スーパーのレジで思う、日英、YesとNo
毎日のことですが、スーパーのレジでこのように訊かれます。
「レジ袋、だいじょうぶですか?。」
それに対し、
「はい、だいじょうぶです」と答えれば、それは
「はい、なくてもだいじょうぶです。」のことですが、
「はい、いりません」と同じ意味でしょう。
これを英語で言えば、
"No, I don't."です。"Yes, I do."ではありません。日本語でもつい、
「いいえ、いりません」と答える方も多いのではないでしょうか。
とくにマスク下では、手を横に振って「いらない」という意味を伝えたくなります。ここでうなづくと、店員さんに「ご利用ですか」と訊かれるような気がするからです。
このように、日本語の「はい、いいえ」に英語のYes、Noの論理が覗いて、一瞬判断に困ることがときどきあります。こんなところにも英語学習の課題が隠されているようです。
Yes、Noで言えば、もっと難しい問題があります。Yes、Noを要求する設問に対しては、どちらかを選ばなければ、という強迫観念が生まれるのですが、そのどちらも選んではならない場合もあるのです。
かつて日本国の首相が直面した問題なのですが、「その領土問題は棚上げにしましょう」と相手に言われました。「はい、そうしましょ」、と答えれば、その領土問題が存在したことを認めることになってしまいます。日本は、問題の島が我が国の固有の領土であるという立場なので、YesともNoとも言うことができません。その時首相はどう答えたのでしょう。公式文書の記録よると、「無言で答えた」となっています。辛くもひっかからなかったと言えるでしょう。しかし、そのような消極的な対応では、その後、強弁される可能性もあります。
レジから話が広がりました。しかし、このような日本語の問題も英語学習と無関係ではないでしょう。
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