窓際日記・福島原発

窓際という仕事の雑感

・第19週はB型が増加です。・放射線量コントロール10,避難の基本4。

2011-05-20 01:34:41 | Weblog
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・東北関東大地震の被害にあわれた皆様方にお見舞いを申し上げます。・
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・インフルエンザ患者発生の状況です。

・感染状況の経緯と予報                    
 ・第36週(9月 6日~12日) ・2010年のインフルエンザ シーズンの開始    
        ・・・・・       
 ・第 4週( 1月24日~30日)・18の県が警報、29の県が注意報レベル到達。
                    ・全国平均がピークに到達。
        ・・・・・       
 ・第18週( 5月 2日~ 8日)・GW・3つの県が注意報レベル継続。                                     
 ・第19週( 5月 9日~15日) 
 ・第20週( 5月16日~22日)       ・・・・今週・・・・
        ・・・・・       
     ・・・中期予報・・・
 ・第22週~23週(6月上旬) ・全国平均が定点1.00人を切り、流行終息。
        ・・・・・       
 ・ウイルス サーベイランス状況
  ・占有率(3週移動平均)%
               14週   15週   16週  17週   18週  19週
   A(H1)pdm      0     0     1     2     2     1
   A(H3)         55    33    35    41    42    32
   B             45    65    64    57    56    67

 新型が1%で、A香港型も32%と減少です。

 B型は67%と増加です。

 今シーズンの現状累積での占有率です。

   A(H1)pdm     55.1%
   A(H3)         32.0%
   B             12.9%

 ・定点状況推移(人)
               13週   14週   15週  16週   17週  18週
  2011年定点データ 10.02  6.35  6.42  7.56  6.75  3.38

 ・定点確定値です。                  
                        定点あたり   定点合計    全国推計
 ・第 4週( 1月24日~30日)    31.88人   157381人    176万人
  (ピーク到達)
        ・・・・・       
 ・第16週( 4月18日~24日)     7.56人    36993人    35万人
 ・第17週( 4月25日~ 1日)     6.75人    32966人    32万人
 ・第18週( 5月 2日~ 8日)     3.38人    16531人    17万人

 ・患者報告数の予報です。
  ・第19週( 5月 9日~15日)     3.22人    15605人   15.8万人

  ・20日                      0.29人               1.4万人
  ・21日                      0.28人               1.4万人
  ・第20週( 5月16日~22日)     2.11人    10228人   10.3万人

 ・本日終了時点での累積患者数(全国推計値) 1370.8万人   
  (今シーズンの合計です。)      

  内、新型インフルエンザの累積患者数      690.8万人

  新型インフルエンザの累積患者数     
  (2009年第28週以降の合計)
  本日終了時点                    2765.7万人  100人に21.7人

 ・累積患者数の予報。(2010年36週以降)
  ・第20週( 5月22日)               1374.8万人  

・入院状況(第18週)
 今シーズン
 ・重症化(合計)      451人( 5月 8日現在)    重症化率  0.0033%
 ・重症化(新型分)    240人( 5月 8日現在)    重症化率  0.0035%

 ・死亡(含む疑い例)   182人( 5月 8日現在)     致死率   0.0013%

       今シーズン              先シーズン
 重症化率・・・・0.0033%          0.0075%
 致死率・・・・・・0.0013%          0.00097%

・予報精度経緯
                      予報      確定値     予報誤差
 ・第15週( 4月11日~17日)  4.02人    6.42人   -38.0%
 ・第16週( 4月18日~24日)  5.66人    7.56人   -25.9%
 ・第17週( 4月25日~ 1日)  7.49人    6.75人   +11.1%

