慢(まん)とは、仏教が教える煩悩のひとつ。…他人と比較して思い上がることを言う。
他人と比べて、自分を誇ったり過剰評価して、思い上がる心を慢といいます。
(家柄、財産、地位、知識、能力、容姿など、比べることの出来る事柄では、何にでも起こりえる煩悩のひとつ)
七慢(しちまん)
1.慢(まん)…自分より劣っている人に対しては自分が勝っている、とうぬぼれ、同等の人には、自分と等しいと心を高ぶらせる。
2.過慢(かまん)…自分と同等の人に対して自分が勝っているとし、自分以上の人は自分と同等とする。
3.慢過慢(まんかまん)…勝っている人を見て、自分はさらに勝っている、とうぬぼれる。
4.我慢(がまん)…自負心が強く、自分本位。
5.増上慢…悟っていないのに悟ったと思い、得ていないのに得たと思い、おごり高ぶる。
6.卑慢(ひまん)…非常に勝れている人を見て、自分は少し劣っている、と思う。
7.邪慢(じゃまん)…間違った行いをしても、正しいことをしたと言い張り、徳が無いのに有ると思う。
日常の慢心
腕自慢…自分の腕力や技能に自信があること。また、その人。
御国自慢…故郷を自慢すること。
男(女)自慢…自分の顔かたち、手腕などを自慢すること。夫・妻・恋人を自慢
顔自慢…美貌を誇ること。
緩慢(かんまん)…動きがゆったりしてのろいこと。物事の処理のしかたが手ぬるいこと。
軽慢(きょうまん)…みずから思い上がって、他人をみくだしあなどること。
驕慢・憍慢(きょうまん)…おごり高ぶって人を見下し、勝手なことをすること。
倨慢(きょまん)…おごりたかぶって、他をあなどること。傲慢(ごうまん)。
器量自慢… 顔だちが美しいのをみずから誇ること。 才能をみずから誇ること。
国自慢(所自慢)…自分の故郷や、現在住んでいる所を自慢すること。
懈慢(けまん)…怠けること。なおざりにして努めないこと。怠慢。
高慢(こうまん)…自分の才能・容貌などが人よりすぐれていると思い上がって、人を見下すこと。
傲慢(ごうまん)…おごりたかぶって人を見くだすこと。
声自慢…自分の声や歌声がよいことを自慢すること。
自慢…自分に関係の深い物事を褒めて、他人に誇ること。
邪慢(じゃまん)…徳がないのにあるとうぬぼれること。よこしまな慢心。
粗慢・疎慢(そまん)…考え方ややり方などが、大ざっぱで、いいかげんなこと。
怠慢(たいまん)…当然しなければならないことをしないこと。なまけて、おろそかにすること。
力自慢…力の強さを自慢すること。
喉自慢(のどじまん)… 声のよさや歌のうまさを自慢にすること。
独り自慢…他人がほめないのに、自分ひとりで自慢すること。
侮慢(ぶまん)…慢心して他を見下すこと。
暴慢(ぼうまん)…荒々しく自分勝手なこと。
怠慢(たいまん)…心がゆるんで締まりがない。
痩せ我慢(やせがまん)…無理に我慢して、平気を装うこと。
※一杯ありすぎて切りがありません。
思いつく所ばかり⤵️。
「心得たと思うは、心得ぬなり。心得ぬと思うは、こころえたるなり。」
(蓮如上人御一代記聞書)