King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

穿たれた四つの穴

2010年05月29日 11時13分39秒 | 日々のこと
私が通っている歯医者は、ひとつひとつの治療台に
テレビがあり、パソコンに自分の歯がいつも映し出
され、テレビ画面にも出力されます。

しかし、治療は虫歯をドリルで削って金属を入れる
といった同じ原始的な手法のままです。

よく新聞には歯は抜くな削るなという主張の本の広告
を見ます。

歯は削ってしまえば二度と元に戻りません。

しかし、現実には何十年も前の治療と変わらないものを
相変わらずやっているわけです。

酸で融けるのなら中和すればいいし、細菌が黒くするなら
殺菌すればいいはずで、食後に薬品でくしゅくしゅすれば
済んでしまいそうです。

歯も骨と同じで再石灰化など日々行われているよう
なので虫歯あとももっと歯の質に近いもので段々埋める
ような事も出来そうなものです。

しかし、何がそんな治療を阻んでいるのか、椅子やら設備
は近代的になり麻酔はするし、スマートな雰囲気はある
物のあの音は相変わらずで、麻酔された顔は顔面麻痺状態
で、うがいをすると口の端から水が漏れます。

私の歯は、ひどい虫歯の歯でも今まで神経まで抜くほどの
ものではありませんでした。

ただ、今回あると思った神経が実は死んでいて、当時の
治療で神経を麻痺される薬を入れて蓋をしたのでしょうと
その神経までの歯を削り、神経の穴を掃除するという
身の毛のよだつ作業を受けました。

これはいままでにない作業で、口に何とかロックという
つっかい棒までされて、椅子を上下しながらずっと針金
のようなものを突っ込む作業を続けられました。

ずっと口をあいているだけでも苦痛なのに、あごを
これでもかとずっと押されて自分の色々な能力やら
スキルやら今まで築いたものが段々失われ、これからの
可能性も否定されていくような感じを受けました。

もうこれからもとの生活を続けられるのだろうかと
麻酔が覚めない口の曲がった顔で鏡を見ながら将来を
憂うのでした。

たった歯一本の事で。

いやもしかしたらまだこれを二本続けるかもしれ
ないし、穴が開いた歯はまだ白い石膏のようなもの
を詰められただけでまだ終了したわけではないのです。

なんと恐ろしいところでしょう。

テレビで登場したあの顕微鏡の歯医者というのはもっと
近代的なスマートな歯医者なんでしょうか。

ドリルで削ったりしないもっとスマートな歯医者の登場
を早く望みます。

まあ、それは多くの町の歯医者が失業する事を意味するので
本当はもっと簡単に出来るのだけどわざと削ったり抜いたり
を維持しているように思えるのだけどどうだろう。
コメント
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