ニュース雑記帳

日々のニュースからテーマを拾い雑考してます

『女子大生誘拐事件』で感じた、庶民の嫉妬心(^^;

2006-06-29 14:41:37 | Weblog
美容整形外科医の池田優子さんのお嬢さんが誘拐されて、身代金3億円を要求された事件・・・我々一般人が、それを知らされたのは、お嬢さんが解放されてからだったということもあってか、今ひとつ、自分の中で同情心が盛り上がらない。認めたくは無いけれど、これは、超お金持ちである池田さんに対する、庶民の嫉妬心なのかなと思ったりした。そうだとしたら、恥ずかしい限りなのだけど(^^;。

金持ちであろうと、貧乏人であろうと、親が子を思う気持ちの深さに変わりはない。また、誘拐されて監禁される恐ろしさも、金持ちだからと軽減されることはありえない。だから、池田さん母娘が味わわされた恐怖や悲しさや不安というのは、それはもう当事者ではないと分からないほど振り切れたものだったと思う。にもかかわらず、TVで、このニュースを見ながら、妙に醒めている自分に、ちょっと怖いものを感じてしまった。

ただ、そういう卑しい妬み心とは別に、『安全な国日本に、安心しすぎてはいけない』とも思った。最近、相次いで子どもたちが惨い事件に巻き込まれていることでも言われているけれど、少し前まで信じられていた「日本では、水と安全はタダ」なんてことは、もう幻想になってしまったのだろう、きっと。

だから、被害者である池田さんに向かって、「ちゃらちゃらテレビに出て、セレブだ金持ちだと調子に乗ってるから・・・」なんて失礼なことは、決して言うべきではないと思うけれど・・・池田さんに限らず、世間にお金持ちだと認識されている立場の人たちは、一般の人たちより犯罪に巻き込まれる可能性が高いということを考慮して、身の回りに注意すべき世情になってしまったのではないかと思う。そんな世の中は、悲し過ぎるとは思うけれど、命や財産を守るためには、必要なことなんじゃないかと思う。お金持ちの皆さん、それ以外の人たちも、自分の身を自分で守ろうという意識を、もう少し高く持つようにしましょう!!

奈良女児誘拐殺害事件、検察の死刑求刑に対し、弁護側は不相当との主張

2006-06-26 15:56:02 | Weblog
奈良で小学校一年生の女の子が誘拐され殺害された事件の小林薫被告に対して、検察側は死刑を求刑していたのだけど、弁護側は「死刑求刑は不相当」だと主張していますね。

まっ、弁護側としては、それは当然のことなのでしょう。被告が死刑を求刑されているのに「それが妥当ですね」なんていう弁護人なら、存在意味がないですからね。しかも、殺した人の数が一人だと、死刑にならないのが慣例らしいですから「死刑なんてとんでもない!!重過ぎる!!」と、声高に叫ぶのが弁護人の仕事でしょう。

けれど・・・先日、最高裁が高裁に差し戻した光市の母子殺害事件でも思うことですが・・・弁護士さんたちは、被告のためにも、言葉などの表現に、気を遣った方が良くないでしょうか。感情的になるまい、冷静に見極めようと思っている人たちにさえ、反感をかうような弁護士さんの戦略や言動って、最近、目立ちませんか?

特に、光市の事件の弁護士さんたちに対しては、当事者にあたる方たちは当然のことながら、一般の人でさえ、耐え切れない不快さを感じたのではないかと思います。わたしは、基本的に死刑には諸手をあげて賛成できないと思っている人間なのですが、死刑廃止活動に熱心だといわれているあの弁護士さんたちを見ていて、逆に死刑も止む無しなのかな・・・と思ったほどです。

どなたかが「日本の法廷では、被害者は証拠物件でしかない」と言っていました。裁判の当事者は検察と加害者(及びその弁護士)であって、被害者は関係ないのだと。だから、被害者の感情だとか、復讐権というのは、まったく考慮されないものなのだなんて・・・そんなこと、間違っていますよね。

