先週末、大阪の親父の医院の整理を行っていた時
年代物の咬合器を見つけた。 GysiのSimplex咬合器 2機あった。
この咬合器のOUtypeは比較的現在でもよく見かけ使用されているが
今回見つけたこの年代物は、Simlexでも初期型のものであることは
すぐに分かり非常に驚いたのであるが、なぜ親父が持っていたのか分からない。
この咬合器について、オリジナルのものか自分では鑑定できないので
咬合器に造詣の深い先生にお尋ねしたところ
1914年型のGysiの原典の物を昭和10年(1935年)ごろから
(株)モリタが複製した日本製の代物であるとのこと。
しかしもう一台の咬合器にはモリタのマークがないため
それ以前のものらしく詳細は不明だが、かなりレアなものらしい。
現在多く見られるOUtypeの咬合器では
矢状顆路角は30° 側方顆路角は15°が固定され
矢状切歯路は0,10,20,30°と調整ができるもの である
初期型の特徴は
Gysiが計測した矢状顆路角は33°側方顆路角は17°が反映されたもので
Bonwill三角一辺10cm、Balkwill角22°、側方運動は軸学説に従った
回転中心を持つ運動を行う。
そして矢状切歯路板が10,25,40°の三種類にわけられている。
親父がもっていたものは矢状切歯路板は40°のものである。
非常にレアなものを見つけたため、
愛知に戻ってから早々に綺麗に汚れを落とした。
Simplex咬合器は平均値咬合器だが、
非常に優れた性能を持っているといわれ、
現在流通している多種の平均値咬合器の中でも、
この咬合器の性能を上回るものはないといわれている。
この咬合器、具体的に何がすごいか気になる方は調べてみてください。