King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

モカのさそい

2017年05月10日 09時49分51秒 | 珈琲
今朝は雨のしずかな始まりでした。

30度の真夏のような日があったかと思うと
また肌寒いような日ところころと変わる
季節の変わり目特有の感じにふと感覚が
ぶれるような感じを受けます。

これだけ暑くなったのに田んぼにはまだ
水さえ張られていなかったり、荒れ地のような
田んぼには雑草も生えていないのです。

当店の駐車場など草が生え放題なのをみると
農業というのは自然との闘いなのだと
ふと思います。

前回の車の話で問い合わせがいくつかあり、
少し解説しておきたいと思います。

まず今月のブレンド『颯々』は、誰もが
共通に感じる初夏の今の心地よさ、さわやかさ
を表現しています。

それを感じる今の森を抜ける風を象徴する意味でも
薫りには重きを置き、飲んだ後にもそれを感じられる
ように工夫しています。

詳しくは来店の折に説明いたします。

さて、専門用語を羅列した車の話であまり興味のない
方には何が言いたいのかぴんとこないところがあった
と思いますが、要は車に対して高級車や外国製スポーツカー
が備える高出力エンジンは公道ではその性能を発揮できる
ものではなく、渋滞だらけの日本の道路ではクラッチ付きの
車だと疲れるだけです。

ラゾンド2号(現在の私の車)のギアはCVTといって重機など
と同じで二つのプーリーをベルトで結びその径を可変させ
ることにより、無段階変速にしたものです。

つまり、変速の度に感じるショックがないのです。

それなのにわざわざスポーツモードなるものが付いていて
6速のギアが付いているかのような変速感も体験できるよう
になっていて特に峠などではその操作性を楽しむことが
できます。

ポルシェなどが現在のギアの位置と変速を促すマークが
表示されるのと同様のデジタル表示も付いています。

そして、ギアチェンジはパドルチェンジなのです。

それらはただの模倣と呼べるものでなく、本家の
バリバリのスポーツカーが軽自動車と同じに
アイドリングストップしてしまうのを見ると
何が本物なのか解らなくなるのです。

珈琲の世界も日本ではいまだにブルーマウンテンの
ブランド感が根強いわけですが、これだけスペシャルティ
とかカップオブエクセレンスなどといった実力派の豆が
世に出てきていてもそのブラトンド力はいささかも陰りも
みえません。

車のように我々はおいそれとポルシェをたやすく試す
わけにもいかないので、ずっとあこがれの存在として
存続するのは解らないものではないのですが、珈琲などは
わずかな金額のものであり、これがコンテストで賞を取った
世界一の豆ですと言っても手の届かない金額ではない
のです。

それなのにブルーマウンテンがそれらの実力派の豆と
同様に存続し続けるこのブランド力とはなんなのか
ついつい考えてしまいます。

そんな謎に少しでも解決に近づけるものとしてこの時季
咲きだした薔薇に誘われるように注目されるのがモカです。

上質のモカはバラやワインにたとえられます。

真っ黒の液体からは想像もできない花の香りや果実感
にあふれ、その複雑な深い味の世界は知る人ぞ知るもの
です。

というのもモカの飲み比べなど企画する人などもいず
モカに魅せられた人がより高級の希少な豆を追い求め
真に上質なモカの味を知りたいという思いによるもの
だからです。

一時期商社から黄金のモカとか競ってその上質のものを
取り揃えた時もあったものの今では普通のN)9すら手に入れ
づらい現在では夢物語を語るようになってしまいます。

でも、この薔薇の香りに誘われるまま今度手持ちのモカを
いくつか焼いてみようかと思います。




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