King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

最期の喝采

2006年02月10日 00時03分22秒 | 日々のこと
ヨーロッパの国々は基本的には勝者の国々だと思います。
街全体が博物館か美術館のような壮麗な建物群。
古城に森に運河。文化と文明がもたらす豊かな国々。
完全週休二日制ながら、日本とほとんど変わらない
GNPを稼ぎ出し、定年後には豊かな年金生活が
待っている。そんな人々の暮らしと遜色ないと思って
いる日本人はおめでたいのです。文化的に彼らより
豊で奥深い精神性を持ち、さらに長寿で治安も良いと
未だに思っているのです。国民の金融財産が高いのも
国の保障制度や福祉政策が貧弱だから、せっせと保険や
貯蓄に励むので、消費に周る分がどんどんたんす預金に
なってしまっているのです。

定年になっても、5年は年金がもらえないなど悲惨な老後が
待っている日本人。それに追い討ちをかけるように少子高齢化
で、さらに老人の生活は悲惨なものになりそうです。あまつさえ
長年連れ添ってきた妻に離婚されるという熟年離婚も増えて
います。壱億総中流がくずれ、下流社会がやってきたのです。
働いても賃金は増えず、年金さえもらえるか解らないそんな
世の中です。それもこれもみんなアメリカの見習い、アメリカの
いうとおりの政策を推し進めてきたからです。

最近のマスコミは、財政再建をしないと国が破産するといい
全て国民にそのつけを払わそうと財政危機を煽ります。しかし、
そんな大嘘は通じません。国の財産はじゃあいくらあるのか。
遊んでいる国有地なんかそこら中にあります。国会でも裁判所でも
都心の一等地はみんな空けて北海道でも沖縄でも九州でも
引っ越せばいいのです。いくらでも買い手はいます。発想の
貧しい政治家や役人どもに無駄な金をこれ以上使わせない
ためにも、国民がもっと怒り賢くならないといけません。

借金をしなくては、財政が周らないなんてうそからして信じては
だめです。そんな事を言えば、普通は担当の首が飛ぶのです。
年金もそうです。担当の首が飛ぶのです。ところが一番おいしい
思いをしているのは役人じゃあないですか。さて、こんな寒い世の中
ですが、時には楽しい時間を過ごしたいものです。ロバート・ゴダード
の本は、人生を楽しくさせてくれます。今回読んだのは『最期の喝采』
もともとゴダードの作品は、マスコミが殺到するような大事件がテーマ
になることはなく、全体に地味な感じのストーリーです。それもロンドンの
霧のようにしっとりと全体にいきわたっているような、特別の人が特別な
事をしたり、特殊能力を持つ人が難事件を解決したりしません。

時が作った絡まりを少しづつ解いていくようなそんな物語です。
そんな物語を読んでも、歴史という勝利の積み重ねを感じます。
イギリスは世界一の通貨、ポンドを持ち世界に影響を及ぼしていた
大帝国に違いありません。そして、それは海を渡りアメリカに姿を
変えもろもろの物を飲み込みながら未だに世界を制覇し続けて
いるのです。

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