小野田寛郎さん<5>
学習について
「無意識に、遊びながら楽しんで覚えたことはふしぎに忘れないものです」と、いう感慨を、英語を学習している方から聞くことはあまりありません。しかし、 外国語の学習もこうでありたいものです。言葉は何かを知りたい、伝えたいという、、内側からの欲求、つまり遊びと同じ心持を軸に形成されます。競争心や、 利益、処世術の影で目立たなくなることが多いですが、言葉の学習の際にも忘れたくないことです。
『子どもは風の子、自然の子』p.191
人からいわれて、いやいやながらする勉強では、覚えることもなかなか身につきません。反対に、無意識に、遊びながら楽しんで覚えたことはふしぎに忘れない ものす。自分で気がつかなくても、脳のどこかに確実にインプットされているはずです。ところが、ぼくたちはしぜんに身についたものにはなかなか価値を認め ないのです。いい例はことばではないでしょうか。どんな子も毎日の生活の中でいろんなことをしながらしぜんと言葉を覚えてしまっているではありませんか。
日本に生まれて育って、日本語を話せない人はいませんし、日本語を覚えるために勉強したなどと、意識している人がいるでしょうか。幼少時は、知恵、知識も同じように、楽しんでいるうちに無意識に身につけるものではないでしょうか。
学校制度のなかで、ほとんどの人が勉強は「耐えなければならない苦」であると思うようになってしまっています。小野田さんのような野生児は、学校制度の洗脳から逃れることができたのでしょう。
楽しく英語を勉強したいものです。とくに小学生のクラスでは、楽しみから努力へとどう結びつけるか日々考えています。
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