 今回の定点合計報告数は32966人で、当ブログ予報は36620人でした。

 今回予報誤差は+11.1%になり、予報誤差範囲内でした。

 ちなみに、09年の第34週から今までの平均予報誤差は±20.5%です。

・コメント

 感染力を持っている、いわゆる「ホット」な患者数は11万人程です。、

 新型は1%、A香港型は32%、B型は67%の占有率です。


 新型インフルの2009年の流行からの累積患者数は2765.7万人で、
 これまでに100人に21.7人が感染したことになります。

 そのうち未成年者は1873万人で、100人に77.0人が感染したことになります。

 成人は891万人で、100人に8.6人が感染したことになります。

PS

・・福島原発事故関係情報・・

・・5月19日状況・・

1号機、津波到着後16時間でメルトダウンか。

2号機に始めて人が入る。放射線強度最大の場所で50m・Sv/H。

3号機に始めて人が入る。放射線強度最大の場所で170m・Sv/H。

コメント

2号機の内部は「黒い雨」ならぬ「白い雨」だそうです。

いずれにせよ、高濃度放射性物質による汚染水には変わりありませんが。


40億円かけて開発した原発事故対応用ロボットは博物館で展示されている模様
です。

「原発は事故らないからロボットは不要」ということの様でした。

「ムダなことはしない」という日本流のやり方はよくわかるのですが、いざというとき
にはもろさを露呈します。

ムダかムダでないかは、何を想定内に納めるかで変わってきます。

効率一点張りだと足をすくわれるというのが、今回の教訓でもありますね、
ホームズさん。

・・放射線状況

・・・原発北西20km超え地点での推移(官房長官及び文科省発表)

15日PM8時40分・・・330μ・Sv/H(車外)   北西20Km地点
            ・・・300μ・Sv/H(車内)   

16日~23日の単純合計・・・(1549.8μ・Sv/H)     
24日~4月12日の単純合計・・・1296.6μ・Sv/H     
13日~ 15日の単純合計 ・・・(131.6μ・Sv/H)     
16日~5月2日の単純合計 ・・・726.2μ・Sv/H     
 3日~ 12日の単純合計 ・・・449.4μ・Sv/H     

13日・・・37.2μ・Sv/H      14日・・・42.4μ・Sv/H
15日・・・40.6μ・Sv/H      16日・・・39.8μ・Sv/H
                     以上( )内数値は実測値からの推定値です。

16日予測値・・42.1μ・Sv/H  (実測39.8μ・Sv/H)  予測誤差 +5.8% 
17日予測値・・40.3μ・Sv/H  実測43.5μ・Sv/H  予測誤差 ー7.4% 
18日予測値・・39.6μ・Sv/H  実測42.0μ・Sv/H  予測誤差 ー5.7% 
19日予測値・・43.2μ・Sv/H
20日予測値・・41.7μ・Sv/H

 ・・・15日15時からの推定積算放射線量

本日終了時点     推定値・・・116049μ・Sv (116.0m・Sv)

到達予報
118m・Sv・・・5月22日(計画避難最終日)
147m・Sv・・・6月22日
345m・Sv・・・爆発から1年後

政府予報  ・・・但し5月16日政府発表の数値を終日屋外にいた場合に修正
376m・Sv・・・来年3月11日(地震から1年後)

3月20日終了時点で被ばく量が計画避難基準の20m・Svを超えてます。

4月19日終了時点で被ばく量が避難基準の50m・Svを超えてます。

    但し避難の日にちの推定には安全委員会係数0.6を使用
    (安全委員会係数0.6については4月20日、21日記事を参照願います。)

・・・原発北西30km超え地点での推移(官房長官及び文科省発表)
   以下、すべて北西30km超え地点

15日PM・・・(147μ・Sv/H)   

16日~4月 4日の単純合計・・・1414.5μ・Sv/H     
 5日~  24日の単純合計・・・503.7μ・Sv/H     
25日~5月 4日の単純合計・・・197.9μ・Sv/H     
 5日~  14日の単純合計・・・206.1μ・Sv/H     

15日・・・ 17.3μ・Sv/H      16日・・・20.4μ・Sv/H
                     以上( )内数値は実測値からの推定値です。

