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池田晶子『知ることより考えること』第1章「自分とは何か」(★5-8):「『自分』を知ろうと本気で考え始めたら、なんと、『自分』というのは本当に『ない』ということを必ず発見する」!

2025-07-14 15:41:52 | 日記
※池田晶子(1960-)『知ることより考えること』2006年(46歳)新潮社
★5「動物のお医者さん」:動物(ペット)の命は人間より「軽い」!(20-22頁)
★6「大地震を待つ」:地震によらなくても人は必ず死ぬ!
☆「大地震」対策が問題として心配されるが、「(人間という)死ぬもの」が「死ぬこと」が、なんで問題なのか?「論理」の側からはそんなふうに見える!(23-25頁)

★7「死に方四つ」:人間の死に方は4つしかない、「自殺」か「他殺」か、「病死」か「事故死」だ!
☆そう分かれば、どのような死に方でも、案外納得できる。例えば「戦死」は「他殺」だ。「情死」は「自殺」だ。「老衰」は生体のレベルの低下として「病死」だ。(26-27頁)
☆「自然死」とは、「自殺」・「他殺」・「事故死」でないから、「急性心不全」など「病死」だろう。(27頁)

★8「有名になりたくて」:「自分を認める」ために「他人に認められる」必要はない!
☆「誉める」人がいれば、同じ数だけ「妬む」人がいる。「有名」になれば「悪意」と「嫉妬」の標的になる。(30頁)
☆「有名になりたい」とは「他人に認められたい」ということだ。しかし「自分を認める」ために「他人に認められる」必要はない。「自分で自分を認める」ことができないので、「他人に認められる」ことを必要とする。「有名になりたい」彼らにはそもそも「自分というものがない」のだ。(30頁)

《感想》だが自分の幼児期を考えてみれば、「他人に認められる」ことでそもそも「自分」は出現したのだ。Ex. 「○○ちゃん」と「他人」(Ex. 母親や父親、あるいは先に生まれた兄や姉)に呼ばれることで「自分」(「○○ちゃん」)は出現した。

★8-2 「なんと、『自分』というのは本当に『ない』」!?
☆池田晶子氏が言う。「『自分』を知ろうと本気で考え始めたら、なんと、『自分』というのは本当に『ない』ということを必ず発見する。」(31頁)

《感想1》「『自分』というのは本当に『ない』」と池田晶子氏に言われても、にわかには信じられない。(cf. そもそもこの著作『知ることより考えること』を書いたのは、「書きたい」・「金を稼がねばならない」と欲求した池田晶子氏の「自分」ではないのか?)つまり「欲望・欲求」としての自分、「感情・情緒・価値感情・気分」としての自分、「痛み・感覚・身体の感覚」としての自分は、「ある」と言うしかない。

《感想2》「欲望・欲求」は相当程度変えうるし、その発生が偶然的であることは確かだ。(Ex. 「親ガチャ」、「二代目」、「朱に交われば赤くなる」、「お里が知れる」等々。)だが人は、「痛み・感覚・身体の感覚」としての自分のもとで、自分の「欲望・欲求」、あるいは「感情・情緒・価値感情・気分」のために生きるしかない。
《感想2-2》その上「自分」をとりまく「他」の「自分」たち、つまり「他人(他我)たち」がいて、彼らが「私」(「自分」)について定義し、そしてさまざまの要求をする。「自分」は、「他」の「自分」たち(「他人(他我)たち」)に対応しなければならない。かくて「『自分』というのは本当に『ない』」とか言っていられない。

《感想3》人は、つまり一方で「自分」、および他方で「他」の「自分」たち(「他人(他我)たち」)と、不可避に「ともに」生きるほかない。
Ex. 「人の口に戸は立てられない」、「悪事千里を走る」、「壁に耳あり障子に目あり」、「魚心あれば水心」、「売り言葉に買い言葉」、「老いては子に従え」、「蛙の子は蛙」、「飼い犬に手を噛まれる」、「昨日の敵は今日の友」、「先んずれば人を制す」、「船頭多くして船山に登る」、「袖振り合うも多生の縁」、「他山の石」、「蓼食う虫も好き好き」、「旅は道連れ世は情け」、「出る杭は打たれる」、「鳶が鷹を生む」、「虎の威を借る狐」、「どんぐりの背比べ」、「とかくこの世は住みにくい」、「長いものには巻かれろ」、「情けは人のためならず」(やがて自分が人に救われる)、「憎まれっ子世にはばかる」、「隣の花は赤い」、「猫の首に鈴をつける」、「能ある鷹は爪を隠す」、「暖簾に腕押し」、「人の噂も七十五日」、「人を見たら泥棒と思え」、「人の振り見て我が振り直せ」、「百聞は一見に如かず」、「武士は食わねど高楊枝」、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」、「仏の顔も三度」、「負けるが勝ち」、「馬子にも衣装」、「無理が通れば道理が引っ込む」、「餅は餅屋」、「門前の小僧習わぬ経を読む」、「目の上のたんこぶ」、「柳に風」、「物も言いようで角が立つ」、「柳に雪折れなし」、「類は友を呼ぶ」、「我が身をつねって人の痛さを知れ」、「朱に交われば赤くなる」、「渡る世間に鬼はない」、「捨てる神あれば拾う神あり」、「笑う門には福来る」等々。
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