リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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2019年3月23、24日 博多

2019-03-25 12:40:21 | Weblog
先週末、福岡で行われたICOIフェロー研修プログラムの一環で
顎機能の捉え方の重要性についての講義を、
西川洋二先生が城戸教授より講義を依頼されていた関係上、
PGIの主だった面々が西川先生のお手伝いにお伴してきた。

そして去年と同様、プログラム受講生のプレゼンも拝聴できる機会もあり
色々な先生方のインプラント治療に対する考え方を
興味深く拝見することができた。
今回も各都道府県の色々なスタディーに所属している先生方の
プレゼンの構成や流れについて、私的に思うことは多くあった。
が、一生懸命プレゼンしている方の情熱は伝わる内容であるので
心地は良かった。よい刺激をいただいた。

また講義をインプラント科教授から依頼されるだけあって
親分(西川洋二)の理論はつくづく洗練された内容である。
少しでも親分に近づけるように日々の臨床頑張ろうと
改めて思う次第。

ちなみに博多にて24時間診療で年中無休の歯科医院を道中みつけた。
すごいご時世になったものだ…

私の日常臨床41

2019-03-22 07:53:28 | Weblog
今回も症例を提示しよう
症例は左側の歯の痛みと腫れが主訴。
左上7は隣接面に大きなカリエスがみられ露髄している状態。
左下6は分岐部の著しい骨吸収がみられ慢性炎症による排膿を認め、
動揺も2度あり遠心根が失活している状態。

まず両歯、それぞれの主原因に対して考察したあと
(上7、下6の主原因は違う。下6は主原因と他にも原因が2つほどあると判断)
それぞれに対してある項目について対処を行ったあと、
全体的な咬合位の構築を行った。

提示してる写真で治療ゴールについて、何をしたかは想像してもらいたい。
この症例、左下6に対しての処置がポイントであろう。
この記事を見ている先生方ならどう対処するだろうか。
私は単に歯内療法だけを行った訳ではない。
少々複雑なことを行っている。
この部の処置自体は半年前に終わっているのだが
現段階では動揺もほとんどなく、良好な歯周環境も維持されている。

ちなみに右上7部に対してこの状態のままにしていることも
私なりの理由がある。

華やかな症例ではないが、
このような何気ない日常臨床における地味な症例群でも
自分の持つ学術を全力で駆使した治療を行い、またその記録を
撮り続けることって容易ではない。

主訴 仮歯が何回もとれる

2019-03-13 08:07:22 | Weblog
ここ最近、いろいろすることが多く、
今月はブログをまったく更新していないことに気づいた。
ということで今回も症例を提示しよう。

症例は某所付属病院の補綴科で治療中であるが
右下6のインレー脱離と何回も仮歯がとれることを主訴に来院。
なんで通院中の科にいかないのか疑問なのだが
患者は仮歯が何回も脱離することに関して主治医に質問するも
全体的な噛み合わせに問題が強いと言われたとのこと。
疑問に思った家族にすすめられ当院にきたらしい。

とりあえず私は、仮歯の形態が脱離を繰り返す大きな原因ではないと判断し、
全体的な問題へ対処を行い、その後、
暫間補綴物のある項目を考慮した中、形態修正を行った。
経過を観察では、暫間補綴物は脱離しなくなった。

全体的なかみ合わせが悪いという疑いがあるときは
局所的な治療を終わらせる前に、その問題を解決するべきだが、
何がどう悪いからどうするべきかの診断と理論を基に、
その理論をしっかり手技に反映して結果をだすことに
我々はこだわるべきであろう。
慣れてなく四苦八苦しても、必ずその努力の結果は出ると思う。
補綴物や修復物の治療は所詮対症療法に過ぎないということを
常に我々は肝に銘じるべきである。

補足として、
もし仮歯が何回もとれることに対して的確な処置がされてなかったら
その部に最終補綴物をいれたらどうなるか、また強度が高い補綴物で
補綴したらどうなるか、予後は容易にわかると思う。