リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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日々プレッシャーが多い臨床です

2013-12-28 12:24:47 | Weblog
当院に来院される方は、以前にもブログで何回か書いたことがあるが
口腔内の状態や歯科治療に対し深刻に悩まれている方が多々紹介で受診される。

このような方々の中には口腔内の悩みで精神的な病態にまで陥った方や、
その手前までの人も多く、治療というものは、丁寧な応対や綺麗な院内、
整った設備というもので迎えても何も意味がなく、
手技により患者の予想以上の結果を出してあげなければならい責務と、
誠心誠意をもって愛情ある治療を行なってあげなければならない。

例えば、添付写真の事例は、以前ネットで評判とされる2件の歯科を受診するも
総額200万円以上治療費に使ってきたが、結局残ったのは
浪費と不満だけだったという歯科治療に翻弄されてきた患者。
歯科医からの紹介で当院に受診されたが、私に対してもずっと不信は
ぬぐいきれなかったみたいであった。 
治療上サイナスリフトが必要だったため手術の日程を決めたのだが、
オペ前日にeメールが届いた。

この類のメールは受診前、治療終了後にくるものが多いが、
治療中の事例はあまりない。 
正直、私にとってルーチンな処置であっても、患者にとっては治療による口腔環境改善の期待より
不安や不信の方が先走っているのである。

この様なメールを見るたび胸が痛くなるし、寂しくもなり、気が引き締まる。

まだまだ修行中だが、今もつ知識と技術でなんとかしてあげたいという気持ちと
『この歯科医院もダメか…』と言われたくない己自身の尊厳とプレッシャーの中、
毎日臨床と向き合っている。。。 

古きを訪ね…

2013-12-24 08:35:51 | Weblog
週末 淡路島の先祖のお墓の掃除とお参りと
大阪の両親の顔をみに帰っていた。

今回、実家の書斎で興味深いものを発見。
41年前の歯科月刊誌『補綴臨床』。
思わず見入ってしまった。
そして内容をみればみるほど、歯科の歴史の流れや
昔から変わらぬ手法もあれば、現在では否定された手技のもの、、
しかし、何よりも尊敬の念をいだくものは、
充分な器材器具がない中、自分自身の技術を駆使し
臨床と真摯に向き合ってるいる先人達の臨床である。

最新・トレンドといわれる器材・材料に依存しがちな現在の臨床医療、、
新しいものばかりに飛びつき、歴史を鑑みない昨今の我々に
警鐘すべきことではないだろうか。。。

日進月歩の医療の世界ではあるが、最新といわれたものでも
数年後には消えてしまったものもある。反面、
過去の良い考え・手技の中でも今も変わらないものもある。
新しいもの好きになるのでなく、良いもの好きになるべきである。

派手な手技、派手な治療で目立つことに躍起になるより
医療の根幹とすべきものは地味な手技の集合体であることを再確認できた。

これは第16巻なのでほぼ初版に近いものである。
親父いわく医院の書斎にたぶん初版もあるということなので
初版も是非見てみたい。


過去記事のフィニッシュはオカンP氏の作品

2013-12-18 14:44:00 | Weblog
過去記事にあげた症例も続きをださないとね
昨日、治療後の経過のために来た時にとった写真です。
この症例

ここクリック

治療後3ヶ月ほどたつが、経過はきわめて良好。
初診時の不定愁訴もまったくもって気にならないとのこと。
なんでもばりばり噛んで食事してる、と ごきげんで来られた。

ちなみにナイトガードは使わしていない。

常に全力を尽くす、、

2013-12-13 21:18:43 | Weblog
恩師が他界されてからもうすぐ3ヶ月。
師が診ていた患者を数人私が引き継いでみているが
患者の口腔内にある師の軌跡を見るたび、
その一つ一つから師の情熱ある手技というものが
にじみ出ているのがみえ、その度に切なさがこみあがる。

