ほぼ日刊、土と炎、猫と煙突

白く燃え尽きた灰の奥深く、ダイアモンドは横たわる。

男の「優しさ」とは?

2004年12月03日 20時16分35秒 | 古い日記
別に誰も関心無いだろうが、俺はかつてプログラマーだったりもする。
Windowsなんて普及していない、DOSの時代だ。

が、仕事でパソコンを使う人達が増え始めていた。

そこで、
「パソコン初心者でもDOSが使えるように。
 せめて、ファイルの管理だけでも簡単に出来るものを」
という要求に応じて、ファイル管理の専用ソフトを作った。

(今では、マウスを使ってできる「ファイルの移動」とか、
 「新しいフォルダの制作」なんて言うのも、
 いちいち文章で入力しなければならなかった)

今のWindowsには及びもつかないが、
「まあ、これでやってみましょうよ」
という程度のものが完成した。

暫くたって、納品先からクレームがきた。
「大事なデータファイルが勝手に消えた」と言う。
それが本当なら一大事だ。

しかし、よーく、状況を聞いてみると、
「フォルダーを削除したら、その中にあるファイルが全部消えた。」
という事だった。

(そりゃ、あたりまえだよね)

俺は、
「それで仕様書通りです。こちらに落度はありません。」
というような事を丁寧に、しかし、冷たく言った。

とにかく当時は「パソコンを理解しようとしない人」
は嫌いだった。しかし、今考えると、

フォルダーを削除すると、中のファイルも全て消えます。
よろしいですか? y/n

くらいのメッセージはつけるべきだった、と思う。