King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

文化財と日米安保とポトススライムの舟

2009年03月03日 00時53分08秒 | 日々のこと
小沢党首の第七艦隊発言で、やはり政策担当能力には
疑問があるとした感想を持った人が多いのではないでしょうか。
新聞やテレビでの批判も強く、野党の他の党の人達からは
いっせいに一歩引いて構えられてしまったように思います。

それに追い討ちをかけるように、麻生首相の尖閣列島は
安保上守られるものであるという国会答弁は久々のヒット
でした。しかし、幹部による失言がまたあり帳消しになって
しまいましたが、この間呼び出しから帰ってただ呼びつけられて
金を出せといわれたんじゃないぜというのを印象付けました。

NHKの週間ブックレビューに『ポトススライムの舟』の作家が
出ていました。さらに日経の書評欄にも取り上げられていました。
私の感想は前にも書いたとおりなのですが、ひとつ違う視点を
見つけたので書いておきますと、日経の書評ではこれは男女平等に
なった現代の女性の現状なんだということです。結婚して永久就職と
いう事もなくなり、厳しい職業事情が女性の社会進出の現状という
わけで、主人公のナガセというのもそのあたりを意識してカタカナ表記
になっているとありました。

ところが、インタビューでは別に意識したわけでなく、なんとなく
ナガセにしたというのが作者の弁でした。特に現代社会と男女平等も
意識していないようです。私も読んでいてそんな意識までして書いて
いるとは思いませんでしたから、書評の記事は面白く読みました。

今現代に増えているものは、失業者とランニングベースと自習室だ
といいます。皇居周辺のランニングの人が着替えたりウェアを買ったり
シャワー室や仲間と交流できるスポットが次々にできたのは、東京
マラソンが始まってからですが、近所の公園でも走る人は増えており、
皆さん体を鍛えて不況に耐えようということなのでしょう。

さらに、自習室は残業が減って増えた時間を資格のための勉強を
したり、趣味の時間に使う人が増えているようです。ジムの新会員も
増えているそうです。時代を見据えた内需の創造が今民間ではなされて
いるのです。ただ、政府の支援とか景気刺激策はどれもそんな動きとは
的違いのように思います。

文化財の保護もその範疇に入るかもしれません。鳩山大臣のよこやりが
また発動されたとマスコミで話題になりましたが、中央郵便局の建て直し
を見直せというのですが、私は何でも古いものが文化財というのがどうも
素直に納得できません。文芸春秋にも松竹の明治座の建替えに反対する
人の寄稿がありましたが、そんなのも全然共感できません。

それに芝居小屋というのは、もともとすぐに取り壊せるように作って
あるものなのです。日本人は、木の建物だと鉄筋コンクリートの建物
より長持ちしないと思っているようですが、これも間違いです。
日本の街は都会でも地方でもきれいだといいますが、古い石造りの
建物が今でも残るヨーロッパの文化とせいぜい1400年の古い寺しかない
日本の文化をただ古いものが残るだけとして比べても何の意味もないのです。

原始の森が今も残るとか太古の地形が残る地もあるのですから、古さを
競うことやまして鉄筋でお城をエレベーターをすえて観光客を呼ぶのも
いかがなものでしょう。やたら文化財の申請や世界遺産の申請ばかり
しないでもっと自国の文化自体を学ぶ姿勢を持った方が有益でしょう。
そのために予算も使うべきです。世界遺産で観光資源創出などという
くだらないことは厳に慎むべきで、都心の一等地の価値を考えるなら
都市機能移転をやるべきです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする