ニュース雑記帳

日々のニュースからテーマを拾い雑考してます

伝言伝言を重ねると、間の人たちの人間関係で、ニュワンスが大きくかわる

2024-02-07 10:37:40 | Weblog
日々の日記の方にUPした内容ですが、こっちだったかなと思って再掲します。

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原作のドラマ化に関する課題についての議論に参入するつもりはありません。たぶん、その作品ごとに状況が異なり、問題点も異なるでしょうから。もちろん、それでも共通する課題もあるでしょうね・・・それはきっと、どんなお仕事においても起こりうるものなのかもしれません・・・

というわけで・・・原作の映像化問題ではなく・・・複数の組織が関わってお仕事をする場合に起こりがちなことについての、ちょっとした経験談というか思い出話を・・・

フリーのライターをしているとき、大手企業が契約(提携?)している店舗さんたちを紹介するサイトの記事を担当したことがあります。といっても、もちろん、直接、その大手企業から依頼があったわけじゃなく、企業が依頼したWEBページの制作会社に雇われていました。よく分かりませんが、その制作会社も、どこかの広告代理店的な会社の下請けだったかもしれません。大きな会社になればなるほど、間に入る会社が増えていきます。とにかく、取材先である店舗(会社)と私の間には、最低でも二社、もしかしたらもっとたくさんの会社があるわけです。

でも、何も問題がないときは、どうってことはありません。必要な情報が下りてくるので、それに沿って取材して記事を作り、決められた手順で納品すれば、それが順番にあげられて行ってWEBにUPされる、そしてわたしは報酬を得る。

けど、たまに取材先からの苦情が、その大手企業の担当者に行き、そこから回りまわって私のところにやってきて・・・それがとんでもないことになっていたりします。「ライターは、まるでやる気がなく、頼んだことも無視されて、我慢ならない」みたいに言われたりするんです。

わたしが幸運なのは、わたしに直接仕事をくださっていた会社の担当さんは、この件の会社さんだけじゃなく、おおむねどこも、わたしの仕事ぶりをちゃんと認めてくださっていて、わたしにそれを伝えるときには「絶対そんなことはないと、わたしたちは承知していますが、相手様がそういう風におっしゃってますので・・・」と、すまなさそうに対応を依頼されるので、わたしも「大丈夫です。ちゃんと誠心誠意お詫びして、やり直させていただきます」と答えます。

で、実際に、お詫びかたがた怒っていらっしゃるという方に再取材の連絡をすると、ほぼ100%、相手の方はそんなに怒ってはおられず、むしろ申し訳なさそうに再取材の約束をしてくださるんですよね。で、再取材の当日も、実に和やかだったりします。

いったいどういうことなのか・・・考えられることは、いろいろあります。

まずは、本当に取材先の方は私の態度に怒り心頭で、大手企業の自分の担当さんに荒い言葉で文句を言った、それを間の人たちは、そのまま正確に、わたしのところまで下ろしてきた。けど、時間がたつと、取材先の方も「それほど怒ることじゃなかったな」と思うようになっておられた。

次に、取材先と大手企業の担当者の関係がよくなくて、とばっちり的に私の取材が文句のネタになった。その双方のイライラが増幅されて、わたしのところまで下りてきた。この人間関係の縺れは、別の段階でも起こりえますね・・・クライアントである大手企業の担当者と制作会社の担当者の関係がこじれている場合も、同じようなことが起こりえます。

あるいは、取材先の会社が、クライアントである大手企業の担当者にとって、とても重要な存在であるため、世間話的な会話の中でちょっとした不満が出ただけで過剰反応し、大げさに騒ぎ立てた、ということもあり得ます。実際、そういう大切な取材先の場合には、取材時に、大手企業さんからの立会人が何人も同席して「失礼がないよう頼みますよ」という圧が凄い時もありますからね。

で、これは考えたくないことですが、わたしに「信じてます」と言ってくれた直接の依頼会社の担当者が、ちょっとした意地悪で、注意喚起程度のお話を大げさに伝えて、わたしを苛めようとした・・・というのも、一応、書いておく必要はありますね。まず、ありえませんけどね。

と・・・つまり・・・どの段階で何が起きたのか、関わったそれぞれの人の気持ちや事情はどうだったのか・・・全体像は、当事者である私たちの誰であっても、まったく分かりようがないということなんですよね。

だから、「わたしに出来るのは、わたしが直接かかわる人たちとの関係を、できるだけ悪くしないよう努力すること」だと思って、仕事をしていました。落ち込んだり、怒ったりしても、仕方ありませんからね・・・それが、自分の心を守るために、わたしが選んだ方法でした。

けど、まっ、一番助かったのは、先にも書きましたが、直接仕事を発注してくれる会社の担当者さんたちが、みなさん、優しくて、いつも「信じてます」と言ってくださっていたことです。これが、ほんとうに、何より心強い。だからこそ、いろいろあっても仕事を続けられた・・・と、心から感謝しています。

とまあ、わたしの場合は、命を削る創作活動ではないですからね。ひょいひょいって、うまい逃げ道も作れますけど・・・そうはいかない厳しい現場で頑張ってらっしゃる多くの方たちには、かける言葉もないですね・・・

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