国は、治安の為に、個人の復讐権を取上げたわけですから、それに対する見返りなり補償なりはあってしかるべきなのに、今の状況こそ、不当ですよね。

そうそう、死刑になる基準が、『一人殺しても死刑はなし、三人殺したら死刑、二人の場合は事情によってどっちにもなる』なんて基準を聞かされるのも、とても不愉快でしょ。正式に、そういう決まりごとがあるわけじゃないという話ではありますが、現実として、そういう線が引かれているんでしょ。でも、それは、殺された人の命を軽視した決まりごとですよね。一人殺したら、当然、死刑は検討されるべきでしょ。結果として選択されなくても、検討はされるべきです。犯人に「私は一人だけだから死刑にはならないもん」なんて、安心して欲しくないでしょ、絶対に。

死刑は国による殺人だから良くないという主張は、本当に良く分かるんです。厳罰主義に偏ることの危険もあると思いますし。けれど、犯人が、自分の犯した罪の重さを正しく認識できないようなのは駄目ですよ。それは、やっぱり駄目ですよ。

「二人を殺した」と主犯格の男、母親に電話

2006-06-25 15:37:48 | Weblog
 大阪の私大の学生たち3人が、女性問題のトラブルで揉めていた相手グループに拉致された上に暴行され、一人は解放されたが2人が未だ行方不明になっている事件で、主犯格とされている男が、岡山県警玉野署に出頭して、逮捕されたようですね。この主犯格の男は、自分の母親に「2人を殺した。解放した1人を殺したら出頭する」と電話していたといいますから、解放された男性は、生きた心地がしなかったと思いますが、これでヒトマズ安心できますかね。でも、行方不明の二人は、どうなんでしょう。無事だといいんですが・・・。

それにしても、早い時期から、ニュースで、この主犯格の男が、自分の母親に電話していたと聞いて、なんとも言えない違和感を感じています。たしかに、まだ二十一歳ですからね・・・とんでもないことをしでかしてしまって、自分が警察に追われているとなったら、親に電話しても不思議はないっちゃぁないんですが・・・やっぱり、違和感、感じませんか? 彼は、この電話で、どうしたかったんだろう。親に迷惑をかけるだろうから、状況説明だけでもしておこうと思ったんだろうか。多少なりとも、助けてくれと頼る気持ちがあったんだろうか。

もしかしたら、親を無茶苦茶嫌っていて、復讐心みたいな気持ちで「お前の息子が、こんなこと、しちまったぞ!!」と、言いたかったのだという可能性も、ないではないけれど・・・なんとなく、報道の僅かな文字からは、この主犯の男と母親との関わりが良好だったような気がしてしまう。となると、それでも、こんな犯罪を犯すのかと・・・かなり、残念な気持ちになる。親との信頼が築けている子は、多少の寄り道や迷い道をしても、とんでもないところまで落ちることはないと信じていたから。

とはいえ・・・悪いことをする人間は、どんな相手にも、どんな場面でも、常に極悪人なのだと考える思い込みが、わたしにもあるのかなと思う。たとえば、あのヒットラーは、とても子ども好きで、子どもたちと遊んでいる時の表情は、とても穏やかで優しかったという話に、思いっきりビックリしてしまったのと同様かもしれない。

とにかく・・・犯人たちや被害者たちと、同年代の子どもを持つ母親として、犯人と、その母親の関わりというのに、興味を持たずにいられなかった。

が、それ以上に念じなければならないのは、行方不明の二人が無事であることだ。主犯の男が、仲間や親にカッコ付けをして「殺した」などと悪ぶってみせたが、実際には、とてもそんなことは出来なかった・・・という結末に期待している。是非、そうであって欲しい。

奈良の殺人・放火事件で、行方不明だった長男逮捕

2006-06-22 16:50:25 | Weblog
奈良の田原本町の火事で、お母さんとお子さん二人が亡くなった事件で、行方不明だった長男が京都で見つかり、殺人及び放火の容疑で、逮捕されたようです。

この事件では、事件のあった時、仕事で家にいなかったお父さんが火事場跡で泣きじゃくってらっしゃるのが、痛ましく印象に残っていたのだけど・・・しかも、これが息子の犯行となると・・・・。

