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2021年10月24日 PGI名古屋 秋季例会

2021-10-25 08:00:47 | Weblog

先週末は当会の秋季例会が行われた。
午前中の会員発表は、愛西市開業の木村先生、四日市市開業の河上先生
名古屋市開業の山中先生、そして私が行った。
3人の先生方のプレゼンはどれも念密に治療計画を考察されており
かなり質が高い内容の症例であった。
私のプレゼンは、以前にブログで紹介した症例の病態の状態の動画や、
私の行った手技の詳細とその結果とその後を動画を交えて紹介した。
以前の記事・ここをクリック

午後の基調講演は、当会では2回目のご登壇となる大阪市開業の伊藤雄策先生に
「インプラント治療における長期的安定性を考えた治療計画の考察と臨床の実際」
という演題にてご講演いただいた。
内容は演題通りの長期経過症例を中心にした内容でしたが、
特に印象深い内容は、長年臨床に携わってきた熟練の先生だから悟る
「デンタルタイムライン」の考え方であった。
この内容の詳細は割愛させていただくが、非常に重要な内容であり
拝聴された先生方にとっては、治療計画を立てるとき大いに役に立つ内容と考える。

今回もとても充実した例会であった。
因みに土日の名古屋駅周辺、コロナ前の普通の光景、、、すごい人出…


2021年10月19日 PGI名古屋月例会 and 私の日常臨床Vol.53

2021-10-20 12:56:44 | Weblog

昨日は当会の月例会。症例検討を松井先生と私から行った。
松井先生からは小児の咬合不正の治療のタイミングや手技について問題提起があった。
小児の矯正治療について参加者から非常に多くのディスカッションがあり
私自身参考になる点が多かった。

私の方からは、以前ブログで紹介した症例を月例会であげた。
初診時の内容は以下を参照してほしい。
Vol.53初診時

この症例において、私が重要と考えるトピックスとアプローチを
例会では提示し詳細に述べたが、ウェブでは治療後の写真だけを提示する。
保険診療の治療であるが、考えた視点と治療手技は簡単ではない事例ということは
じっくり初診時の状態をみていただけると分かるであろう。

来月は論文検討会 浦田先生がパネラー。
どんな内容がでてくるか楽しみである。


私の日常臨床 Vol.52

2021-10-11 08:29:52 | Weblog

またまた更新するのをすっかり忘れていた。
今回は症例を提示しよう。

症例は欠損部の処置を主訴に来院。
問診によると、以前他院にて左下6を補綴後、繰り返す補綴物の脱離や破損があり
結局左下6は抜歯になってしまったらしい。
おそらく支台ごと脱離し、C4状態だったのであろうと推察する。
左下5の補綴物も破損している所見であった。

同欠損部の補綴処置は、ブリッジ又はインプラントがおそらく立案されるであろう。
しかし、その前にこれだけ補綴物の脱離や破損が起こる原因を先に考え、対処しなければ
何をやってもうまくいかないと考える。
このような事例は、間違いなく顎機能運動に問題がある事例である。
診査を行うと開口路や開口量にも問題があったため、顎位の改善を最優先に行う必要がある。
当院で行っている通法の処置にて顎機能の改善を図ったのち、咬合治療を行った。
なお矯正治療は本人も希望されていなかったし、
私の見解でも明確な理由により必要はないと判断している。

Vol.50の症例に病態は類似しているが、本症例への欠損部への処置は
私の場合、Brでもインプラントでもなく、左上智歯を移植することで対応した。
必要最小限の処置しか行っていないが、機能の改善は適切に行っている。治療はすべて保険診療で行った。