風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

神奈中バスGW10日間フリーパスの旅 7-1

2019-07-01 | 神奈川
6日目からの続きです。

● 5時起床

5月3日、憲法記念日。
連休7日目の今日は、普段より早起きして、家を6時に出ました。
新横浜駅前からの始発バスに乗るためです。

眠いー。でも朝からいい天気です。
なんだか足がダルオモです。
昨日は3万歩歩き、さらに山を登ったからですね。

● 今日のタイムテーブル



今日は、相模湖経由で高尾山まで行きたいと考えています。
相模湖駅から高尾山口を経由して八王子駅に行くバスがありますが、これは一日2便のレア路線。
八王子駅行きに乗れるか乗れないかが、今日のプランの成功を左右します。

● 今日の予定ルート



● [1本目] 「新横浜駅前」⇒「上星川」 

新横浜駅前バス乗り場では、隣に羽田空港行きの高速バスが止まり、10数名の人がトランクを預けて乗り込んでいました。
これから旅行なのでしょうか。
もしくは帰省をすませて家に帰るところなのでしょうか。

1本目は、6:46「新横浜駅前」発「保土ケ谷駅西口」行きの[121]系統。
始発バスの乗客は、私を含めて2人のみ。
祝日ですから、みんなのんびりしているのでしょう。
それでも途中から、ちらほらと人が乗ってきます。

● [2本目] 「上星川」⇒「大貫橋」

2本目は、7:15「上星川」発「若葉台中央」行きの [5]系統。

「上星川」で乗り換え。上星川には、白い巨大なマンション群があります。
見るたびに(ここはサントリーニ島だったかな)と思うほどの白さです。
この中に自宅があっても、迷わずにたどり着ける自信がありません!



ここから若葉台方面行きのバスに初めて乗ります。
「鶴ヶ峰」駅では、青いジャージ姿の中学生集団が50人くらい待っていました。
全員は乗り切れず、後半の子たちは、次のバスで行くようです。
後部座席に座ってみんな元気におしゃべり。

すっかり囲まれた私は、周囲の笑い声で、初めて降りる「大貫橋」バス停のアナウンスを聞き逃さないかと、ハラハラ。
目で電光板を確認したいですが、近眼だし人が立っているとうまく見えません。
そしてもう席の移動ができないほどびっしりと、大きな荷物の中学生たちに囲まれています。

● 大貫谷戸水路橋     

集中して耳を澄ませていたので、アナウンスをキャッチして、乗り過ごさずに下車できました。
国道16号線(八王子街道)を通っていたバスが、若葉台方面に曲がったあたりで降ります。

若葉台団地に続く並木道はきれい。
多摩ニュータウン計画で開発された地域で、計画都市の美しさがあります。
その上を線路が通っています。
独特のフォルムで、餘部(あまるべ)の鉄橋を思い出します。



調べてみると、これは線路ではなく、昭和27年に建設された「大貫谷戸水路橋(おおぬきやとすいろきょう)」でした。
水路橋とは、橋の中を川(水路)が流れている仕組みだとのこと。
「かながわの橋100選」に入る、全国的にも珍しい長さ306mの長大水路橋だそうです。
高さは、地上から23mほど。
住宅街の中にあり、上手に撮影できませんでしたが、存在感のある無骨でカッコイイ橋でした。

● 横浜身代わり不動尊   
  
ルートを地図で確認している時に、このお寺のことを知りました。
身代わり地蔵や身代わり観音はよくありますが、身代わり不動尊はあまり聞きません。
参拝しようと向かいました。
でも、時間はまだ8時になったばかり。
開門はしていましたが、早すぎて、まだお堂は開いていませんでした。



建物の外階段を上がったところに、洞窟のようなものがあります。
役行者(えんのおづぬ)洞と書かれていたので、中に入ってみました。



明るい外から洞窟内に入ると、はじめは真っ暗でしたが、じきに目が慣れてくると、洞窟の中は明るい茶、もしくは金色に塗られていることがわかりました。

● 役行者

そして、正面に座っている像がいることに気づきます。
こちらは修験道の開祖、役行者(えんのおづぬ)。
知らない人も多いかと思いますが、飛鳥時代に実在した山伏の代表的存在で、天狗とも千人とも言われるスゴイ人です。
ゼーハーいいながら登山をしてたどり着く高山の寺社には、たいていこの方が祀られています。



日本全国の山岳修験寺社に名を残すミステリアスな聖人と、小さな洞の中でサシで向かい合うとは思わず、像なのにモジモジしました。
こ、こんにちは。

● [3本目] 「大貫橋」⇒「鶴間駅東口」

3本目は、8:20「大貫橋」発「鶴間駅東口」行きの [間01]系統。

次のバスは、先ほど降りた「大貫橋」バス停と同じ名前ながら、少し離れた場所にあるバス停に停まるため、注意していました。
ただ、バスが来るまでまだ時間があったため、バス停一つ分歩いて、かめのこ山に行きました。

