リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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私の日常臨床 62

2022-12-01 07:41:07 | Weblog

今回は症例を提示しよう。
67歳女性、左下の腫脹が主訴
診査したところ主訴部は根破折がみられたが
反対側の右下6は根尖病変が大きく保存が厳しく、
右下7も破折が見られた。右下5に関しても、
保存できない状態であったため
これら4歯は抜歯処置となった。

歯が破折などに至った経緯の原因をまず解決しなければならないため、
当院で行っている通法の処置を行い、原因除去処置の後
欠損補綴治療を行った。
補綴処置は
右側臼歯部には、右下6部に右上7の移植を行いブリッジ補綴
左側は左下6にインプラント補綴を行った。

本症例に対する欠損部への対応は、義歯による治療は患者は望まなかったため、
移植処置を活用することにより、出来る限りインプラントの本数を減らし
力への配慮を私になりに考えた補綴設計で行った。


IOSとマイクロ

2022-11-18 08:09:53 | Weblog

当院は数か月前に、IOSとマイクロスコープを購入していた。

マイクロスコープは、当院では現在2台保有していることになる。
近年マイクロスコープの使用頻度が非常に高く、今まで使用していたものだけじゃ
診療に影響してきたため、マイクロスコープを増設した。

IOSはトリオス4を導入したが、ジルコニアによる補綴をあまり好まない私にとっては
IOSによる補綴物作製は、主にインプラント上部の暫間補綴が現在多い。
一般的にいわれているように適合精度は確かによいと感じるが、
形態的にはコンピューター上で咬合状態も考えデザインされるが
あくまでもコンピューター上での咬合である。
他にも色々機能があるので、そちらの方でIOSを活用している。
IOSを実際に用いるようになって、デジタル治療について臨床実感から
良い点、悪い点について思う所が多くなった。
トレンド嫌いな私がIOSを導入した理由はちゃんとある。
このことについてはPGI名古屋の月例会で私見を話ことにしよう。

ちなみに私の知人歯科医達は、なぜ私がCTを導入しないのか、よく訊ねてくるが
私なりの理由があり、導入するつもりはまったくない。
世間ではCTを持っていない所はダメみたいなことをいっているが、
私自身の考えあって、あえて設備する気持ちがない。
CTがなければ良い治療や診査診断ができないのか?
しかし…
最新設備や機材がある医院から、当院のような所に転院してくる患者が
多い理由を考えてもらいたい。
医療の本質を考えると答えは簡単であろう。


2022年11月13日 矯正治療勉強会

2022-11-14 07:53:50 | Weblog

先週末は名古屋にて
私の友人である東京の野寺先生による矯正治療の勉強会が行われた。
一般的な矯正治療の内容でなく、顎機能を考えた矯正治療というものに
フォーカスをあてた内容であるが、
今回の内容は基礎生理学的、解剖学的、組織学的な内容からも絡めて
かなりまとめあげられており、非常に見ごたえ、参考にできるものが多かった。

私と連携して行った症例の全貌も紹介していただけたのも嬉しかった。

因みに近年、矯正歯科学会の分野でも、顎関節機能のことをトピックスに挙げるように
なっているとのことだが、PGIでは1980年代にすでに提唱している概念である。
それゆえ野寺先生の顎機能を考えた矯正治療の臨床は、
現在の潮流のトップクラスではないかと個人的には思う。

 


2022年11月8日 PGI名古屋月例会

2022-11-09 09:00:11 | Weblog

昨日の夜は、当会のzoom月例会が行われた。
今月のパネラーは前岡先生。
基本治療をテーマとした内容で、歯周治療の基本について解説されていたが
なおざりにされがちな内容を、
彼のフィロソフィーのもとに行われているきめ細かい手技の治療について
臨床例を交え、理路整然とした質の高い構成であった。

