リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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2018年7月28、29日 PGI例会・咬合コース

2018-07-30 07:33:21 | Weblog
先週末は相模大野にて行われたPGIの例会と研修会に。
台風接近のため、新幹線が止まってしまうと困るので
昼休みを返上して患者アポを繰り上げて診療し、18時過ぎに横浜入りした。

土曜日の定例勉強会は、普段から私をとてもかわいがってくださる、新井俊樹先生の基調講演があった。
丁寧な基本治療の臨床を多くの症例を交えて解説くださり
本会の先生方も非常に勉強になったと喜んでおられた。

日曜日は、PGI咬合コースの第3回
このセッションは私が任されているパートもあり
昨年同様、親分の前で緊張しながら講義をさしていただいた。
昨年の反省点もあり、今回は内容を少し煮詰めて解説したこともあり
分かりやすかったと参加された先生からお声をいただけたことは
素直に嬉しく思う。

さて、今回親分からいただいたいくつかの大切なある文献資料
熟読さしていただこう。

2018年7月21、22日 ICOIジャパンミーティング2018

2018-07-23 07:41:23 | Weblog
先週末は東京で行われたICOI学会に出席していた。
東京も名古屋同様猛暑、、アロハでなくスーツはこの時期きつい。

今回の学会では一般口演10名、全てがPGIメンバーであった。
皆さんのプレゼンはレベルが高く、資料をきちんとそろえている先生方も多く、
結構私的には見入ってしまった内容のものもあったため
中々楽しめた学会だったので参加してよかったと思う次第。

ちなみに私がプレゼンした内容は、聴講いただけた先生方には
深い内容であったらしく、座長の先生にも重要な観点だが
けっこうなおざりにされてるトピックスなので、非常に興味深い内容で
あったというお言葉をいただき幸甚であった。

PS
帰りの新幹線、10分おきにでてるのぞみ、
なぜに3列の真ん中しか空いてないの。。。。。。
どんだけ人集まっているのかこの都市は、やっぱり東京はおそろしい。
2020東京オリンピックの時、東京に近づきたくないww

2018年7月15日 PGI名古屋 平成30年度春例会

2018-07-16 07:54:03 | Weblog
先週末はPGI名古屋の例会が行われた。
連休の中日ということもあり、90名近くいる会員だが
参加者が非常に少なかったのが残念であるが、
基調講演でご講演くださった上濱正先生のお話は、
欠席した会員はもったいないことをしたのではと
断言できるほどのよい内容であった。
さわりも記したくないほど、目から鱗の話が盛りだくさんであり
また、当会の臨床に対する考え方ととても似ていらっしゃる先生だったので
非常に盛り上がった講演となった。
見せるための症例づくりや、やりました症例のむなしさなどなど
どうゆう臨床家であるべきかのお話は、全く同じ考え方であったので
自分たちの方向性が間違っていないことを確信できたのも嬉しい。

会員発表も塚本先生 増田先生 池上先生 藤井先生 
どれも本当に素晴らしいプレゼンであり、近年における会員発表の
質の高さを印象付ける内容と考える。

次回 秋例会も今から楽しみである。

ちなみに
今回は暑い季節だから全員アロハ統一だが、秋は全員スーツです。

歯科医院のあり方 思うこと 2

2018-07-11 08:02:52 | Weblog
当院に見学に来られる先生方が、患者が時間通りに来ることに驚いていた件は前回綴ったが、
今回は他の点でも驚かれていることについて話そう。
それは、当院の『患者窓口負担金が安すいので経営は大丈夫か?』と見学しにくる先生全員が必ず言う。
しかし、これ、私的には普通でしょ的な感覚だったため、逆に私が驚いた。
ただ、いろんな方から言われるので、この点について気にするようになってから、咬合調整、
歯冠形態修正、マニュピュレなど、保険点数の算定のやり方がわからない処置もあったことで、
かなり損をしていることが分かり、点数を算定するのが下手くそな自覚をもつ今日この頃な私である。
そのため、今年4月以降の保険改正後はけっこう保険点数請求について勉強しているが、
いまいちややこしくてわからないことが多い。

日常でいうなれば、例えば外科処置後のSPの患者(2割負担)にSPと抜糸を行った時や、
急性ロック症状を起こした事例でマニピュレを行ったときなど、
受付が2割負担の患者に「本日は100円です(カルテ:再診45点と外来環5点SP0点)」というと
「え?… え!?」って驚かれる。歯科でこんだけしか支払った経験がまったくないとのこと…
いや、普通でしょ…って思う中、大体の患者は今まで修復補綴物などの点数がかさむ処置以外の
普通にちょっとした処置でも、2000円以上はいつも払っているという、、
一体何をどうやればそんな点数になるか逆に私は教えてほしい。
トイレに行く暇もないほど仕事して、1日の総保険点数が8000点もない日などざらにある。
自由診療収入は平均以上あるらしいが、保険診療分が平均よりかなり下らしい。。。
でもって積極的に自由診療もすすめないし、保険か自費に関わらず手技は差別したくないため、
当院では一日20人診療すると、40人以上診察した感覚になる。15人が当院の限界だ。
こんな調子だからいままで何人もの患者に、「もっとお金とってよ」って言われることもあれば
「こんだけで本当にいいの?」って心配されるときもある。
しかし保険点数を余分に請求することもよくないし、無理矢理自費にもできないので、
心配されるたびに「心配してくれるなら1万円ほどでもチップちょうだい」っていうが、
フって笑うだけで、いまだ誰もチップをおいていってくれる人はいないのも世知辛いw