16日予測値・・22.3μ・Sv/H  実測20.4μ・Sv/H  予測誤差 +9.3% 
17日予測値・・17.0μ・Sv/H  実測22.0μ・Sv/H  予測誤差ー22.7% 
18日予測値・・20.1μ・Sv/H  実測18.5μ・Sv/H  予測誤差 +8.6% 
19日予測値・・21.7μ・Sv/H
20日予測値・・18.3μ・Sv/H

 ・・・15日15時からの推定積算放射線量

本日終了時点   最大推定値・・・59981μ・Sv (60.0m・Sv)

到達予報
61m・Sv・・・5月22日(計画避難最終日)
73m・Sv・・・6月22日
180m・Sv・・爆発から1年後

政府予報  ・・・但し5月16日政府発表の数値を終日屋外にいた場合に修正
208m・Sv・・来年3月11日(地震から1年後)

4月2日終了時点で被ばく量がすでに計画避難基準の20m・Svを超えてます。
            (但し避難の日にちの推定には安全委員会係数0.6を使用)

・・福島市の状況(原発から北西65km地点)

データは福島市役所の値と文科省データ、新聞データを使用。

15日・・・24μ・Sv/H  

16日~4月 5日の単純合計・・・127.25μ・Sv/H     
 6日~  25日の単純合計・・・39.14μ・Sv/H     
26日~5月5日の単純合計・・・17.3μ・Sv/H     
 6日~  14日の単純合計・・・15.3μ・Sv/H     

15日・・・1.60μ・Sv/H      16日・・・1.70μ・Sv/H     

16日予測値・・1.68μ・Sv/H  実測1.70μ・Sv/H  予測誤差 -1.2%
17日予測値・・1.68μ・Sv/H  実測1.70μ・Sv/H  予測誤差 -1.2% 
18日予測値・・1.68μ・Sv/H  実測1.70μ・Sv/H  予測誤差 -1.2%
19日予測値・・1.68μ・Sv/H  
20日予測値・・1.69μ・Sv/H  

・・・15日17時からの推定積算放射線量

本日終了時点   積算最大推定値・・・5594μ・Sv (5.59m・Sv)

到達予報
6.1m・Sv・・・6月 2日
7.1m・Sv・・・7月 2日
16.0m・Sv・・爆発から1年後

政府予報  ・・・但し5月16日政府発表の数値を終日屋外にいた場合に修正
25.0m・Sv・・来年3月11日(地震から1年後)

福島市を含めて、郡山、本宮、二本松、伊達など65km圏内は残念ですが場所に
よっては十分に安全とは言い切れずグレーゾーンの模様です。


以上より一般人の年間許容量と現状をまとめます。

・・4月18日より福島入りの原安委の先生方の本日終了時被ばく量0.956m・Sv

一般人で1m・Sv(日本の法律での取り決め。でも建前かい枝野さん?)
原発作業員(女性、妊娠中)は年間で1m・Svが上限。

・・日本在住の米国民(80km避難)の被ばく量は本日終了時点で2.06m・Sv

自然界からの年間放射線量は世界平均で2.4m・Sv(日本平均は1.5m・Sv)
原発作業員(女性)は3か月で5m・Svが上限。

・・福島市(北西65km)の本日終了時点での被ばく量は5.59m・Sv

アメリカ国民は10m・Sまで。
原子力安全委員会ルールでは10m・Sv~は屋内退避が必要。

ドイツの原発作業員は20m・Svまで。
放射線作業従事者(病院など)は20m・Sv
自衛隊員で20m・Sv
計画避難基準は建前上20m・Svに設定。(ICRP勧告を採用)
保安院と原安委の本音は「一般人でも48.5m・Svを我慢しろ」というもの。
           (この件、詳細は4月15日の記事を参照願います。)

消防署員は30m・Sv・・(今回ハイパー レスキュー隊員最大被ばく量27m・Sv)

