リキデンタルオフィス 医療関係者向けブログ

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2023年10月29日 DR野寺・機能を考えた矯正治療

2023-10-30 07:55:49 | Weblog

先週末は名古屋にて、私の友人である野寺先生による
矯正治療の勉強会が行われた。

顎生理機能を考えた矯正治療について、学術的な概念を整理され
多くの臨床例から参加者に解説をしてくれた。
今さかんに行われているマウスピース矯正の問題点を
その事例を通して詳細も紹介されたり、
PGIの概念に沿った矯正治療について、非常にうまくまとめ上げられており
スライド構成は進化していた。
そのため、前日土曜日の夜に朝日大20期生の一部の仲間と同窓会なるものを行い
かなり深酒をしてしまった私であったが、野寺先生の話があまりに良すぎたため、
うたた寝する余裕がなかった。

ちなみに卒業以来会ってなかった同級生や、久しぶりにあった同級生、
同窓会で心の洗濯ができ充実した時間を過ごすことができた同窓生に感謝です<(_ _)>


2023年10月22日 PGI名古屋秋季例会

2023-10-23 07:59:06 | Weblog

先週末は名古屋にて当会の秋季例会が行われた。
学会や運動会シーズンと重なり、会員の3割程度の参加ではあったが
充実した例会であった。
午前中は、後藤先生、今枝先生、松下先生、浦田先生の会員発表があり
それぞれの先生方の症例は質が高く、問題提起もしっかりした内容だったので
ディスカッションも内容が濃かった。
皆、スライド構成が申し分なく、見ていて気持ちがよかった。

午後の基調講演は、札幌市開業の太田祥一先生にご登壇いただき
下顎位について、理論の整理と講師の先生が考えるアルゴリズムから
臨床例を通じて丁寧な解説が行われた。
私個人的には得るものは多くあり、非常に楽しく拝聴することができた。

今回もとてもよい内容であった。


2023年10月15日 咬合フォーラム

2023-10-16 07:59:42 | Weblog

先週末は咬合フォーラムに参加するため大阪に。
普段から私に目をかけてくださっている難波先生と石川先生が座長をするため
絶対参加してよ、と難波先生に言われていた学会。
難波先生がお勧めする佐々木先生のご講演は、たしかに非常に良い内容であった。
PGI名古屋のメンバーも7名がフォーラムに参加した。
今回も久しぶりにお会いできた先生方もいて、参加してよかった。

ちなみに新大阪駅の混雑はひどく、蓬莱の焼売を買うのに30分近くかかるし。
移動はやっぱり疲れる。


2023年10月10日 PGI名古屋zoom月例会

2023-10-11 07:33:41 | Weblog

昨晩は当会の月例会
今月は渡辺健人と稲熊智 2名の先生から症例提示。
渡辺先生からは顎関節症2症例の提示があり
機能運動の診断からスプリント治療での調整法と咬合調整について
症例の問題提起をあげていた。
自身で咬合器にマウントされており、彼なりにいくつかの考察をしていた。
粗削りだが症例に対して実直に向き合っている姿勢が分かる内容であった。

稲熊先生からは、咬合崩壊が進んだ高齢男性への咬合再構成についての問題提起。
近年、彼のスライド構成は非常に質が高く、また考察も洗練されている印象がある。
そして今回も同様であった。
症例はどの先生でも遭遇しそうな、
欠損を伴う咬耗・摩耗が進んだ咬合崩壊が進行している、いわゆる難症例。
歯科医によって治療計画は多岐にわたるので、いろいろな意見交換が行われた。

また私からも、重度の顎関節症に対する治療ステップについて
症例でその手順を提示した。ウェブで先だって提示した症例(Vol.68)の全貌である。

今回も充実した例会であった。


私の日常臨床 Vol.68

2023-10-06 08:04:47 | Weblog

久しぶりに症例を提示する。
初診時6X歳女性 主訴は左上2のジルコニアが割れたとのこと
前医にて包括的咬合治療を約1年前まで行っていたとのことだが
1年ほどで右上2の保険外で行った補綴が破損したことについて、
前医では納得のいく対応をしてもらえなかったため通院をやめたとのこと。
当院を友人に紹介されたとのこと。

実際の口腔内を見させてもらった。
このような補綴物の破損がみられる事例においては、まず最も疑うべき病態がある。
そこで初診時、私は通法で行っている診査を行った所、不定愁訴を伴う
重度の顎機能障害を患っていることが診断された。
そのため当院で行っているスプリント療法から生理的に安定した顎位を得た後
2回目のスプリント治療により、状況の安定を目指し
3回目のスプリント治療によって顎機能の安定の確認を行い、数週間の経過観察後
最終補綴は患者背景も考慮して、必要最小限の部位で行った。

治療中期から不定愁訴の改善がみられ、開閉口運動量や顎運動も改善され、
最終補綴後も安定しており、患者からは高い満足を得ることができている。

通常、当院の診断により軽度の顎関節症と判断されるものは、
非常に短期間で顎機能異常を改善させることができるが、
本症例の様に、重度の顎機能障害がみられる事例は、一般的に用いられる
スタビライゼーションスプリントでの「顎位の模索」なるものを行っても
良好な結果は得られないと考える。
また、他の手法を用い顎の安静を図っても、症状は緩解するかもしれないが
その後、どのように処置していくかが大きな課題である。
当院が使用した1回~3回目に用いたスプリントは、それぞれの目的と定義が違う。

術前術後の添付する写真でどのように判断し、どうアプローチしたか
どうして術者が考えた補綴部位だけにしたか
想像を膨らましてもらえればと思う。
本症例はPGI名古屋の月例会で詳細なアプローチを提示したい。