正直私は経営センスがまったくないと自分でも思う。
経営のための支払わなければならないものがやたら多いのに、実入りが相応を大きく上回るものではないが
派手な生活や贅沢をしなければ各種税金払ったあとでも食べていける分は一応残るので、不自由はあんまりしていない。
ゆえ、けっこう今の状態でそれなりに一応満足はしている。
そんな中、他の歯科医が私よりずっと後に開業して、あっという間に規模が大きい歯科になっていって
羽振りがよくなっている姿をみても、なぜかうらやましいとちっとも思わない。
なぜなら、そのような医院が治せない、出来ない事例を治したり、
治せないから治してあげてほしいという処置依頼がくるからである。
開業歯科医としての私が興味あるものは、保険点数の算定の仕方や経営大成功よりも、
『自分が診ている患者の経過がどう良くなるか』しかない。でも歯科医院ってこれが本当の姿じゃないの?
私の師匠(西川洋二)は
“儲けることを優先的に考えると臨床治療は堕落する”とよくおっしゃる。これは間違いなく名言である。
報酬とは医療行為に付随されるものであって、報酬を考えながら医療行為を行うべきでない。
そのためかき集めることばかりを優先したいなら違う商売をすればよいじゃないか。
患者という立場の人を食いものにするべきではない。『ボロはまとえど 心は錦』いろんな考え方があるが、私はこんな考え方だ。

ただ、ここ最近考えていることは
事業資金の借金や多々ある器材のローンが終わり次第、あと数年で保険診療を辞退して
自由診療のみの歯科医院に変える方向を検討している。
理由は、二つある
一つは、当院でどうしても治療したいという人たちだけを、心血注いでみてあげたいからだ。
(歯科医院ならどこでもいいとけど、ここにとりあえず来た、とか、お客様がきてやったんだぞ感覚でくる人、
安くやってもらえるかもということだけを考えてくる人、などに来てほしくない)
二つ目の理由は、
一つ目の理由から、ゆったりとしたアポイントで、保険診療の流れやルールに縛られることなく
こじんまりでも、のんびりとゆっくり仕事をしたいからである。

行わない方がよいとされる治療 から思うこと

2018-07-03 08:28:15 | Weblog
歯科臨床治療において、あまり行わない方がよいとされる治療法は色々ある。
今回、その中の一つで、例えば大臼歯を根分割抜歯した単根歯を用いてブリッジ補綴した
症例を提示しながら思うことを綴りたい。
この手法は文献においても予後が悪く、結果将来的に抜歯にいたってしまうといわれているらしく、
学術的な臨床を積極的に行っているDrは嫌うことが多い。

しかし、この手法を用いている臨床家は多いと思う。みなさんの症例の予後はどうなんだろう?

少なくとも当院では、この手法で行ったケース、
推奨できないといわれていても、ある共通した条件のものでは予後は全くもって問題ない。
提示している症例も8年以上の予後を呈しているがなんら問題ない。(写真は8年後の状態)
確かに2~3年でだめになったケースもある。しかし、これらもある共通した点が原因である。
ゆえ、この様な事例の場合は患者の要望などを配慮し、
不安要素により長くもたないことを充分に理解して行っているので
だめになったときは患者も納得されている。

そこで、文献がどうこうだからと考える前に、将来的に予後がよくないといわれているが、
疑問なのは「将来的に」というものは何年を目安にいっているのだろうか?
学会などでも、治療全般手的に予後に不安があるという話をきくが
これも同様、「予後に不安」ってどれくらいの年数をいっているのか?
学会では歯科の治療は7~10年もてば長期経過の部類とされている。
つまりそれ以下の年数をもって予後に不安があるという年数にあたるのだろうか。
そのため学術の世界では、やれ、「予知性がどうこう」、「~の適応症」だと称して、
残せる可能性がある歯を残す努力をせず、病態を複雑化することはいかがなものかと考える。
少しでも長く患歯が残せる可能性が示唆されるものなら、
それを確実性に変えるための環境作りの努力をするべきである。
これは基本治療にあたるが、環境を整備するためのこの基本治療、
この意味を間違って認識している中、治療を行っている臨床家が多い、、
この事も、『行わない方がよいとされる治療法』の理由の原因であることも忘れてはいけない。