お父さんは、妻と娘そして息子を殺された被害者であると同時に、犯人の父でもあるわけですが・・・これから、その全く相反する二つの立場の心情を、どう折り合わせていかれるんだろうと・・・。

たとえば、殺されたお母さんの心情としても複雑な気がするのです。わたしが、もし息子に殺されたとしたら・・・きっと、残された人に期待することは、息子の更正以外にない気がします。けれど、殺された二人の子どもの母としては・・・殺した兄を許せない気がするのです。私は、あなたの母親だから、あなたに殺されても仕方ないかもしれないけれど、弟や妹の命を奪ったことは許せないと思う気がするのです。となれば・・・兄も、こっちにこっちに来させてと思うかもしれません。まったく詮無い想像でしかないですが・・・。

もし、お父さんが、この加害者少年を支えられないとしたら・・・この少年の更生は、とても難しいものになるのではないでしょうか。けれど、だからといって、お父さんに息子を許せとは言えない。お前にも、責任の一端はあるのだからと言うのは、あまりにも惨すぎるでしょう。

ああ~・・・家族だからこそ、こういう事件も起こるのでしょうが・・・生き残った人には、地獄としか言えないこれからが待っている気がして・・・これ以上の苦しみは、この世にないような気さえする事件に思えました。

生協の白石さんが、JTの「喫煙マナー向上キャンペーン」に関わるのは、国際条約違反?

2006-06-20 18:31:36 | Weblog
 学生の「ひとことカード」に、温かみと機知のあるコメントを返すことで有名になった東京農工大生協職員の白石さんが、日本たばこ産業の「喫煙マナー向上キャンペーン」に抜擢されたんですって。なんでも、たばこに関する質問に「生協の白石さん」がコメントしている形式で、首都圏や京阪神のJR、それから大手私鉄の中づり広告に載せるつもりだったそうです。

でも、それを、日本禁煙学会が、やめろと言ってきているんですって。「たばこの広告・販売促進行為の禁止を締約国に求める『たばこ規制枠組み条約』に違反する」からなんですって。

大学と大学生協さんは、JTのCMに協力することは「喫煙マナー向上ための啓発」になると解しているけど、日本禁煙学会は「JTのイメージアップを通じて販売を促進する営業活動に他ならない」と言っているみたいです。う~ん、よぉ、分からんわ(^^;。

何がよく分からないって、「どうして嫌煙が、世の中でこんなに大手を振っているのか」同時に「タバコの販売が禁止にならないのか」ってことです。何がなんでも白黒付けたがる方ではないつもりなのだけど、単純な私の頭では「横で他人が吸っても害のあるものなら、製造や販売や許可されているのが変。それが許される範囲のものならば、自分の嗜好に反していても、それを嗜む他者を侵害すべきではない」と思うのですけどね。

ちなみに、わたしはタバコが吸えません。けれど、周りの人が吸っていることに対しては、何も思いません。赤ちゃんや病人の傍では遠慮して欲しいとか、雑踏の中で火のついたタバコを手に持ったまま歩くなとは思いますが、そういった最低限のマナーさえ守ってもらえれば、個人の嗜好の問題だから、勝手にしてくださいと思います。

正直、体調の悪いときなどは、タバコの匂いが辛い場合はありますから、タバコの苦手な人の不快な気持ちは分かりますよ。でも、それを言うなら、酒を飲んだ人の体から匂う臭いだって、同じくらい辛くないですか?タバコを吸って暴れて人に迷惑をかける人は見たことがありませんが、酒に酔って迷惑な人は、大勢目にしますしね。なのに、何故、嫌煙だけは、みなさん、むちゃくちゃ強気で自分たちの主張を押してくるんでしょう。なんだか、それが、わたしには奇妙に感じられます。

体に良くない程度と、他人に迷惑な程度・・・冷静に判断して、タバコは、どんなものなんでしょう。本当に良くないものなら、本気での取り締まりを。そうでないなら、個人の嗜好への干渉は最小限に・・・と、わたしは思います。




