リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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2020年10月25日 PGI名古屋月例会 ZOOM

2020-10-26 08:19:56 | Weblog
昨日は朝から大阪の実家に行き、所用を済ませた後愛知に帰り
夜から当会の月例会がZOOMであった。
今回は岸本先生と私が担当であったため
私からは症例検討の症例提示を行った。

この症例検討、提示する症例を参加者ならどのような治療計画を
行うかなどを討論するものだが、色々な考え方をきけるので
非常に充実した時間を過ごすことができる。

今回、私が提示した症例は、欠損補綴を伴う咬合治療において
いかに患者が費用をかけないで済むようにする治療を考え、
その中で、病態や現状の口腔内に対して何を考え、
どのように治療をするかに焦点をあてた内容であった。
私が行った治療を提示したが、皆とは発想が違ったらしく
皆が食い入るようにみてくれたのが幸せである。
参加された先生方には参考になったと思います。
供覧ありがとうございました。

来月も症例検討です。

2020年10月18日 PGI名古屋 予防歯科勉強会

2020-10-19 08:14:17 | Weblog
先週末は当会で予防歯科についての勉強会を行った。
去年は行っていなかったので、今年は衛生士さんの参加が結構あった。
例年同様に、巷でうたわれている予防歯科の取り組みに疑問をなげかけ、
当たり前の内容について、その当たり前とされている内容の本来の意味が
あまり深く考えられていない事実とそれに基づいた臨床での手技、
本来の予防ってこうあるべきじゃないの、という盛りだくさんの内容を
私と当院のDH高木でじっくり解説を行った。

2年前より内容をさらに濃くしたこともあり
参加された歯科医、衛生士さんたちから
他ではきいたことがない内容で衝撃を受けたとのことで
参加して本当によかったという声をいただけたことが
素直に嬉しく思う。

参加者のみなさん 今日からの臨床に必ず役立つはずです
臨床に真摯に向き合ってくださいね

2020年10月11日 歯周基本治療の勉強会

2020-10-12 08:32:40 | Weblog
昨日はPGI名古屋の行事である
前岡遼馬先生と鳥居先生 笠井先生が中心となって行っている
ペリオとインプラントの1回目の勉強会があった。
今回は前岡先生が担当の歯周基本治療についての内容で
歯科衛生士さんたちも多く参加されていた。

ちまたの歯周病治療についての内容とはまったく違う切り口で
地道な内容だが、その地道の底力の重要性をまる一日かけて
説明を行っており、遼馬くんのフィロソフィーが全開であった。

昨日参加されたDr、DHはかなり刺激になったと思う。

私の日常臨床 Vol,45

2020-10-07 07:51:27 | Weblog
症例は、整体師から紹介されたという名古屋市近郊から通院されていた66歳の女性。
右の顎が食事のときに痛くなり、口も大きくあけれないという主訴であった。
所見では最大開口量も33mmで開口時強い痛みがあるとのこと。
某総合病院口腔外科に顎関節治療で数か月前から通院中だが、
症状が一向に改善しないとのことであった。

初診時の診査において
レントゲン所見では、TMDのⅣ型の所見がみられるが
この原因は口腔内所見で考えると、Ⅳ型となった経緯の
ある問題の時間軸が読み取れる。
顎関節部の他の診査所見より、顎関節部の診断としてはTMDのⅠ,Ⅲ-b,Ⅳであった。

一般的な方法の治療で全く改善されなかった、ということであるが
初診時、私は当院で行っている通法(西川洋二流)で
まず機能障害が歯科で対応できるか鑑別診断を行い
対応できる事例と判断したので、はじめに運動痛障害を軽減さすことを
優先した処置を行い、初診時には半分以上取り除くことができた。
その後、基本治療と並行して、機能障害の治療を順次行った。
すべての内容は保険診療の範囲で行った。

治療後、食事は快適にできるようになって食事が楽しいとのことであったが
初期治療の後半に40mmはあった開口量が、結局治療中期以降は
機能運動時は疼痛は伴わないものの開口量が35~37mmという状態であったため、
私的には納得ができていない状態である。
しかし、この開口量が治療後も十分に改善されないことには、明確な理由があり
患者にも説明をしたが、患者は食事が快適になっただけで充分で
それ以上はあまり望んでいないため、結果コンプロマイズ的な治療であった。

さて、この明確な理由とは何か、
提示している初診時と治療終了時の写真で考えてみてください。
(この資料だけでも分かる先生にはわかります。)

この症例で私が述べたいことは、
理想的な治療を行うことにこだわることよりも、
治療を行う上での制約がある場合は、病態を十分に把握し
その状況を患者に理解してもらった上で、
その進行を抑止する的確な処置を行うことは、患者にとって有益なものである。