ほぼ日刊、土と炎、猫と煙突

白く燃え尽きた灰の奥深く、ダイアモンドは横たわる。

幻の料理?

2004年12月15日 23時05分52秒 | 古い日記
今日はイ○モリ・ストアで買ったシュウマイが夕飯のオカズだった。

ウスターソースをかけて食べた。

...なんて書くと、
「オメーの貧乏臭せー食生活なんぞ、誰も興味はねーんだよ!」
と、自分でツッコみの一つも入れたくなる。

---------以下、本文---------

えーと。いつだったかな?

テレビでこんな番組があった。

いや、番組の中の一つのコーナーに過ぎなかったな。

まず、手紙が紹介される。

「前略。私が子供の頃、屋台のラーメン屋さんでシュウマイを
 売っていました。母が私にお皿と100円を持たせて
 買いに行くと、屋台のオジサンが...(中略)...
 貧しかったけど、楽しかった、今でも懐かしい思い出です。
 ...(中略)...
 是非、もう一度、あのシュウマイを食べてみたいです。」

要するに、視聴者が昔、食した「幻の料理」を再現する、
という趣旨のようだった。

俺にしてみれば、「あー、あれの事か」とピンとくるものが
あったが、番組は予想外の方向に進んでいった。

「さて、弱りましたね。サッパリ検討がつきません」
中華料理の専門家たちが、首を捻った。

「『大きさは崎陽軒のシュウマイの4倍くらいで、形は丸っこく、
 半透明で、プルプルしている。肉は入っていなくて、
 タマネギのみじん切りが入っている』
 こんなシュウマイは見たことも聞いた事もないですよ。」

そうなのか?
あの「屋台のシュウマイ」って全国区じゃなかったのか?
と、俺も(別の意味で)首を捻っていた。

番組が進む内に、全容が見えてきた。
やはり、手紙を書いた視聴者の方は北関東の出身だった。

しかも、例のシュウマイはその北関東でも、極一部だけで、
製造されていたらしく、それを発明した人まで紹介されていた。

番組内で再現したシュウマイは、まさしく俺が「あれか?」
と思った物そのもの。別名、片栗粉で作った、「何ちゃってシュウマイ」だ。

俺の所では、屋台だけではなく、いたる所で売っていた。

(肉屋とか)

あれがシュウマイだ、と思っていた俺は、生まれて初めて
「崎陽軒のシュウマイ」を食べた時、その美味さと小ささに驚いた。

例えるなら...。

普通の日本の栗しか知らない奴が、
「天津甘栗」を食べた時の感動にも似ていた。

シュウマイは醤油のようなタレと黄色い辛子を付けて食べる
のが、普通だという事も、初めて知った。

さて、話は冒頭に書いた、イケモリストアのシュウマイに戻る。
見た目的には昔懐かしい、「何ちゃってシュウマイ」だった。

昔通り、ウスターソースをかけて食べたが、肉は入っていた。

全く昔通りではないのが好感が持てた。

が、これ(何ちゃってシュウマイ)を知らない世代が増えるにつれ、
消え行く味だ、とも思った。

懐かしいだけで、美味いモンでもないし。