本年度の月例会は今月で終了。
来年度の月例会もすでに年間予定が決まっている。
来年も当会独特の内容構成でいく所存です。


2022年10月23日 PGI名古屋 秋例会

2022-10-24 08:12:21 | Weblog

昨日は当会の本年度秋例会が行われた。
午前中の会員発表では、
柴田(紀)先生、笠井先生、田中(宏)先生、前岡先生からのプレゼンがあり
今回も非常にレベルの高い内容ばかりで見ごたえがあった。

午後からの基調講演は北九州市開業の上田秀朗先生にご登壇いただき
「咬合再構成を極める」という演題にてご講演いただいた。
咬合再構成を行うにあたり3つのキーワードを常に考え
そこから生体の個体差、習癖も考え行う治療について
いくつかのカテゴリーに分けてすべて症例を交えて
我々とのディスカッション形式で講演を行ってくださった。
内容的にも理路整然とした考えの元、長期予後からの症例の考察は
非常に見ごたえのあるものであった。
今回の例会も非常に充実した内容であったため、参加者からの
質疑がとても多かった。
参加された皆さま お疲れさまでした。


2022年10月16日 西川洋二先生による勉強会

2022-10-17 08:02:05 | Weblog

昨日は名古屋にて、私の師匠である相模原市開業の西川洋二先生による
顎内障に対する治療についての勉強会があった。
師匠の内容がかなりアップデートされており、
非常に興味深い話が多くあり、私自身も収穫が多かった。

特に顎内障を伴う骨格的なオープンバイト症例に対する
西川式治療法の内容は、矯正医にとっては非常に参考になったと思う。
現在は症例群の長期予後を追っている段階であるため
ほとんど外に向けて発信していないが、
この治療法は学術に驚きを与えるだろう。

今回参加されていた先生方は非常に幸運だったと考える。


2022年10月11日 PGI名古屋月例会

2022-10-12 07:56:10 | Weblog

久しぶりの更新です。すっかり忘れていた。

昨日は当会のZOOM月例会、今月のパネラーは今枝先生。
今枝先生からは、インプラント治療を安心安全に行うため
ガイドシステムについての内容の話があった。
いくつかのメーカーからでているサージカルガイドの利点欠点や
インプラントのトラブルなどの話もあり
彼が使用しているワンガイドシステムの紹介と
その臨床症例を紹介されていた。
内容的には中々よくまとめあげておられ
インプラント初級者にとっては分かりやすい内容と思う。
総評として私は、彼の内容がもっと深みを持った方が
更に良い内容になると思ったので、
デジタルありきの前に認識しなければならない点と
ガイドシステムを用いるにあたっての心構えや
補足するべき内容について参考にしてもらいたい内容をお伝えした。

来月は、前岡先生から基本治療Ⅱの内容


2022年9月13日 PGI名古屋月例会

2022-09-14 17:24:55 | Weblog

昨日は当会の月例会。
今月担当の松井先生からGPと矯正治療についてがテーマ。
矯正治療の大まか概念をふまえ、GPとして矯正治療を行うにあたり
手をつけてよい症例か否かについてを症例を交えて解説をされていた。
また症例を通じて参加者に矯正治療以外にどのようなアプローチを行うかの
討論も行いディスカッションが盛り上がった内容となった。
松井先生のスライド構成がすごくまとまったもので
症例も多くあったので、参加された先生は充実していたであろう。

来月は今枝先生がパネラーでインプラント治療におけるワンガイドについての話。


2022年9月11日 コンポジットレジン治療 勉強会

2022-09-12 08:26:49 | Weblog

昨日は当会の須崎明先生による
コンポジットレジン治療(ダイレクトボンディング治療)の勉強会が行われた。
巷にコンポジットレジン(CR)を得意とされている歯科医が
こぞって自分の考え方や手技を紹介しているが
講演会や執筆などの内容は似たようなものが多く
正直、肝心なことをなおざりにしている、もしくは重要ないくつかの概念がない。
反面、当会に深く関わりがある須崎先生の内容は、この観点をすべて網羅した中での
CRの治療についてまとめ上げられている。
かなり先述した歯科医方と違う切り口の内容であったため、
参加者の食いつきがすごかった。質疑も多く非常に濃い一日であった。
須崎先生と私は、考え方や臨床に対する姿勢が非常に似ている
(須崎先生も同じことを言っている)ので、結構いろいろな事柄で
意見が一致することが多いので、
私の考え方も反映した彼のスライド内容が何気に嬉しい。