● 亀甲山の教会

バス停前には大きな教会があります。
お寺の次は教会。この辺は宗教施設が多いのでしょうか。



亀甲(かめのこ)山を散策しようと思いましたが、山は全体的に「セブンスデー・アドベンチスト教会(Seventh-day Adventist Church)」の敷地になっているよう。
初めて聞く宗派です。日本では安息日再臨派また第七日の再臨教会と呼ばれることもあるそうです。



樹々としっくり合った、木造の教会。
ハリウッド映画に登場する、アメリカの片田舎の街に来たような気分になりました。
山の話の中には鳥がたくさんいるようで、バス停で待っている間、鳥の声がぴちぴちとずっと聞こえてきました。

● [4本目] 「鶴間駅東口」⇒「町田バスセンター」

4本目は、8:42「鶴間駅東口」発「町田バスセンター」行きの [町87]系統。

到着が少し遅れたため、乗り換え時間は2分のみ。でも次のバスはすぐ前に停まっているので、便利。
前回場所を間違えてドタバタした、「鶴間2丁目」バス停の位置も、ちゃんと確認しました。



町田駅に着くと、ダブルのバス、ツインライナーが停まっていました。
どこ行きなのかしら。
すでにバスを乗り替えて、出発を待っている時だったので、確かめられません。
周りを見回しますが、興奮しているようなのは私くらいで、周りの人は連結した赤いバスを見ても、いたって冷静でした。
もう見慣れているのかもしれません。

● [5本目] 「町田バスセンター」⇒「橋本駅北口」

5本目は、9:35「町田バスセンター」発「橋本駅北口」行きの [町30]系統。

終点まで乗って行くバスの中で、いつの間にか寝ており、気づいたら降りる橋本駅の一つ手前まできていました。
向かいから、「三ヶ月」行きバスがやってきます。
えっ?あれ、私が乗りたかったバスじゃない。

17分着の予定が遅れて24分着。
7分の乗り換え時間は、なくなっていたのです。
寝ずに起きていたら、もしくはもっと前で目覚めていたら、一つ手前のバス停で降りて、ギリギリ乗り換えできただろうと思うと、残念でなりません。

この日は、一日2本のみのバスに乗りたいので、少しでも遅れると危険なのです。
まあでも、行けるところまで行ってみましょう。

バスを降りて次のバスの時間を確認すると、12分後の12:36。
三ヶ月行きはかなり多く、10分おきくらいに出ています。助かりました。

● [6本目] 「橋本駅北口」⇒「三ヶ木」

6本目は、10:24「橋本駅北口」発「三ヶ木」行きの [橋01]系統。

しかしながら、ここから先がすさまじかったです。
駅を出てじきに、道路渋滞でバスは動かなくなりました。
高速道路のように帰省者の車で混んでるの?と思いましたが、この辺りだけ、とみに混んでいます。
先日、別の場所で、相模湖周辺の道路の渋滞情報を目にしたことを思い出しました。

湖に向かう側が混んでおり、対向車レーンはそれほど混んでいません。
天気がいいので、みんな湖畔にやってきたのが原因のようです。



城山ダムの辺りの宮ケ瀬湖。



今日もバスの中から眺めます。



対向車の橋本行きバスの運ちゃんが、すれ違いざまになにか白い紙を見せていました。
「昼食はカレーだよ」とかでしょうか。
「遅れたから昼食なしね」なら、ヤサグレますね。
って、食べ物ネタしか想像できない私…。

● 三ヶ木バスターミナル

34分で終点三ヶ木に着く予定が、ほぼ倍の1時間4分かかりました。
乗客はみんなげっそり。時間はすでに11時半になっています。

次に乗る予定だった11:02発相模湖行きは、とっくに出てしまい、次の便は、1時間後の12:02。
橋本駅で乗り過ごしたのが痛かったのかしら。
ただ、うまく事前乗り換えできたとしても、結局橋本からの大渋滞にはぶつかっていたでしょう。

4、5人の人が、終点の三ヶ木バスターミナルでバスを降りました。
でも、相模湖駅行きに乗ったのは、私一人。
その前にやって来たバスはありません。
みんなどこへ行ったんでしょう。地元の人で、歩いて帰宅したのかな。

● [7本目] 「三ヶ木」⇒「相模湖駅」 

7本目は、12:02「三ヶ木」発「相模湖駅」行きの [湖21]系統。
下は、「三ヶ木」を中心にしたバスルート。初日は左下の「月夜野」まで行きました。
これから、上の「相模湖」に行き、行けそうならば「高尾山」を目指します。



ただ、1時間遅れたため、実現できるかかなり怪しくなってきました。
まあそれでも、行けるところまで行ってみます。

● プレジャーフォレスト

ずっと一人きりかと思いきや、途中から人が増えてきました。
「さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト」の前を通ります。
かつては「相模湖ピクニックランド」という名前だったそう。
それなら、子供の頃に家族で何回か来たことがあります。

