風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

ヅカと芦屋と舞鶴へ 1-2(宝塚)

2017-10-26 | 近畿(兵庫・大阪)
その1からの続きです。 

● 犬のシンシア

丹波線快速に乗って30分ほどで、再び宝塚に着きました。

改札のそばに、犬の銅像を発見。
(犬の像といったら渋谷のハチ公かビクターのわんこでしょう!)と思いますが、ここにいたのは「シンシア」という犬でした。
身体障害者補助犬法の成立のきっかけとなった介助犬で、ドラマ化されたそう。もっと知名度が高くてもいいかも。



● 乙女の夢の町へ

駅員さんに、観光案内所の場所を聞いたら「ないんですよ」と言われてびっくり。
宝塚にはあるだろうと思っていたのに。
ここはヅカファンの町で、観光客は実はそんなに訪れないのかしら?
そこで駅員さんに、町の地図をもらいました。



友人に案内してもらった時のことを思い出しながら。
暑いけれど、乙女の夢の町は変わらずロマンチックに包まれています。



駅の前にはミルクチョコレートのような色をした銅像がありました。

● ベルサイユのばら

周りの花壇に植えられているのは、ベルサイユのばら!
季節ではないので花は咲いていませんでしたが。



「ベルサイユのばら」っていう品種があるんですね〜。知らなかった!



古くからやっているような焼き餅屋さんにも、宝塚のポスターが貼られています。

● スミレの園

記憶をつたって花の道を歩いていき、宝塚大劇場の大きな建物の前に着きました。



kの殿堂の中に、乙女たちのめくるめく夢の舞台があるのです。



中に入ると、宝塚の衣装とメイクができる場所がありました。
有名どころでは、オスカル、フェルゼン、エリザベート、トートの衣装など。
壁にずらりと貼られた衣裳写真を眺めている私の横をすり抜けて、4名の女性が中に入っていきました。
みなさん、なにに扮するのかしら。全員マリー・アントワネットかしら。



お土産コーナーにはスミレ柄の小物や「清く正しく美しく」と書かれた手ぬぐいなど、いろいろなグッズが売られています。
以前みかけた、各組のトップスターのプロマイド写真つき缶入りお菓子が欲しかったのですが、もう売られていませんでした。
トップスターも変わったでしょうからね。

● つばめのおうち

建物を出たところに「上につばめのおうちがあります」という標識がありました。
つまり「上からの落としモノがあります。頭上注意」ということですが、そうは書かないんですね~。
巣じゃなくておうち。なんてお上品なスミレの園なんでしょう!



● イリマチの現場

建物に沿って歩いていくと、スタッフ用入口の前に、女性が4名並んでいました。
でも誰も入口の方を向いてはいません。
みんな、斜め前の道路の方を向き、一人一人がカメラを構えて無言で立っていました。
緊迫した空気が張り詰めており、かなり独特な雰囲気に、思わず立ち止まりました。



すると、道路の方からパタパタと10名ほどのグループがやってきました。
グループの中に、ひときわスリムで黒づくめの人がおり、みんな、その人を囲むように歩いてきます。
立っている女子4人は、この人を待っていたんだ、とわかりました。
入り待ちね!



黒づくめの人はまっすぐスタッフ用入口に向かい、ほかの人たちは、みんな早足で、立っている4人の手前に行き、中腰になりました。
つまりこの人たちも、入り待ちのファンの方々。
全員が無言のまま、無駄のない動きをしています。
みんなの視線は、黒づくめの人を追っています。



黒づくめの人は入口ドアの前で立ち止まり、入り待ちファンの方を向いて「じゃあ、行ってきまーす」と言って、手を振って見せました。
この日の舞台に出演するタカラジェンヌなんでしょう。



返事はありません。みんな無言で、撮影しまくっており、シャッター音だけがカシャカシャと響きます。
え~、ファンなのに、お返事せずに写真を撮っているるのー?
コミュニケーションが成立してない不思議な光景に、さらに驚きました。



いつものことのようで、タカラジェンヌは全く動じる気配はありません。
彼女が建物の中に入る時に、ようやくみんなカメラを下ろして黙って手を振りました。
彼女がいなくなっても、全員そこからぴくりとも動きません。
えっ、どうして?

