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風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

平原の国ポーランドへ 3-(2) トルン

2018-10-16 | travel
その1からの続きです。 

トルンの町を散策中。

● トルンの城壁

街を取り囲む城壁。中世期にドイツ騎士団が作り、トルンを守ったレンガの壁が、まだ残っています。



14世紀に造られたクラシュトルナ(修道院)門。



この日はちょうどミサのある日曜日だったため、見学できない教会もいくつかありました。
聖ヤコブ教会は、ゴシック様式で天井が高く、すばらしかったのですが、内部改装中。
薄暗い建物の中、もの壊ししないように足元に注意していたため、あまり辺りを見渡せませんでした。



● 金の卵の少女像

金の卵を持つ少女の像がありました。
落ちそうな卵を握るとハッピーになるそうで、ピカピカ。
ガチョウの顔もちょっと輝いています。みんな撫でていくのでしょう。



ところがこの像について、ほとんど情報がありません。
もともと金の卵のエピソードがあるわけではなく、この籠から落ちかかっている卵をみんなが「落ちそうで落ちない」的にラッキーアイテムとして触った結果、磨かれて金の卵になったのかも。



コペルニクス大学の博物館。
大学まであるんですね。確かにあやかりたーい。



レンガ造りの重厚な建物が続きます。
どんな道に迷い込んでも、絵になる旧市街です。



● ピエロギ専門店

ピエロギ専門レストラン、Pierogarnia Na Bednarskiej(ピエロガルニア ナ ベドナルスキエイ)に入りました。
ガラス張りで、町が見渡せます。



ピエロギとは、ポーランドのギョーザ風の料理。
昨日はゆでたものを食べましたが、このお店では焼いたものも出しています。

キュウリ入りのレモネードですよ!
ズッキーニのように分厚いカットで。
やっぱりポーランドでは入れるんだ~。



そしてパンにはラードつき。
こってりつけますよ~。



さほどおなかが空いていない私は、スイーツのピエロギをオーダー。



● ポピーシード事件

2人は肉詰めのピエロギにしました。
「なかなか来ないね」と言いながら、延々待ちます。
ようやくきたと思ったら、マルヴィナが店員に何か訴えて、料理を返しています。



実は彼女はポピーシードのアレルギー持ちで、出てきたピエロギの上に降りかかっていたそう。
作り直してもらうこととなり、さらに倍の時間がかかってしまいました。
テーブル担当のウェイトレスさんに「ポピーシードのアレルギーとは知りませんでした」と明るく言われ、「そうでしょうとも、メニューに載せてるって書いてないからね」と彼女はおかんむり。


ピエロギ型をしたお店のレシート・チップ入れ


香りをかいだだけでも反応してしまうらしく、彼女の顔は赤くなり、くしゃみが止まらなくなっていました。
かわいそうに。早々にお店から出て、肩を抱いて慰めました。


● 川沿いを散策

城壁沿いに、ポーランド一長くて太いヴィスワ川沿いを散策。
バルト海に続く、交通の要となった川で、いろいろな主要都市に流れ込んでいます。



3年前に洪水があった時の警告が、川岸に描かれていました。
ヨーロッパは、地震は起きませんが、時々大洪水が起きますからね。



ピエロギレストランでのハプニングに時間を食い、気がつけばもう夕方5時半。
日没の時間がせまってきています。さあ、ソポトに向けて出発!



みんないろいろ動揺していたので、有名店のピェルニクを買い損ねたと気づいた時には、もう町を離れた後でした。
「アア~」と残念がっていたら、ダニエルがその代わりにと、市販のピェルニクを買ってくれました。

● ハイウェイと平野

一路グダンスクへ向かいます。
女神さま?タイタニック?



高速道路の両側にはずっと平原、正確には牧場が続きます。
あちこちで、現代風の風車が何機もくるくる回っています。
風が強い土地というのは本当のようです。

ずっと平原が続き、同じような風景が続くので、眠くなってきました。
マルヴィナの運転は上手で快適だし。

● ポーランドのハイウェイシステム

うとうとしているうちに、グダンスクに近づいてきました。
あとちょっとで町に入るというところで、彼女が「ちょっと休憩する」と言いました。

ポーランドの高速道路では、走行時間を計っていて、それが速すぎると罰金になるそう。
それで、ゲートを出る前に少し時間をつぶしていくんだとか。
システムが日本と違いますね。

● 三つ子の町へ

いよいよグダンスク市内に入りました。
もうすっかり夜になり、辺りは真っ暗。
ソポトのホテルで落ち合う予定のリョコちゃんから「7時に研究仲間とディナーに行くので、よければジョインしない?」とメッセージが来ました。
時間は7時10分前。市内に入ったとはいえ、まだグダンスクの端の方にいます。
隣町のソポトに行くには、さらに少し距離があります。

グダンスク・ソポト・グディニャ(Gdańsk, Gdynia and Sopot) は「Tri-city(三つ子の町)」と言われる、隣り合った町です。
とはいえ、待ち合わせには間に合わないため、ディナー同行はあきらめ、行ってらっしゃいと返事を出しました。

● ホテル着

ホテルに到着したのは7時半。リョコちゃんは、フロントに鍵を預けていってくれました。
ここで、3日間行動を共にしてくれたダニエル・マルヴィナの2人とお別れ。
どうもありがとう~。彼らはグディニャに家があるので、また会えるでしょう。



ここからはリョコちゃんと過ごしますが、彼女は外食中でお留守。
主のいない部屋に入った途端、どっと疲れが出ました。
今回の旅の目的地にたどり着けて安心したのです。
空いている方のベッドにフラフラ近づいて、バッタリ横になりました。


ベッドの上にはホテルからのヌガーチョコ


そのまま寝てしまい、2時間ほどしてリョコちゃんが帰ってきた時に目覚めました。
「あ、リョコちゃん、久しぶり~。寝ちゃってたわ~」
起きたての寝ぼけ眼で、一年ぶりの再会。わあ、嬉しいな。

● スーツケース未着事件

スウェーデンのウプサラ在住の彼女は、ストックホルム→ミュンヘン→グダンスクと飛行機を乗り継いで、5時ごろにポーランド入りしました。
でも、最初のフライトが遅れてバタバタの乗り継ぎだったらしく、自分は来れたものの、預けたスーツケースが間に合わなかったとのこと。

「部屋にスーツケースがないなと思ったら、なんとそんなことが!」
「トランク未着はこれが3回目なの」
そう聞いて「ひえぇ~」とたまげます。
できることなら体験したくないですね~。誰でもそうでしょうけど。



スーツケースは、このホテルまで届けてもらうよう手配してきたそう。
「明日発表だから、それまでに荷物が着いてほしいなあ。でないと超ラフな格好で壇上に立つことになっちゃう」
「よければ私の服を使ってちょうだい」
「入らないでしょう~」
「カーディガンなら大丈夫!」
彼女は今妊婦さん。幸せそうなおなかをさわらせてもらいました。
元気な子が生まれますように。エイヤー!(←念を込めてみた)

● 3日ぶりの日本語

3日ぶりに日本人に会い、日本語を話しました。
日本を出てからずっと怪しい英語を使ってきたので、なんだか新鮮です。
スムーズに言葉が通じるって、すごいことだなあと思います。

リョコちゃんとは、なにを話してもとても楽しいことばかり。
いろいろと話はつきず、あっという間に真夜中過ぎになりました。
明日学会発表なのに、ごめんねー!

3日間ずっとつきあってくれたダニエルたちも、きっとお疲れでしょう。
本当にありがたかったです。

4日目に続きます。



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