ロシアの火星探査 衛星フォボスの土壌サンプル持ち帰りを計画

2006-06-18 13:12:29 | Weblog
時事通信によると、ロシア連邦宇宙局が『火星表面の分析や衛星フォボスの土壌サンプルを地球に持ち帰ることを目的とした探査機「フォボス・グルント」を、2009年10月に打ち上げる計画である」と発表したそうです。

ロシアでは、2030年までに火星への有人飛行を実現できる見通しを持っていると、宇宙企業エネルギアのセバスチャノフ社長が以前に言っていたとか。
欧州宇宙機関(ESA)も、7億ユーロ(約1000億円)をかけて、2011年に、火星へ探査機打ち上げるのだそうで・・・なんやかや言っても、人類の宇宙への思いは消えませんなぁ。

かく言う私も、中学・高校時代は熱心なSF小説愛好家で、スペオペなんかも夢中で読んでいた口ですから、宇宙と聞くと、それだけでワクワクするんですが・・・同時に、いつも心がチクッとするんですよね。だって、たとえばESAの1000億円があったら、地球上で死ななくてもすむ子どもたちが、たくさんいるでしょ。宇宙探査は、地球の将来を見越せば、今から頑張らなければならない、とても大切なことかもしれないけれど・・・それ以前にスベキことがあるんじゃないだろうかと、思わずにはいられなくなるでしょ。

今の日本は「小泉さんのせいで格差社会になった」なんて言われているけど、地球全体を見渡せば、明らかに富を抱え込んでいる国の一つだと思う。それは、もちろん日本人の努力の結果である部分もあるだろうけれど、単純に幸運であった部分だってあるでしょう。だから、富める者の責任というのは、引き受けなきゃいけませんよね。

つまり・・・お金が、バランスよく使われると良いなと思うわけです。宇宙探査なんて、どうでもいいということではなく、地球全体を見渡して、地球上のお金の流れを見渡して・・・どこか、滞っているところはないかと、チェックしなくちゃ。人の体でも、どこか一部、血が通わない場所が出来れば、そこから壊疽が始まって、やがては体全体を壊してしまうでしょ。地球だって、きっとそれと同じだと思いませんか。

火星探査を応援するつもりが・・・なんか、真逆の方向に行っちゃったかな(爆)。

老人ホームで、72歳が72歳を刺殺

2006-06-16 17:49:37 | Weblog
『72歳が72歳を刺殺』というニュースのタイトルを見たとき、老々介護の疲れによる無理心中かなと思った。72歳ならマダマダ若いけれど、片方が寝たきりになれば、介護するのは相当大変だと思ったから。

けれど、記事をよく読んでみたら、養護老人ホームに入所していた男性が、同じく入所していた別の男性を、「悪口を言われたから」と刺し殺してしまった事件だった。この2人は、共に01年にホームに入所して、以来時々口げんかをしていたらしい。

ふうむ・・・いくら事情があったにせよ、人を刺し殺すというのは、フツウなことではないと思うので、あまり一般化して考えるべきではないと思うのだけれど、老後の生活ということを考えたとき・・・老人ホームなどでの集団生活って、どうなのかなと思うことがある。

体が自由に動かなくなってからの一人暮らしを考えると、衣食住の生活面でも、精神面でも、あまり好ましいことはないかなとは思う。身の回りの世話をし、何かの時には対応してくれる人が居ることや、雑談する相手がいることは、必要なことのように思う。だから、高齢になってからの生活を、老人ホームやグループホームで過ごすというのも、考えてみてよい選択肢ではないかと思う。

けれど・・・高齢になってから、多くの他人と共同生活を始めるということに、正直、今の私は抵抗を感じる。今まで一度も、家族以外の人と寝起きを共にしたことがないのに、人生も終盤になってから、そんなことが出来るのだろうかと。正直、家族とだって、人間関係は簡単ではない。寝起きを共にしていなくっても、他人との人間関係は複雑で厄介だ。それを、今更、大勢の他人様と・・・うぅ~ん。

