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CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

BOZ SCAGGS、SOME CHANGE

2015年09月13日 | AMERICAN ROCK/POPS
1976年SILK DEGREES(全米2位)、1977年DOWN TWO THEN LEFT (全米11位)、1980年MIDDLE MAN (全米8位) と70年代後半のAORのヒット街道をひた走った。一息つくためか1980年にベストアルバムのHITS(全米24位)を出した後、全く音沙汰がなくなり、8年後1988年に新作のOTHER ROAD (全米47位)を出したのだが、再び沈黙してしまう。

それから、6年後の1994年にSOME CHANGE を出す。これだけ間が空くとよほどのファンでない限り、新譜をオンタイムで追いかける余裕はなかっただろう。実際このアルバムが出されて何年も経った頃、その存在にようやく気付き購入に至った。なんとこれが拾いもので、出された当時のチャートは全米91位で、全く話題にならなかったのが不思議なほどの出来の良い作品に仕上がったと思う。

80年代のAORの特徴であったきらびやかなアレンジは取り除かれ、各楽曲はしっとりと自然体で歌われ、また演奏されている。タイトル曲のSOME CHANGEは、なんらかの変化と小銭という二つの意味をかけて歌われている。

”より良くするなんらかの変化が自身に訪れる機会があれば、 それを受け入れるべきじゃないか、ポケットの中にある小銭のように全く取るに足りなかったり、遅すぎたりする事もあるのだが、気分が乗っているのであれば、変化は受け入れた方がいいのかも。眠ってばっかりいたら、ノアの箱船はいってしまうよ。だから変化を受け入れるべく準備をしておこう。”

というような感じの意味だろうか? 長きに渡り音楽活動に関して冬眠生活を送り、なんとなく一人取り残された気分に陥っていた自身の心境を歌っているように感じる。

欲を言えば、 収録曲の中に冗長と感じる曲もあり、そのあたりを少しコンパクトに編集し 、さらに往年のシングルヒット狙いの曲を1曲収録していれば、1994年ボズ復活ということで、誰もが間違いなしにオンタイムでこのCDを購入していたのではないかと個人的には思う。

もちろん、当のボズは、特にシングルヒットにはこだわらず、取り敢えず音楽活動再開にあたり試運転という感覚でこのアルバムを出したのかもしれない。

次のアルバムは“ああして欲しい”とか“こうして欲しい”という一ファンの要求とミュージシャンの考えがなかなか一致しないのはよくあることで、もどかしいところではある。

Boz Scaggs "I'll Be The One"



CDのジャケ裏の写真、表ジャケで見にまとっていた衣装がハンガーに掛けられて写っている。これは一体なにを意味するのか?
SILK DEGREESやMIDDLE MANに写っていた服装とよく似ていることから、過去を脱ぎ捨てSOME CHANGE したということだろうか?

MIDDLE MANの時も黒のスーツに白シャツ、そして黒いタイのコンビネーション