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魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

ピノの美学を感じるでしょうか

2010年10月10日 | ワイン ~2020年
「ピノの美学」とは何でしょう?


きっとそれぞれが違う感性でしょうから、その答えを探して
みていただきたい。



さて、そんなあなたに今宵はこのワインをご提案してみましょう。



2008 エルヴァ・ケルラン ピノ・ノワール
   (仏、ピノ種、赤、千円台半ば程度)


まず、色が薄いです。ロゼみたいです。
儚いです。ホントに儚いです。


香りですが、私は試飲会で香りをかいだ瞬間に、このワインに
集中しました。焼き菓子のような美味しそうな香りがしました。
旨味成分の香りが「私を見くびらないで!」と言ったような
気さえしました。

確かにチェリー、フランボワーズの明るい赤系ベリー、そして
その奥に昆布やヨードのような香りがしたかと思うと、クッキー
や焼き菓子のような、そして柑橘や酸味のあるフルーツの断面の
ような感じも受けます。


味わいは軽やかで、生き生きとした酸味、そして旨味がギュッと
ありますが、何と言っても軽やかで飲み疲れしないことです。
酸っぱくて、明るくて、シャキッとした美味しさ、さわやかさ
などがあります。


ただし、このワインはその軽さゆえ、平均台から落ちそうで落ち
ないような?そんな怪しさがあります。

つまり極端な安ワインと見られるか、そうじゃなくて、美しく、
そして美味しいワインと見られるか?きわどい部分があります。


私は個人的な見解ですが「ピノの美学」がこの中には見事にある
と感じています。

もともとピノ・ノワール種のワインは美学のワインなのでしょうね。
マニアは皆さんそれを感じていらっしゃるからこそ、マニアなのでしょう。


それをご理解いただける方には、お手頃で素晴らしいデイリーピノ
となることでしょう。良いワインだと思います。


みなさまはこのワインをどう評価されるでしょうか?
ぜひチャレンジしてみてください。

コメント
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