この人たち、ずっとここにいるのかな?と思っていると、あるタイミングでみんな夢から覚めたようにスタスタと歩き出し、バラバラに散っていきました。
おそらく、建物の中に入った彼女の姿がガラスの扉越しに見えなくなるまで、お見送りしていたのでしょう。

ファンの人たちは大勢いたのに、最初から最後まで、誰ひとり一言もしゃべりませんでした。
キャーキャーいう人はもちろん皆無。
入り待ちって、そういうものなの?
日比谷の宝塚劇場前でも、ヅカファンの一糸乱れぬ統制された入り待ちぶりを眼にすることはありますが、この世界のルールを知らないので、すべてに驚くばかり。

私が初めて「出待ち」の言葉を知ったのは、高校生の頃でした。
ええ、京都の出町柳よりも先に知ったデマチでしたね。
東京宝塚劇場の公演を観た後で、ヅカファンの友達が出待ちしたいというのにつきあったのです。

私にとっては東京の宝塚の方が身近ですが、やっぱりここが本家本元。
ヅカの聖地でリアルなイリマチの現場をまのあたりにできて、テンションが上がりました。

● テヅカワールド

宝塚では、道路のマンホールも、スミレ。スミレの花咲くころ~♪



5分ほど歩いた先には、手塚治虫記念館があります。
夢の国の近くに別のドリームワールド。



大きく、威風堂々とした火の鳥の像が入り口にいました。
わー、かっこいい~!
人間が焦がれてやまない火の鳥と対面する時がくるなんて、感激!
迫力とりりしさとかっこよさに、もうクラクラしちゃいました。





今は初音ミクとのコラボ展をやっているようです。



● 手のひらの上の女性

武庫川にかかる宝塚大橋のたもとには、タカラジェンヌたちがスミレ色の青春を送る宝塚音楽学校 (TMS)があります。
その前には手のひらの上で女性が踊る銅像がありました。
お釈迦様の手の中から逃げられない孫悟空みたい。



「愛の手」というタイトルなので、守ってあげているんですね。
この辺りの武庫川は、噴水やウッドデッキがあり、河川敷が整備されています。



● 黒づくめのづか乙女

川沿いを散策したかったのですが、炎天下のウッドデッキを通るのはあきらめて、もときた花の道を戻ることに。
劇場前に戻ると、中からさっと一人の女性が出てきました。
黒づくめのスリムな人ですが、先程の入り待ちの時の人とは違う感じがします。
帽子を深くかぶり、颯爽と前を歩いていきます。



本番前にふらりと散歩に出たタカラジェンヌじゃないかと思いますが、すれ違う人は無反応。
ヅカファンなら、後姿でも誰かわかるのかしら。
それともみんな、ごひいきの人以外はチェックしないのかしら。
彼女は銘菓「づか乙女」のお店の前を通り、建物の奥へと姿を消していきました。



● 手塚アニメの絵

道沿いには、アトムやジャングル大帝といった懐かしの手塚アニメの絵が埋められていて、ウキウキします。







● 早目に宿へ

夢の国のマジカルパワーをふんだんに浴びたせいか、なんだかモウロウとしてきました。
というより、一番暑い時間帯に外を歩いていたせいでしょう。
ここのところ仕事がたてこんでおり、2週間休日なしでした。
この日が久しぶりの休日。疲れがたまっているため、熱中症にならないよう、散歩を切り上げて宿に向かうことにします。
朝からなにも食べていないので、血糖値も下がっているのかもしれませんが、まずは部屋でくつろぎたかったので、まっすぐホテルにチェックイン。

部屋に入って少し眠り、クールダウンしました。
この日はもう外出する気にならず、部屋の中で過ごします。
それでも播州清水寺のほか、宝塚でスミレの園と世界のテヅカの聖地巡礼ができました。
(宝塚と手塚、どちらもヅカつながり!)

この前神戸を訪れた時には、長田で鉄人28号の像を見ました。
宝塚は手塚治虫、長田は横山光輝の故郷。
兵庫は漫画界の大御所二人を世に送り出した、アニメにゆかりの深い場所ですね。

● ヅカみやげ

ゆっくり休み、元気を取り戻してから、宝塚で買ってきたものを開けてみました。
男役と女役の部屋をイメージしたと2種類の香り袋。
両方とも、たしかにヒーローとヒロイン、それぞれがつけているようです。
香りのイメージって大切!



トップスターのプロマイド缶の代わりに、クリスピーチョコクッキーを買いました。
キラキラしていて、ヅカっぽいですね。
神戸・ゴンチャロフのお菓子なので、間違いなくおいしいはず。



チョコとホワイトチョコの2種類の味が入っていましたが、どちらの味も、袋はヒーローのイラストでした。
ヒロインの絵はありません。つまり袋の中はメンズだらけ!
つくづく、男役って人気があるんですね~。



2日目に続きます。




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