DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

清少納言(966?-1025?)『枕草子』(1001?):①坊さんはつまらぬもの、②くつろぐ女の部屋、③犬を棍棒で叩く、④にくらしいもの! 

2020-01-14 00:46:17 | 日記
(1)「思はむ子を」(4段)
清少納言が言う。「かわいく思う子を坊さんにするのは気の毒だ。なぜなら世間の人が、坊さんを木の切れ端か何かのようにつまらぬものと思っているからだ。」《感想》坊さんが「木の切れ端か何かのようにつまらぬもの」と思われているとは、世の中が清貧とかに価値を置かないのだ。現世利益優先だ。今も昔も、浮き世のならいだ。
(2)「大進(ダイジン)生昌(ナリマサ)の家に」(5段)
「女の部屋を夜、男の生昌が『入ってもいいですか』などと尋ねるのは愚かだ。」「私たち、こんな格好をしているから、駄目に決まってる。」「『さあさあどうぞ』などと、女が言えるわけがない」と清少納言は手厳しい。《感想》今も昔も、男は「くつろぐ女の部屋」を見たりしてはいけないのだ。
(3)「上にさぶらふ御猫は」(6段)
帝が可愛がっていた猫がいた。その猫を翁丸という犬が襲った。帝が激怒し、蔵人に「打ち懲らしめよ」と命じた。犬は棍棒で思いきり叩かれ、顔も腫れあがり半死半生となった。《感想》今の「動物愛護」から程遠い。「畜生」(チクショウ)は悲惨だ。しかしこの時代、人間も権力者によってしばしば撲殺されている。
(4)「にくきもの」(25段)
清少納言が「にくらしいもの」を次々列挙した。(ア)「急の用事のある時にやってきて、長々とおしゃべりするお客」。(イ)「たいしたこともないくだらぬ人が、満面に笑みをたたえて得意げに弁じ立てた様子」。(ウ)「酒を飲んでわめきたてる。」(エ)「なんでもかでも人のことをうらやみ、自分のことについては泣き言を言い、人の噂話ばかりする。」(オ)「人に見つかっては困る場所に、苦心してひそかに迎え入れて共寝した男が、いびきをかいたのは、人の気も知らないでにくらしい。」(カ)「ねむたくてたまらなくて横になったのに、蚊が細くやるせなげにプーンとうなって顔のあたりを飛びまわる。」(キ)「ぎしぎしきしむ車を乗りまわす人」。(ク)「話をしている時に、出しゃばって、いい気になって話の先回りをする人」。(ケ)「自分の現在深い仲になっている男が、以前に関係のあった女のことをしゃべりだしてほめたりする。」《感想》どれも今の時代にも、まったく当てはまる。1000年もたっているのに、何も変わらない。
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