友人たちと「歳をとったら、みんなで共同生活もいいかもね」なんて話したりしていたが、このニュースを見て、その計画の実現に影がさしたかも・・・少なくても、ばら色の未来ってわけではないとは思った。プライベートを、どう確保するかとか、何を共有すべきかとか・・・かなり本気で考えないと、現実化は出来ないなと思った。

心と体・・・同時に弱っていてくれればいいのだけど、そうもいかないだろうし・・・七十歳過ぎてからの生き様を、改めて考えてしまった事件だった。

自殺対策基本法成立

2006-06-15 17:16:28 | Weblog
15日午後、自殺対策基本法が、衆院本会議で可決、成立したんですって。もともと超党派による議員立法で国会提出されたものだから、与党野党共に賛成なわけだし、すんなり通ったみたい。

内容は『年間の自殺者が98年から8年連続で3万人を超える中、自殺を単に個人の問題として片づけるのではなく、社会的に取り組むべき課題として基本理念で位置づけた。国や自治体、医療機関、事業主、学校、NPOが密接に連携して対策にあたるべきだとし、未遂者や遺族への支援充実も掲げている。事業主に対しては従業員が心の健康を保てるよう必要な措置をとるよう求めたのも特徴だ(朝日新聞より)』そうです。でもって、内閣府に官房長官をトップとする自殺総合対策会議を設置し、対応状況を国会に報告するように義務づけてるんだそうです。

ふうむ・・・どうやら、何も責めるべき点はなさそうですなぁ・・・ふうむ。けれど・・・なにか、僭越なものを感じるのは、どうしてだろう。ニート対策の話にも、似たようなものを感じるけど・・・。

たぶん、不景気によって増えるタイプの自殺とか、過労自殺とか、虐めによる自殺なんかに対しては、どんどん積極的に対策して欲しいと思っています、わたし。主たる原因が、自分の外にある場合・・・亡くなる人は、死にたくて死ぬわけじゃないですからね。

それから、更年期障害とか、鬱とか、心の病からの自殺に関しても、もっと当たり前に病院に行ってくれればと思うので、そういう啓蒙的な支援があるといいなと思います。

けど・・・なんていうか・・・支援という名で立ち入って欲しくない心の部分に関わることっていうのも・・・あるような気がして・・・なんていうか・・・そこは、ある意味において聖域なんだと・・・言いたいような気持ちが拭い去れないというか・・・。

決して、自殺を肯定しているわけではなく・・・けど、なんていうか・・・手を差し伸べるにしても、それじやぁ、角度が全く違うんじゃないかと思うケースもある気がするというか。

困っているから、苦しいから、追い詰められるから、病だから、だから自殺するって思う、その発想が違う場合もあるっていうか・・・

でも、まっ、そういうのは、稀なケースだろうから、『自殺対策基本法』は悪くないんだろうと思うけど・・・なんか、ちょっとね(^^;。

「愛国心教育、それも、いいんじゃないの」と言う奴が、「個人の心の問題だから」って『自殺対策基本法』に反対したら大笑いだけど・・・なんか、ちょっとだけね(^^;。

トラブル続出エレベータのシンドラー社、情報公開拒否

2006-06-10 11:27:50 | Weblog
東京都港区で高校生の男の子がエレベーターに挟まれて死亡した事故以来、シンドラー社のエレベーターのトラブルが次々に報告され、エレベーターを利用する不安が高まってきていますよね。みなさん、エレベーターに乗ったら、今まで気にしたこともなかったメーカー名を確かめてしまうんじゃないでしょうか。それで、もしシンドーラーの名があったら、正直、降りたい気分になるんじゃないでしょうか。

そんな状況にも関わらず、シンドラー社は強気ですね。決して自分たちに非のあるような発言はしない・・・つまり、謝罪の言葉は絶対に発しないですし、エレベータを売った(設置した)先の情報の提出も『個人情報保護』を理由に拒んでいたんですよね。

