10.常磐線の駅取材-四ツ倉と原ノ町
広野で駅取材して、ここまで乗ってきたE531系に乗り込む。
この車両は折り返し水戸行きになる。
折り返し待ちは7分で、この時間で駅取材を強行したのだ。
広野から再び上り列車に乗り込み、3つ手前の四ツ倉に行く。
車窓からは海が見える区間でもある。
13分の乗車で四ツ倉まで戻る。
JR四ツ倉駅は相対式2面2線の地上ホームを有する常磐線の駅である。
1番線は上りいわき、水戸方面、2番線は下り原ノ町方面が使用する。
上り1番線は東口に隣接、下り2番線は西口に隣接している。
四ツ倉に駅が出来たのは1897年8月29日である。
2011年3月11日の東日本大震災では、
同年4月17日までいわきから四ツ倉の区間が運休、
四ツ倉から久ノ浜までは同年5月14日まで運休となった。
駅舎が現在の形になったのは2022年3月26日で、
西口の設置と人道橋が設置された。
構内には踏切や跨線橋はなく、改札外でこの人道橋を渡る必要がある。
駅所在地は福島県いわき市四倉町字鬼越だが、駅の表記は「四ツ倉」になる。
東口には「じゃんがら念佛」を紹介する展示物があった。
そこには以下のように書かれていた。
お盆の期間中、かねと太鼓を鳴らしながら
独特の節回しで念佛をとなえ、
新盆の家々をまわるじゃんがら念佛は、
四倉町出身の名僧「祐天上人」により
教えられたと伝えられています。
祐天上人は、寛永14年(1637年)
四倉町上仁井田に現存する新妻家で誕生し、
勉学、修業の末に増上寺法主となり大僧正に任ぜられました。
当時の江戸で最も人気のあった名僧だと伝えられています。
帰郷した折、故郷の信仰心が盛んになるよう、
また娯楽にもなるようにと、
誰でもわかりやすく念佛をとなえることができる
「じゃんがら念佛」をひろめたといわれています。
享保3年(1718年) に82才で没し
目黒の祐天寺に葬られましたが、
その遺言により分骨され、最勝院に両親と共に眠っています。
いまも、代々地区の青年によって継承されている
じゃんがら念佛の音色に聞き入っていることと思います。
四ツ倉の滞在時間は50分で、駅取材のほか、
事前にネットで調べておいた「拉麺厨房 北斗」に行き、昼食を喰う。
四ツ倉で駅取材している途中にパラパラと雨粒が落ち始めた。
いよいよ事前の天気予報であった雨の時間帯に突入したようだ。
12:23四ツ倉発の常磐線下り原ノ町行に乗り込む。
これで終点の原ノ町まで行く。
1時間15分の旅で、13:38に原ノ町に到着する。
JR原ノ町駅は単式1面1線と島式1面2線の、
計2面3線の地上ホームを有する常磐線の駅である。
単式ホームは1番線に付番され、下り岩沼方面が使用、
島式ホームは2番線、3番線に付番され、
2番線は上り上野、いわき方面が使用する。
3番線は上下線で使用されるが、一部の列車のみで使用される。
普通列車は原ノ町で折り返し運転が行われる。
原ノ町に駅が出来たのは原ノ町から中村の間が開業した、
1898年4月3日と同時である。
2011年3月11日の東日本大震災では、
同年12月21日まで原ノ町から相馬までの間運休となった。
原ノ町から大高までの区間が再開されたのは2016年7月12日である。
駅所在地は福島県南相馬市原町区旭町だが、駅の表記は「原ノ町」になる。