King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

今どきの寒さについて

2019年11月18日 13時35分39秒 | 珈琲

今年はいつもなら思いもしないことを思うこの頃でそれが意外な感じの今日この頃です。

 

ただ、珈琲に関してはもうすでにゴールデンマンデリンとレッドマウンテンを仕入れられ

これはもう豆としては申し分なく、冬を待つばかりです。

 

マンデリンという豆は意外ですが、スーパーなどでは売っていません。ブラジルとか

コロンビアとかキリマンジャロというのはスーパーでもストレートも売っていますが、

所謂珈琲専門店では私も知らないような名前の豆がたくさんありますが、結局よくあるのは

インドネシアの珍しい豆だったり、さらにどこかの知らない島の珈琲とかそんな高い豆を

売る店です。

 

ブラジルやコロンビアの豆ではいけないのでしょうか。

 

やはりどこか珍しさというものがないと売れないというのも何を売りにしているのかと

いうことで買う側にも知識の欠如と珈琲の味を求めてはいないという愕然とする真意を

知ることになります。

 

ところで今日入荷する豆は何でもない普通のブラジルです。当店では実はこの何でもない

普通のブラジルが一番売れているのです。

 

売っている商社でもこの豆の宣伝文句は作りません。

 

今年のブラジルは豊作でこの何でもないブラジルを商社では大量に確保しすぎたと

格安にて買うことができました。売る方でも安いとなると何の説明文や売込みのための

解説なども作らず、何でもない普通の豆ですといいますが、当店で喜ばれて買われます。

その何でもない豆がちゃんと焼けて味もしっかりと出ている店は少なく、そもそもこの

ブラジルを売っている専門店も少なく、喫茶店や珈琲専門店でもブラジルサントスNO2と

明示して売っているところも稀です。

 

国としてはこのNO2という規格が最高品質であり、それなのに余計な名前や産地別の

珈琲が多く必要とされるのはなぜでしょうか。

 

そもそも消費者はそのブラジルの最高規格の豆の味を知らないのです。

 

何でもない普通のブラジルの味を知らないのに特別なブラジルとどう比べて判断するのでしょう。

 

それでも商社はそのブラジルをたくさん仕入れ売り切るために特別価格まで設定するのですから

重要な豆なのは違いありません。誰もが仕入れる普通のブラジルをおいしく焼くのは簡単ではありません。

ありふれたものがその実力を発揮しているかを知る人もいない中、それが当たり前にうまくなるように

努力して求めるものを引き出すという単純でいて誰もなさないことをなすということは全く矛盾して

どこに答えがあるのかもわかりません。

 

ただ、誰もなさないが重要なことが普通に行われているということこそが大事なのです。

 


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