私の日常臨床 Vol,61

2022-09-06 07:56:43 | Weblog

今回は症例を提示しよう。
初診時44歳男性、家族からの紹介で当院を受診。
食事しにくいことを理由に、当院でしっかり治療をしたいということが主訴。
初診時、カリエスによる歯冠崩壊が臼歯部に多数みられた。
当院で行っている通法の基本治療に合わせ、
確定的外科処置や矯正治療を行った。
欠損部補綴は、右上4はインプラント補綴(抜歯即時インプラント埋入)
左上8埋伏歯を挺出処置後、右下7部に移植を行いブリッジ補綴を行った。
咬合位を確立し、治療後は患者から非常に高い満足を得られた結果となった。

術前術後の写真を提示する。
 
因みにインプラントを用いた理由は、右上4部にブリッジ補綴において
右上3を補綴のために削りたくなかったことと、右上5を守りたかった理由があった。


2022年8月21日 歯周病の捉え方と予防歯科

2022-08-22 08:24:25 | Weblog

昨日は当会の歯周治療の勉強会が行われた。
歯周治療の適切な考え方と治療プロセス、
予防歯科における本来考えなければならない視点、
食育指導を考える前に、根底に持つべき医療従事者の姿勢など
盛りだくさんの内容であった。
当院のDH高木からもカリオロジーについて説明もあった。
初めて参加されたDRだけでなくDHさんも、イメージしていた内容と
かなり違ったものだったらしく、驚いておられたが
非常に勉強になったみたいで
明日からの臨床が楽しみという会話が聞こえてきた。


臨床で撮った症例資料から思う所

2022-08-14 08:05:13 | Weblog

私のブログで紹介した日常臨床は、今までに1~60症例提示してきた。
まだ紹介していない症例や、ウェブ上で提示するつもりがないクローズの勉強会でしか使用しない症例をあわせると
今回改めてパワーポイントを数えてみれば257部あった。
撮った写真は開業当初から現在まででどれくらいの枚数があるかわからないが、
毎日フォルダに整理しないとごちゃごちゃになってしまう。
ただ、この多くの症例は、普段の日常臨床でプレゼンに用いる用いないに関係なく、様々な事例の記録をとり続けていた結果
何かのプレゼンの機会に、テーマに沿った症例をすぐにセレクトできるようになっている。

症例発表や勉強会に使用したいと思う事例だけの記録を取ることは、感心できることではないと個人的には思う。
記録を採取することは、自分の臨床を自分自身で見直すことが最大の目的であることを我々は忘れてはいけない。

ちなみに、同じ症例を学会や研修会、勉強会などのいろいろな場で使いまわすのもよいかもしれないが、
このような発表者のプレゼンを見ていると、いろいろな場で意見や指摘をされて、
その度に診査診断や治療における考え方、問題提起などの内容を変えてしまっている傾向が非常に多い。
当の本人は洗練された内容に仕上げているつもりが、このことは正しい見方をすれば
症例が評価されるためだけのフィクションストーリーになってしまい、臨床の真実はなくなってしまう。
ゆえ、意見や指摘をされた場合、スライドの構成内容で変更(修正)できる点というものは
ある項目しかやってはいけない。これ以外を変更してしまうと内容を改変することになる。
臨床をいかにちゃんとやるかにこだわる方が大切なのだが、
この様に自他に称賛にこだわる、残念な歯科医がいることも事実である。
私が尊敬する臨床家でも、日本国内屈指の臨床を行っているあるお二人方の先生が
「認定医やら指導医とか、そんなもの何も持たないのが自分のポリシーだ」とおっしゃってるように、
学会認定の認定医や専門医、指導医などの資格、講習会をいっぱい行っていることや、
理事などの指導的立場ということで、しっかりとした臨床をいつもで行っているとは限らない。
私も50歳を過ぎて、長年臨床に携わってくると、尊敬する先生方のお話が本当に的を得ていると
しみじみ思うようになった。

