前のニュースですが・・・知的障害をもった女性に対する「わいせつ目的誘拐罪」と「強制わいせつ罪」に問われた男性の裁判で、裁判所は、被害者の女性に告訴能力がないと判断し、公訴棄却の判決を言い渡したそうですね。

なんでも、「わいせつ目的誘拐罪」も「強制わいせつ罪」も、被害者自身が告訴しなければならない「親告罪」なのだけれど、裁判官は被害者女性に知的障害があり「告訴能力がない」と判断したのだそうです。

理屈としては、とてもよく分かるというか、筋の通った話のように思いますから、裁判官としては、個人的心情とは切り離して、そう判断せざるをえなかったのかもしれませんが・・・これって、このままにしておいてはいけないことだと思いませんか。

だって、今の法律で、こう判決を下すしかないというのなら、知的障害をもった人は常に泣き寝入りってことになるじゃないですか。

本人に告訴能力がない場合は、親族や代理人が告訴できて、状況証拠等から犯行が確実と判断できるなら、有罪を言い渡すことができるような、そんな法律に変えてもらわないと駄目だと思いませんか。

ものすごく納得できない・・・ものすごく許せない・・・ほんとうに腹がたったニュースでした。