リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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過去投稿記事 その後

2016-09-19 08:16:23 | Weblog
今回も過去記事のその後についてアップしよう。
まず過去記事はこれ
   ↓
2012年8月7日記事・診査診断 そしてどうする?

この症例は日本顎咬合学会の学会誌『咬み合わせの科学・2014年第3号』に
症例報告論文を投稿している症例なので
学会誌(この時は予後1年まで掲載)で見たことがある先生も多いと思うが、
今回は予後3年目の状態の写真提示を行う。
予後3年目においても顎咬合の経過は良好である。

歯科治療というものは、処置後予後がどうなっているか経過を注視することが大切である。
最終的な補綴治療が終わったからそれで終わりというわけでなく、また口腔内写真やレントゲンなどの資料も
治療前、治療後のみというものでなく、経年的な予後を記録しつづける必要がある。
これは予後が良好、不良に関わらずである。
この意味は、私の尊敬する押見一先生の言葉を拝借するなら
『文献や教科書よりも、自分たちの臨床の経過を追い続けることがもっともよい勉強である』ということである。

この症例はまだたったの3年しか経過していないが、この先も記録を追い続けていきたい。

私の日常臨床 27

2016-09-02 08:27:39 | Weblog
今回は当院の衛生士の症例。
歯の動揺と排膿を主訴の再初診の患者。約4年ぶりの来院。
この空白の4年間に様々な疾病を患い、病院の入退院を繰り返していたとのこと。
2次カリエスの発症と歯周環境の悪化が見られる中、常用薬剤による
副作用病変も見られる口腔内。
このような症例に対して、当院の衛生士が行った口腔衛生指導と
歯周基本治療(歯周外科処置は行っていない)によって
口腔内の衛生環境は良好な状態になり、また今のところ維持できている。
提示している写真は、初診時とTBI一か月後の状態と、
治療終了後7か月のSPT時の状態。

ちなみに本症例は今年6月の日本顎咬合学会で当院の高木が
一般口演でプレゼンを行った症例である。
症例に対してどのようなことを考え、どうアプローチしたかは学会誌に
本症例の詳細を述べた症例報告論文を高木が現在執筆中なので
『咬み合わせの科学』に掲載されたとき見ていただければと願う。