リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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2022年12月25日 西川洋二先生による研修会

2022-12-26 07:56:11 | Weblog

先週末は、相模大野で行われた師匠による咬合の研修会のお手伝いに。
今年の3月にも、私が担当しているパート(顎運動)があったが
今回も前回よりアップデートした内容にして紹介した。

西川先生のご講義も、何度拝聴しても復習になる部分だけでなく
アップデートされた内容もあり、今回も得るものが多かった。
正味仕事オンリーの2022年のクリスマスであった

ちなみに昨晩、私の奥歯が欠けて、しみて痛い…
歯科医院で治療してもらわないといけない。。。
皆様、佳いお年を


私の日常臨床 63

2022-12-20 08:07:24 | Weblog

今回の症例は初診時68歳女性
主訴が右下の歯の痛みと腫れが治らないことが主訴。
他院にて治療をずっと行っているが、痛みが全く治まらないことに悩み
親類の歯科医に相談したところ当院の受診をすすめられたとのこと。

歯科既往は、当初右下6は根破折を起こしていたため、
インプラント補綴を行う前提で抜歯処置を受けたとのこと。
抜歯後、基本治療を受けていた期間に、
同側の4に痛みと同部歯肉の腫れが起こり、抗生剤の服用などを行っていたが
中々治まらないとのこと。
当院での所見では、右下4は動揺1以上あり、打診痛などもみられた。

まず我々が考えなければならない点は、右下6がなぜ根破折に至ったかの原因である。
そして4の症状と所見から、関連する事項であることをまず疑うべきである。
そこで当院では、当院の通法でおこなっている診査診断を行い
根本的な問題点を見つけ、即日その問題に対処を行った。
その後、4や他の歯への処置を行い、正常咬合での顎機能や咬合位の状態安定確認後、
最低限の必要箇所に最終的な修復・補綴処置を行った。

本症例のように保存不可能な歯があった場合、
欠損補綴を何で行い、そのための前処置(歯周治療を含めた基本治療)を行っていくことは
断片的な処置であり、根本的な問題解決にはなっていない。
原因除去あっての治療であり、根破折があるので抜歯するということが原因除去ではない。
本症例の場合は、違う問題から右下6や4に症状が起こっている。
大元の原因を解決しない限り、どのような修復補綴治療を行っても
必ず同じこと、もしくはそれ以上の問題が発生すると考える。
本症例、どのような問題(原因)があったか、分かる歯科医には提示する写真だけで大体は推察できるであろう。

 


2022年12月11日 西川洋二先生 勉強会

2022-12-12 07:57:40 | Weblog

昨日は名古屋にて、相模大野開業の師匠(西川洋二先生)による顎機能障害の勉強会が行われた。
10月に行った続編で、顎内障の症例へのアプローチについて解説されていたが
今回もアップデートの内容が多々あり、症例も初めて拝見するものが多く
非常に興味深く拝聴することができた。
内容的には矯正医にとって参考になる部分も多かった。
今回もちょっとした実習もあり、参加された先生方は
理路整然とされた治療計画とその実際に、得るものは大きかったであろう。

師匠、今回もありがとうございました。


私の日常臨床 62

2022-12-01 07:41:07 | Weblog

今回は症例を提示しよう。
67歳女性、左下の腫脹が主訴
診査したところ主訴部は根破折がみられたが
反対側の右下6は根尖病変が大きく保存が厳しく、
右下7も破折が見られた。右下5に関しても、
保存できない状態であったため
これら4歯は抜歯処置となった。

歯が破折などに至った経緯の原因をまず解決しなければならないため、
当院で行っている通法の処置を行い、原因除去処置の後
欠損補綴治療を行った。
補綴処置は
右側臼歯部には、右下6部に右上7の移植を行いブリッジ補綴
左側は左下6にインプラント補綴を行った。

本症例に対する欠損部への対応は、義歯による治療は患者は望まなかったため、
移植処置を活用することにより、出来る限りインプラントの本数を減らし
力への配慮を私になりに考えた補綴設計で行った。