ネットにお金払って口コミ評価を上げるような情けない経営戦略をするのは論外として、
名声にこだわることや、くだらない経営戦略術や競争社会からの宣伝広告などから脱却し、
守銭奴とならぬよう、とにかく一つ一つの臨床にただひたすら実直に向き合うことにこだわっていけば、
自然と歯科界全体の質は向上するであろう。

「虚飾より事実」 目前の事実にどう向き合うか これが我々の本来のあるべき姿である

 

 


8月2日 PGI月例会

2022-08-03 08:20:48 | Weblog

昨日行われた今月のPGI名古屋Zoom月例会は
前半に塚本先生から症例検討、後半に私からフッ化物による予防についての内容。

塚本先生からは難治性の顎関節症患者と
咬合に問題がある事例の長期観察から考えたことについてのプレゼン。
臨床でよく遭遇しそうな事例で、両症例に対してどのようなことを考え
対処しなければならないかディスカッションが盛り上がった。

後半の私の内容は、予防歯科の中でもフッ化物応用に問題提起を上げ
患者のセルフケアで大きな効果をあげるための
患者と歯科医・衛生士が認識しないといけない点や
フッ化物洗口液による予防効果を上げるための、
重要な事項などを臨床例を交えて紹介した。
こちらもディスカッションも盛り上がり
定刻を30分超過した勉強会となった。

来月は松井先生から矯正治療についてがテーマ


7月 PGI名古屋月例会

2022-07-16 08:22:09 | Weblog

12日の夜 当会の月例会が行われた。
今回のパネラーは浦田先生。テーマは中心位。
中心位の定義の変遷、捉え方の混乱について、そして
中心位、中心関係、中心咬合の言葉の意味は
どう解釈するべきかについて説明されていた。
時間的に余裕があったため、私の方からも
この言葉の定義と過去からの変遷について補足する説明を行い
中心咬合とはどういうものかの、実際の臨床例を
動画を交えて参加者に供覧してもらった。
結局予定終了時間を20分オーバーした、内容の濃い例会となった。


顎機能障害(顎関節症)の治療を体感してもらう

2022-07-11 08:19:19 | Weblog

昨日は当会のメンバーでも顎機能の異常を自身でも自覚できている
何人かの歯科医がデモ患者として、実際顎機能障害を有する患者が
治療を受けたあとの変化をどう感じるのか体感してもらい、
また、実際どのように行うかを見てみたいという有志の先生方に感想を
話してもらう実習を私の医院で行った。

開口路が右側や左側へ偏位している事例
筋触診で異常がみられる事例
クリックがみられる事例
これらが重症の病態でなければ数十分の処置で改善する様を
言葉よりも実際の手技で証明したことにより
被験者はかなり驚いていた。
見よう見まねや浅い概念で行ってしまうと結果をだすことは
できないし、余計に病態を複雑化してしまうこともあるので
そのこともふまえ実際の詳細な手技について見てもらった。

この実習を私の医院でやると私も助かる面がある。
普段医院の細かいところまでの掃除を、
私を含めスタッフみんなでやってる分、実習前日はそうじをせずに
実習当日、参加者全員に
「医院を使用して教えてあげたんだからきれいにして」ということで
超大掃除級のことをしてもらうので、本日院内はピカピカである。
皆にありがとうと申し上げたい。

ここまで掃除してくれるなら、毎月末に実習やってもいいかも…