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行わない方がよいとされる治療 から思うこと

2018-07-03 08:28:15 | Weblog
歯科臨床治療において、あまり行わない方がよいとされる治療法は色々ある。
今回、その中の一つで、例えば大臼歯を根分割抜歯した単根歯を用いてブリッジ補綴した
症例を提示しながら思うことを綴りたい。
この手法は文献においても予後が悪く、結果将来的に抜歯にいたってしまうといわれているらしく、
学術的な臨床を積極的に行っているDrは嫌うことが多い。

しかし、この手法を用いている臨床家は多いと思う。みなさんの症例の予後はどうなんだろう?

少なくとも当院では、この手法で行ったケース、
推奨できないといわれていても、ある共通した条件のものでは予後は全くもって問題ない。
提示している症例も8年以上の予後を呈しているがなんら問題ない。(写真は8年後の状態)
確かに2~3年でだめになったケースもある。しかし、これらもある共通した点が原因である。
ゆえ、この様な事例の場合は患者の要望などを配慮し、
不安要素により長くもたないことを充分に理解して行っているので
だめになったときは患者も納得されている。

そこで、文献がどうこうだからと考える前に、将来的に予後がよくないといわれているが、
疑問なのは「将来的に」というものは何年を目安にいっているのだろうか?
学会などでも、治療全般手的に予後に不安があるという話をきくが
これも同様、「予後に不安」ってどれくらいの年数をいっているのか?
学会では歯科の治療は7~10年もてば長期経過の部類とされている。
つまりそれ以下の年数をもって予後に不安があるという年数にあたるのだろうか。
そのため学術の世界では、やれ、「予知性がどうこう」、「~の適応症」だと称して、
残せる可能性がある歯を残す努力をせず、病態を複雑化することはいかがなものかと考える。
少しでも長く患歯が残せる可能性が示唆されるものなら、
それを確実性に変えるための環境作りの努力をするべきである。
これは基本治療にあたるが、環境を整備するためのこの基本治療、
この意味を間違って認識している中、治療を行っている臨床家が多い、、
この事も、『行わない方がよいとされる治療法』の理由の原因であることも忘れてはいけない。








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