その後、相模湖のイルミネーションが有名になり、クリスマスの夜に見に来たことがあります。
そういえばその時には、もうプレジャーフォレストになっていました。
プレジャーフォレストは今でも家族連れに大人気で、バス停では、大勢の人の乗り降りがありました。



バスは湖畔沿いの道を通っていきます。
クリスマスの時には、相模湖駅発プレジャーフォレスト行のバスを待つ、信じられないほど長蛇の行列ができていて、あきらめて歩いていきました。
ほかにも歩きの人たちは大勢いましたが、湖に沿って坂を上っていくので、ちょっと大変だし、きりきり寒いし、暗くて周りはよくわからず、どこがゴールがわからないし、とにかくつらかった思い出が。
あれはこのバスルートだったのね。



結構ある距離なので、よくがんばって歩いたなあと思います。
あのときも、一般車で道路は激混みで、バスは1時間待っても乗れないだろうと言われていました。
つまり、この道は渋滞しやすいんですね。抜け道がないのかもしれません。

● 相模湖駅

JR中央快速線相模湖駅に到着。
クリスマスの時以来なので、当時の寒い記憶がよみがえります。



今回、記憶の上書きができたのは、よかったかも。
あのままだったら、寒くてつらい記憶をずっと抱えているままだったことでしょう。
もちろん、イルミネーションはすっごくきれいで、その苦労を上回る感動がありました。

● 相模湖のマンホール

この辺りは、以前は津久井郡相模湖町でしたが、いつの間にか相模原市になっていたんですね。
とても市とは思えない、のどかな環境ですが。
相模原市、どんどん広くなっていって、そのうち神奈川県が飲み込まれそう!



あちこちと合併を重ねたため、相模原市のマンホールはバリエーション豊かです。
ここのマンホールは、かわいらしい、おしどりデザイン。
「林間都市」と書かれています。

● レアバスのがす

相模湖駅には12:20に着きました。
八王子行きのレア路線は、8:39、11:45、16:08の一日3本のみ。
乗りたかった11:45の便は、とっくに出ていってしまいました。

16:08の便に乗ると、今度は帰れなくなるため、実質ここでプランは中止です。
残念!高尾山のグルメやお土産を、いろいろチェックしていたのに。
でも橋本駅を出た辺りから、すでに難しい状況だったので、仕方がないとあきらめます。

JRに乗ったら、隣駅の高尾には、10分弱でサクッと行けちゃうんですけどね。
でも、そういうことじゃないんです。
連休中、私はバスの妖精と化しているんですから。
(なんかおかしなこと言いだしてきましたね。むしろ妖怪でしょう)

● Uターン

ギブアップと決めたら、さっさとUターンしましょう。
渋滞エリアには、あまり長居しないのが一番。
こう混んでいると、帰りの道も大変ではないかと気がかりです。

そういえば、渋滞の名所、中央道の小仏トンネルってこの辺りでしたね。
相模湖と高尾の間の、まさに向かおうとしていた付近。
このエリアは、万年渋滞のボトルネックなんでしょう。

● [8本目] 「相模湖駅」⇒「三ヶ木」

8本目は、12:35「相模湖駅」発「三ヶ木」行きの [湖22]系統。

15分後のバスで、三ヶ木に戻ることにしました。
同じドライバーさんです。(ここに何しに来たんだ)状態ですね、ハハ。



● トレジャーフォレスト大人気

早目にバスに乗り、最後尾のはしに座っていましたが、発車時間には大勢の乗客が乗り込んで身動き取れないほどになっていました。
トレジャーフォレストに向かう家族連れで、大混雑。
私の隣には、小さな男の子2人とお母さんが座りました。



フォレスト前で、ほとんどの乗客が降りていきます。
ようやく視界が広がり、身動きも取れるようになって、辺りを見回すと、通路に子供の帽子が落ちていました。
降りる列に並んでいる人たちに聞いても、違うとのこと。
もう降りた子のものなら、呼び止めて渡したいと思いましたが、精算の人たちが長蛇の列を作っており、運ちゃんのところまで行くのも一苦労。
落としものだと説明して、マイクで外に呼びかけてもらいましたが、みんな夢中で入口ゲートに向かっていき、そばにいた数名しか振り返りませんでした。

暑いくらいの天気の日なので、帽子を落とした子が熱中症にならなければいいけれど。
キャップは、運ちゃんが預かってくれました。



● バスの清掃スタッフさん

終点の三ヶ木で降りたのは、私を含めて3人。

さっきこのバスセンターで次のバスを待っている間、清掃スタッフの人たちがモップでせっせと車内清掃するのを眺めていました。
窓ガラスも床も、ゴシゴシと強めに拭いています。
バスはこういう人たちがきれいにしてくれているんですね、どうもありがとう。


左側にいるのが清掃スタッフさん


2日目に続きます。



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