むかし、海外で交通事故に遭遇したら、決して謝るなと言われたことがあります。日本人は、自分が悪くても悪くなくても、反射的に「ごめんなさい」と言ってしまうけれど、海外でそれを言うと『自らの非を認めた』ことになってしまって、後々厄介だと言うんです。きっと、シンドラー社の対応は、そういう考え方の基に立っているんでしょうね。日本人には、違和感がありますけどね。

それから、『個人情報保護による情報公開拒否』のことなんですが・・・こういう事がそれ一件だけに止まらないタイプの事件が起こると、加害者であるかもしれない業者に対応を任せてはいられないでしょ。かといって、警察はあくまでも起こってしまった事件に関して調べているわけだし。となれば、国とか地方自治体が迅速に動いて対処しなきゃ仕方ないと思うんですが・・・その際の『個人情報の保護』って、どうすべきなんでしょうね。

戸籍や住民票の管理の問題や、たぶん共謀罪なんかも遠まわしに絡んでくると思うんですが、結構「国に個人情報を握られたくない」と思っている人はいらっしゃるでしょ。国が国民の個人情報を完璧に管理していると、万が一にも国が良からぬ方向に進んでいこうとするとき、歯止めをかけようとする人たちを排除することに、その情報が利用される危険があるという人もいますしね。けれど、今度の事件に対処するような場合は、国や自治体が強い力で強制的にでも情報を開示させることが必須のようにも見えますよね。

つまり、情報保護も情報管理も、ケースバイケースで適切な対応というのが異なってくると思うのですが、「このケースでは何か適切か」という判断が、当事者それぞれの立場によって違ってくるはずですから、予め設定された決まりというのは必要になってきますよね。だから、その決まりを「出来るだけ個人の情報は個人の手にユダネル」方向なのか、「国や自治体など包括機関に管理させる」方向なのかを、我々は選択しないといけませんよね。

もちろん、両者共にリスクはありますよ。後者だと、何かの時のトラブルに対する対応は前者より迅速になるはずですが、その代わり、様々な不手際や悪巧みの可能性も生じるわけで、その対策と監視を強化する必要も出てくるでしょう。そのあたりの、それぞれのメリットとデメリットを考えて、どうしたいかの声を上げていかなければならないと思いますよ。なかなか、イイとこ取りは出来ませんから、選べば、選んだもののデメリットも付いてくる事は覚悟してね。

交通事故による緊急出産の新生児死亡に致死罪適用

2006-06-08 17:37:37 | Weblog
居眠り運転をしていて、出産間近の妊婦さんの乗っていた車に衝突し、その妊婦さんが胎盤早期剥離(はくり)を起こして緊急出産、生まれた赤ちゃんは死亡してしまった事故の加害者の運転手が、業務上過失致死傷の罪に問われ、禁固1年8月(求刑禁固3年)の判決を受けたそうです。

これは、我々一般人の感覚からは、決して不思議なことではないですが、刑法上では、胎児は「人とは見なさない」ものなので、交通事故に遭ったお母さんから生まれた赤ちゃんが死亡しても、業務上過失致死傷にはならないのが通例なんだそうです。

たとえば、平成15年に札幌で同じような事故があった時、検察は「胎児は母体の一部」と判断して、赤ちゃんの死亡を母親への傷害として扱い、あくまでも業務上過失傷害罪で起訴したんだそうです。

けど・・・心情として、やっぱり後者の判断には、違和感がありませんか? 加害者に科す罰を重くしたいという意味ではなく、赤ちゃんは事故で命を絶たれても、死んだとすら判断されないのかと思うと、それが親として、とてつもなく虚しいだろうと、そう思うんですよね。

よくは知らないんですが・・・事情があれば法的に堕胎が許される時期というのがあるんですよね。その時期が過ぎれば、堕胎は犯罪になるんでしょ。それは、母体保護の目的からでもあるのでしょうが、胎児を一人の人間として認めたということでもあるんでしょ。たしか、胎児には相続権だって発生するんじゃなかったですか? ならば、少なくても、そのラインを越えた胎児に対してだけでも、事故にあって亡くなれば、ちゃんと業務上過失致死を適用して欲しいですよね。わたしは、そうして欲しいです。