師の教え、、
毎日の臨床が惰性の医療でなく、拝金主義でなく
おごり高ぶることなく 
  思いやりある気持ちの中で臨床と向き合うべき と
この教えを守るべく日々臨床と向き合っているが、
一生懸命やってもうまくいかない時もある。
そんな時、私は自分で作った一枚のスライド…、
このスライドを見直すようにしている。

このスライドは先だっての10月 
一の会でのプレゼンを作った時の最後の部分だが、
今年公開された風立ちぬの映画のワンシーンに心をうたれたものを
引用させてもらい、脳裏や夢の中でしかもう語り合うことができない師を偲ぶ中
変わらぬ姿勢で有り続ける誓いを宣言するもので締めくくったものである。
このスライドを見返すたびに、
”とにかく常に全力を尽くさなければ…”
                と自分を勇気づける。。。

12月8日 またダブルブッキングな日

2013-12-09 10:22:10 | Weblog
この日は勉強会と学会がまたダブルブッキング
でも同じ名古屋市内なので前回より比較的楽。
午前中、名駅前の会場でバドの準備してから
金山に移動し学会に参加、 師匠の親友でもある
日大歯周病科教授伊藤公一先生が講演されるので
ご挨拶と聴講に向かった。

午後、名駅前で行なっているバドに戻る。
この日は 仲田憲司先生に歯内療法の講義をお願いしてた。
講義と実習が9時~17時までみっちりだったが
参加された先生方は本当に熱心で頭が下がる。

バタバタした一日であったが充実した日であった。

12月4日(水) 歯科治療予約日

2013-12-04 16:22:46 | Weblog
11月 台湾で歯のトラブルにあい、治療をしなければならなかった私。

今までの私の主治医は 師でもる前岡先生であったが、
前岡先生なき今、誰に診てもらうか考える。。。

歯科選びは慎重に行わなければならない、、
今回私の問題は、左下7 インレー部2次カリエス
たった一本の虫歯治療でも、情熱をかけて確実な作業をする歯科医は、、、
う~ん… って考えて考えた結果、市野くんに診てもらうことにした。

でもって本日、車で高速使って1時間半かけて蒲郡まで行ってきた。
たった1本の歯のレジン充填処置に2時間もかけて治療してくれた。
仕上がりはさすが。
往復3時間 処置2時間 計5時間 

でも、時間をかけても行く価値のあるものだから私は満足です。 

25年12月1日(日) 日本顎咬合学会中部支部学会

2013-12-02 07:48:10 | Weblog
昨日の日曜日も休みなし。 名古屋国際会議場にて学会。

昨年の中部支部学会では、私が実行委員長を行い
今年の学会は私の推薦で大林先生が実行委員長であった。
(ちなみに来年はフッジーナ(藤井)を無理やり推薦)

今年の基調講演には、千葉県市川市開業の
村岡秀明先生にお願いし、総義歯治療について
講演いただいたが、非常に面白おかしく
ダジャレを交えながらご講演する様は、
以前拝聴したときよりパワーアップしている。

今学会の参加者は130名を超える大盛況な学会であった。

大林先生 大役お疲れさまでした。 

顎関節症・クローズドロックへの対処

2013-12-01 08:26:03 | Weblog
久しぶりに臨床例を、、

口がほとんど開かなく、また開けるときに痛みを伴う症例は
臨床においてたまにみかける。

若年者の場合、2つの要因により起こる場合があるが
年齢が若い場合は対処はそれほど難しくないが、
先にのべた2つの要因も考慮にいれた対処をしなければならない。

症例は岐阜市の15歳女性。 今年の4月くらいから
口が開きづらくなっていたが我慢してたとのこと。
2週間くらいまえから頭痛やこめかみ部の痛みもひどくなったとの
ことで紹介受診。
初診受診時、主訴に対し初診時合計10分ほどの対処で
症状の95%を解決した。
しかし、これで終わりではない。
次に起こりえることに対処する処置を次回行う。


you tube動画(患者・保護者 動画公開承諾済)

15歳クローズドロックのケース