原発作業員は通常は1年間の最大値が50m・Svまで。(日本、アメリカ)
原子力安全委員会ルールでは50m・Sv~は避難が必要。

・・本日終了時点での北西30km超え地点の被ばく量60.0m・Sv

TVにご出演の数名の先生方の意見では「100m・Svまでいいよ。」と。
           (この件、詳細は4月15日の記事を参照願います。)
100m・Sv・・・後日の健康被害の発生が心配される値でもあります。
       (がんによる死亡率が0.5%ほど増加するという情報あり。)

・・本日終了時点での北西20km超え地点の被ばく量116.0m・Sv

200m・Sv・・・数種のがんによる過剰死亡率の有意な上昇が認められる。
         (国連委員会UN94A406参照、放射線と健康・岩波新書より)

コメント

避難の基本4。

第11週までの避難係数は次のようになります。

1~11週までの避難係数 
          戻し係数     3か月係数     1年係数
第1週        1.1         18         47
第2週        1.07        29         92
第3週        1.04        40        137
第4週        1.03        50        181
第5週        1.02        60        225

第6週        1.01        68        260
第7週        1.01        76        295
第8週        1.005       81        320
第9週        1.005       84        333
第10週       1.000       86        343

第11週       1.000       87        350


放射性物質の放出の基点を3月15日とすると、今日ですでに10週目に入って
います。

昨日、今日の放射線強度から3ヶ月後、1年後の累積放射線量を推定するには
          戻し係数     3か月係数     1年係数
第10週       1.000       86        343
を使えば良いわけですね。

具体的な係数の使い方は前回までの記事を参照ねがいます。


放射線強度が横ばいになり、減少しなくなると、当然ながら3か月係数は90倍で
1年係数は365倍となります。

ただセシウムだけになっても年に2%程減少しますので、その時の3ヶ月係数は
89.8倍、1年係数は361.4倍になりこれが実質上の最大値ですね。

これらの係数の動きを見ているとほぼ2ヶ月半も経てばほとんどセシウムだけの
影響になって来るのがよくわかります。

今日はここまで、一つ前の記事は5月17日ですので、そちらもご参照願います。

・・注意情報 ・・

窓際日記の最大推定と政府想定方法による本日終了時点で緊急避難、避難
及び計画避難、屋内退避の北西方向の対象範囲です。

但し政府の想定方法は安全委員会係数0.6が前提です。
    (安全委員会係数0.6については4月20日、21日記事を参照願います。)

                窓際日記推定   政府想定方式   政府発令指示
緊急避難(100m・Sv以上)・・24km以内   (・・・16Km以内)

 避難  (50m・Sv以上)・・・34Km以内   ・・・26Km以内   20km以内

計画避難(20m・Sv以上)・・・47km以内   ・・・40Km以内   45km以内    

屋内退避(10m・Sv以上)・・・57km以内   ・・・50Km以内   (30km以内)

法律遵守(1m・Sv以下) ・・・91km以遠   (・・・84Km以遠)

現時点での窓際計算では24km以内は緊急避難エリアに突入です。(レッドゾーン)


26km以内では政府想定方法ですでに避難限界に到達しているのがわかります。

ですので1か月後とは言わずに、出来る限り速やかに避難されるのがよろしいかと
思われます。


年間で政府想定方法での20m・Svに放射線量を抑えるなら、40km以内の方は
即座に避難する必要がありそうです。


窓際日記推定は原発爆発以後の終日屋外での積算放射線量になります。

政府の計算は平均値狙いで、窓際日記の計算は最大値を求めるようにしています。

窓際計算の心は「住民サイドに立った計算」ということですね。

以上、御参考にしていただければと思います。

PS

相変わらず安全委員会のお歴々は基準値を超えていても地域が限定的ならば
「大したことはない。」というスタンスで切り捨てますね。

安全委員会の「安全」というのは、「原子力行政の安全を担保する」という意味で、
けして「住民の安全を担保する」わけではないのですね、ホームズさん。

コメント
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