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私の日常臨床20 その後

2016-08-23 08:01:37 | Weblog
2014年6月にアップした日常臨床Vol.20の経過を今回は提示する
前回の記事
  ↓
私の日常臨床20

この症例は初診時、中程度の慢性歯周炎と咬合機能に問題があった事例。
ペリオコントロールとカリエス処置などの初期治療後までの写真が前回までの内容。

今回は最終補綴時(全保険処置症例)の写真と2年後のリコール時の写真を提示する。
上顎の補綴設計は両臼歯部の欠損状態と歯周環境を考慮した補綴を行った。
まだ治療後2年しか経過していないが、リコール時の状態からも見てわかるように、
患者のハイジーンのモチベーションも継続的に高く、
咬合機能と歯周環境は現時点においては維持、安定していると思われる。
これからも予後を観察していきたい。

私の日常臨床 26

2016-08-17 07:51:53 | Weblog
前回、歯の移植治療についてとインプラント補綴は最後の手段という話を述べた。
そこで今回は当院のインプラント補綴が関わる臨床例を提示しよう。
症例は上顎左側臼歯部欠損に対して片側でのコーヌス義歯を使用していた症例。
主訴は前歯部充填物の脱離と義歯についてだったが、他にも右上小臼歯部の
歯根破折がみられた。
欠損補綴治療において、この様な口腔内では まず
・遊離端欠損に対して
・保存不可能な歯に対して抜歯処置後の中間歯欠損に対して
どのような治療を考えるか、であるが、
本事例の場合、上下顎の咬合状態、下顎臼歯の処置状態より
欠損部への移植をからめた補綴治療は選択肢としては無理があると判断した。
次に上顎に対して部分床義歯を考えた場合、現状の義歯設計の
モディフィケーションを提案したが、義歯治療自体を患者は好んでいなかった。
そのため欠損部にはインプラント治療を選択した。
しかし欠損がみられ、根破折も見られるような症例は口腔機能環境にも問題があるため
単に欠損部にインプラントをするだけでなく、先に全体のバランスを整える必要がある。
それゆえ初期治療にはそれなりに時間を要する。
症例はLytle&Skurowのclass2にあたり、咬合機能的な維持と
歯周環境の維持も考えた補綴を私なりに行った。
写真は初診時、治療中期、治療終了から1年後の状態である。

私の日常臨床 25

2016-08-09 08:22:46 | Weblog
歯科治療において歯の欠損治療を行う場合
昨今ではインプラント治療が理想とされている。
しかし、骨とダイレクトな構造体であるため、
やはり歯本来の機能には勝ることはない。
ゆえ、歯の移植による欠損補綴治療は
治療の選択肢としてインプラントより優先順位は先に考える方がよい。
ただ、症例によっては移植ドナー歯となる歯がない場合や
条件的に難しい場合もあり、その時はインプラント治療を考えるが、
基本は歯を活かしきる治療計画が良いと考える。

移植治療は予後があまりよくないと云われているが、
口腔内環境を十分に整え、適切な処置で行えば10年以上も
しっかり機能した移植治療を行っている諸先輩方の臨床は
多くある。

確かにインプラント外科手技より難易度が高く、
面倒で割にあわない処置であるが、歯科医療の真髄の一つではないだろうか。
今回はそんな移植処置の一症例を提示する。

7月30、31日 PGI

2016-08-01 08:12:21 | Weblog
久しぶりの更新… 
7月はやたらいろいろ雑務が多く すっかり更新わすれていた

先週末は土曜日から相模大野に

PGI本会の定例勉強会に参加し
西川洋二先生の親友である伊藤公一先生の講義を拝聴していた。

翌日はPGI(西川先生)の咬合コースがあり
このコースで私は動的運動、動的診断のパートを
担当しているので講義を行ってきた。

今回もけっこうなハードなスケジュールであった、、、